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長座前屈で膝が曲がってしまう人へ【根本的な練習の考え方と具体的な方法について】

今日は長座前屈(パシュチモッターナーサナ)に向けた練習方法と練習の考え方そのものについてお話します。

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特に股関節を畳めるけど膝が伸び切らないという人に役立つ内容です。

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体は倒せる。でも、そこから膝を伸ばそうとすると膝裏が突っ張ってしまって一向に柔らかくならない。

そんな人に役立つ内容となっています。



軽減法について

具体的な練習方法に入る前に、まずは練習の考え方について知っておくのが良いと思います。

【軽減法】についてです。


多くの場合で練習が進まないのは、軽減法について勘違いが起こっているからです。

本来軽減法とは、

何かのポーズがとれない場合に【そのポーズの効果を最大限受け取る為に自分にとって無理のない形に変えること】のことをいいます。

ところが、一般的には【とりあえずそれっぽい形をとってやり過ごすこと】のように捉えられてしまっていることが多いです。


その為、軽減法を

・やっても意味がない(※ポーズのキープは楽になるけど練習してもポーズが深まらない)

・やっても意味がないのにわざわざできないことを晒すようなことは恥ずかしい

と思ってしまい避けてしまう人が多い結果となっています。


軽減法は元のポーズを楽にするものではありません。

元のポーズよりも軽減法を使った方が【心地よく力強さをポーズから感じ取れるようになる】ためのものです。


とても大切なことなので、まずはここを押さえておいてくださいね。


軽減法の作り方

先ほど、軽減法を作る時の発想の仕方について説明しました。

元の【ポーズよりも心地よく力強い状態になれること】です。


それでは今度は具体的にどう発想すればいいかを説明します。

・両方を片方に

・浮かすこと

です。

パシュチモッターナーサナよりも、ウッタナーサナやジャーヌシールシャーサナの方がやりやすく感じますよね。


そして、これは今回のケースだけでなく、他のポーズの時も使える考え方なので自分なりにも考えてみてくださいね。



長座前屈でいえば、両足同時にお尻をつきながら伸ばしています。

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それをこう座り直しましょう。

ジャーヌシールシャーサナの変形です。

曲げた脚を太ももの下において座ってください。

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この時点で両足→片足になっています。

そして、正面の写真だとより分かるのですが、左のお尻は少し浮いています。

その為、足を支点にテコでお尻を下げて伸ばすことができます。

また、体勢自体が楽なので、よりリラックスして、ムダな緊張もなく身体の状態を観察する余裕もあります。

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これによって膝裏だけでなくお尻から含めた脚全体を伸ばせるようになり、ストレッチしやすい状態が出来上がります。

その為、脚を伸ばしても突っ張らずに伸ばせるようになる訳です。


練習方法

先ほどの体勢をスタートポジションにして。

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踵を壁に向かって押し出すようにしてください。

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踵を前に押し出す動きに誘導されて、腹筋が引き込まれてお尻から脚全体が伸びる感覚が掴めますよ。

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このままゆっくりと5回深呼吸をしてください。

逆に言うと、5回深呼吸をしても何ともない強さで伸ばすようにしてください。


終わった後に長座前屈をして効果を確認してください。

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やった方が楽に伸びるようになっていたら成功です。

反対側も同様に行ってください。


ふくらはぎの下にブロックを入れると軽減法になり、よりやりやすくなります。

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発展法について

発展法とは、軽減法の逆です。

あるポーズで掴んだコツを、もっと難しいポーズにも活かしていく方法です。


この体勢から。

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手を入れると。

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亀のポーズにつながります。

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更には亀のポーズの手を床に向かって押すとホタルのポーズです。



実はこのストレッチを両足同時に開脚でやっているのが亀のポーズです。

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このようにポーズとポーズはつながっています。

ポーズのためのポーズ練習ではなく、ポーズ練習を通じて自分の心身への理解を深めることを目的に練習してみてくださいね。


動画で見たい人はこちら

https://youtu.be/s97vzwPTco0



ライタープロフィール

ハトのポーズ


■芹澤宏冶(せりざわこうじ)

身体の硬い人の為のパーソナルヨガスタジオ顔晴る(がんばる)ジム代表

■ストレッチトレーナー10年。ヨガインストラクター8年 。少林寺拳法四段。元立教大学体育会少林寺拳法部監督。

■17年でのべ40000レッスン。

■開脚本2冊執筆。発行部数計70000部

■身体の硬い人はいません。いるのは身体が硬くなる使い方をしている人だけです

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