中年在宅引きこもり、瀬戸の海を見る
この一年間、職場で苦しんだ自分。
在宅勤務で何とか心を維持した自分。
体にムチを打って瀬戸内海へ来た。
瀬戸大橋を通過する快速電車の窓から、真っ青な海を見て、がつーんと衝撃を受けた。
ダルそうな乗客の中で1人、電車の中で立ち上がって、
うおー!すげー。海は広い。青い。
と声を出す自分。
今まで、在宅勤務で見ていたのは、せいぜい縦20センチ、横30センチ程度のパソコンだった。
やりたくない仕事を無理矢理引き受け、聞きたくもない指示を聞き、他人の要求を満たす為に生きる日々。
閉じた空間の中で、毎日、「苦しい時にどうやって楽になるか」をGoogle検索して、気持ちを楽にしていた。
所詮はそれも自分騙しだったんだ、と瀬戸内海の青い海は、僕に与えてくれる。
生きるエネルギー
コロナ禍での自粛要請、同調圧力。
密閉された空間で、自分を閉じ込めることが自分を取り戻すことだったが、瀬戸の海がいつの間にか縮こまった自分を 大きく開放してくれた。
生きるぞ。もう一回。
但し、今度は
他人に言われたmust ではなく、
自分のwantで。
瀬戸大橋を渡る快速電車の中で、
ひとり誓った。
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