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曜日にこだわる

ゴトー君は高校時代からの友人。彼は今年2月で会社を辞めた。定年から更に5年間延長勤務してのリタイヤ。立派に会社人生を全うした。

先日そのゴトー君と飲んだ。彼は会社を辞めて何の制約も無くなったのに、平日の日中 (ひなか) に出歩くことに後ろめたさを感じると言う。「分かるなぁ~  オレもそうだったよなぁ~」と思い返す。でも「ゴトーよ。じきに慣れるから」。

私はゴトー君より2年早く現役を退いた。コロナ直撃を受けての突然の引退だった。図らずも毎日が日曜日となった。生活の中にさほど困難なミッションは無く、緊張からも解き放たれた。だがそんな境遇の自分が不安で、何だか申し訳なく思いながら暮らした。ストレスレスはストレスだった。

現役時代、常に私の頭の中には "曜日" があった。日付けも分かっていた。現在我が家には「今日って何曜日だっけ?」という間抜けな会話が存在する。曜日感覚については、細君よりまだ私のほうがマシだ。ゴミ出しが私の仕事というのがその理由。火金の可燃ゴミと木曜の資源ゴミを、私は決して間違えることはない。

6月4日放送のTBS「情報7DAYS ニュースキャスター」で、「ビッグデータを知り尽くす男」という話題があった( ↓ )。中身は "曜日別の悩みに関する検索ワード" とそのデータ活用について。大仰なタイトルの割に掘り下げは浅く、ありきたりな分析だったが。 ※表現に毒あるかな‥ 

"サザエさん" を見ていなかった私の場合は30分早い "ちびまる子ちゃん症候群" だった。日曜日の6時30分には元気が無くなり、翌朝そのテンションで起き出しそのまま出社、溢れかえる仕事で自然とカラ元気が発動しガムシャラに働く。そして木曜日の午後ぐらいになると「もう一日頑張ったら休める。」と少し元気になったりする。うん、ちょっと変わってたかも‥

上の画像に示された "曜日別の検索ワード" を当時の私に当てはめると、"曜日別 飲み屋での愚痴テーマ" に相当する。

ちょっと脇道に外れる。ひと月ほど前、2歳半の孫 (♂) が初めて我が家で "お泊りトライアル" をした。じいちゃんばあちゃんといっしょに一晩過ごしたということ。朝になって「もう起きようか」と声を掛けると、満面の笑みを浮かべて目を覚ました。「子供ってこんなに嬉しそうに起きるんだ!」とても驚き、そして深く感動した。彼が生きているその世界は楽しいことで満ち溢れているのだろう。思えば大人になってからの私が、あんなに嬉しそうに起床したことは一度も無い。

閑話休題。私は「土日を目指して頑張っていた」あの時代が懐かしくてならない。振幅のない日々を送るこの頃、ストレスに塗(まみ)れたあの時代に戻りたい気さえする。ホントにバカだなぁ~  私には未だ断ち切れない何かがあるようだ。

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話題を変えよう。本稿のタイトル「曜日にこだわる」についてのお話。
皆さんは自分が生まれた曜日を知っていますか。

日本人のほとんどは知らないと思う。しかし、タイの人は間違いなく全員知っている。(ちなみに私は金曜日生まれ。タイで働いている時、タイ人の部下が調べてくれた。)

タイでは生まれた日の曜日をとても重要と捉え、それを一生涯大切にする。赤ちゃんが生まれると、その曜日にちなんだ名前を与え、曜日の仏像を授ける。結婚においては、新郎新婦の誕生曜日から式の日取りが算出される。人が亡くなった際は故人の誕生曜日で火葬の日が決まる等々。誕生曜日別に、色、数、方角、守護仏、守護動物が設定されていて、それは各人の行動指針になる。占いは誕生曜日別が一般的だし、曜日の色をパーソナルカラーにしている人も多い。

※水曜日だけは昼と夜で別の設定がされている。何故なんだろう。
※調べてみると周辺の仏教国、ミャンマー、カンボジア、ラオスも同じ習慣があることが判った。内容まで同じかどうかは不明。

タイでは生まれた曜日によって拝む仏像が異なる。
誕生曜日別一覧表

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曜日感覚の減退は、老化のサインでありキッカケかもしれない。タイ人ほどじゃあないにしても、努めて曜日を意識して暮らしていこうと思い始めた今日この頃である。

< 了 >


【附記】"日付⇒曜日" をお知りになりたい方のためのサイトが有りましたので、添付( ↓ ) します。

曜日が判ったら、上の円形の表でご自分の、色、数字、方角、守護動物を確認して下さい。その他にも、誕生曜日別の性格や適職が設定されています。興味のある方はネットで検索してみて下さい。

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