ユーフォニアムが嫌いだった話

言葉にしないで自分の中で大切にしておきたいという思いもありますが、言葉にしないと忘れるので書いておきます。

先日、おさらい会?発表会?に参加させていただき、人生初めてのソロを演奏しました。
友人が何人も参加していて、憧れていたおさらい会でしたが、出演を決めるまでには内心の葛藤がありました。
なぜなら、おさらい会にはユーフォニアムを好きな人しかいないと思い、そんな中にユーフォニアムを好きではない私が参加していいものかという躊躇を感じてていたからです。

実際に見学させていただいたおさらい会は素敵な場所で、安心感もウェルカム感も感じました。そのため見学させていただいた際には、そのウェルカム感に、次回への参加を内心決めていましたが、おさらい会自体への憧れと躊躇は数年ずっと抱えていたものでした。

なぜ、私がユーフォニアムを好きではなかったのかというと、以下の理由からユーフォニアムと向き合ってきたことがなかったからです。
・高校に進学した時に中学で演奏していた楽器のオーディションに落ちて、消去法かつ打算的な理由でユーフォニアムを選んだから
↓詳細
フルート:吹いているだけで倒れそう
オーボエ・ファゴット:ダブルリードは難しそうすぎる
ホルン:難しいらしい
ユーフォニアム:マウスピース大きいしできるかもしれない。簡単らしいし

また、以下の理由からユーフォニアムと辛さが結びついてしまって、ユーフォニアムを吹くこと自体が辛いことになっていました。
・オーディションに受かった子がキラキラしているのをずっと目の当たりにする
・木管から金管に転向した大変さ(技術面はもちろん、勝手も全く違う。例えば「口を締める」というと、木管の人は「口を中央に寄せる」が、金管の人は「左右に引く」)
・ユーフォニアムパートは他のパート落ちた人の巣窟で、先輩が何人も元々吹きたかった楽器に移動して行った
・部活の忙しさから体調を崩した(今のその影響はたまにある)
・勉強が周囲に追いつかず、落ちこぼれる(これに至ってはユーフォニアムは悪くない。部活の拘束時間は悪い)
・(今思えば)アンブッシュアがよくなくて高音がでなかった(当時の最高音はA)
※そんなにユーフォニアムが嫌いなのになぜ、11年のブランクを経て、演奏を再開したのかはまた機会があれば書きます。

今回は、おさらい会の準備を通して、今まで精神的にも技術的にも向き合ってこなかったユーフォニアムと改めて向き合おうと決意して、おさらい会に出たい旨を申し出ました。

曲も自分で選んだのに難易度が高く、数ヶ月間うめきながら練習しました。ずっと全然吹けなかったのに、レッスンやピアノ合わせを経て、突然思ったように吹けるようになりました。

演奏中は足も震えたし、まだ実は演奏を聞き返せていなくて、どんなものだったかはわからないし、吹いた感じも決して満点ではないです。でも、やりたかったことの輪郭くらいは示せたのではないかと感じてます。(早く録音を聞け)

演奏した後に、ユーフォニアムへのクソでか感情(上記の抜粋というか、泣いて言葉に詰まったので自ずと抜粋された)をお話しして、観客の方を何人か道連れで泣かせてしまったようです。
今回、この話を演奏した後にすることは自分の中で必要だったのですが、今後は、お話ではなく演奏で泣かせられるようにしたいですね…

そんなわけで、私はもうユーフォニアムを大好きだと胸をはって言えるようになったはずです。
高校入学(オーディションを落ちた日)から15年以上の日々を過ぎてもずっとその傷口はジクジクと痛んでいて、ユーフォニアムの練習をするとその痛さが今のことのように感じてしまうから、ユーフォニアムを練習することはひどくつらいことだったのですが、ユーフォニアムに向き合った今回の練習の日々を過ごした今では、ユーフォニアムは辛さとは結びついていないです。
そればかりか、ユーフォニアムの懐の広さにより一層好きになっている気がします。(何より音が好き)

ユーフォニアムともっと良い出会い方をして、吹奏楽を楽しくできていれば11年間も楽器のブランクを作らなかったのではないか、みたいな気持ちになることはもちろんこれからもあると思いますが、今の環境で楽しく楽器を演奏できていることと、一緒に演奏する方々や音楽を通しての知り合い・友達にも恵まれていることは確かなので、これからもとにかくがんばって練習していこうと思っています。これからも皆さまと様々な機会に音楽を楽しめたら嬉しいです。
(ここまで読んだ人がいるかわからないけど、とても恥ずかしいのでここまでの内容は全て忘れてください。よろしくお願いします。)

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