見出し画像

新しいマーケティングのすすめ(21)

こんにちは、笠原です。
本日は知るギャラリーから、元 花王、現 マーケティングサイエンスラボ本間さんの連載。「新しいマーケティングのすすめ(21)」をご紹介します。

第21回となる今回の本間さんの記事では言葉の「定義」について述べています。

たとえば、このグラフをご覧ください。

知るギャラリーの「去年よりもアクティブに?2022年のGWの過ごし方」という記事から引用しました。この2番目に多いGWの過ごし方である「ショッピングに行く」について、皆さんはどのようなシーンを想像するでしょうか?

私がイメージする「ショッピングにいく」は、例えば新宿伊勢丹や銀座三越、GINZA SIXなど、百貨店やデパートなどに訪れるイメージが最初に浮かびます。

しかし、この定義は間違いではないが正解ではない、と本間さんは言います。

・百貨店・デパートなど、街の中心部にある商業施設に買い物に行くこと
・高級ブランド・ブティックや、服の専門店に買いものに行くこと
・郊外の大型ショッピング・モールや、アウトレットモールに買い物に行くこと

まだまだ、「ショッピング」で想像できる行動はあるはずです。そして、この想像する行動は、その人の暮らし方や居住地でも異なるはずです。
私の過去の調査でも、あるインタビューの被験者の方が、日帰りで車を使って、離れた大型ショッピングセンターに買い物に行くことを、「日帰り旅行」と話された経験があります。この定義は決して間違いなのではなく、この被験者の「定義」が、私の「定義」と異なるだけなのです。
記事より

私は、「私の定義は、他人とは違うのではないか」と、絶えず考えるようにしています。
これから、今まで以上に多様性を考える機会が登場するでしょう。その中で、マーケターは、「固有名詞」の定義に、今まで以上に丁寧に向き合う必要があるのではないでしょうか。

記事より

たしかに、住んでいる場所や年齢やライフスタイルで、定義は異なりますよね。。

■マスクの定義


ところで、3/13よりマスク着用が緩和されると発表されていますが、例えば3/13以降、マスクをしている方を見たとき、あなたはどう思いますか?

「引き続き、コロナを気にしてマスクを着用している方なのかな」と思いますか?

私もそう思ってしまうかもしれません。しかし本間さんの記事には以下のようにありました。

最近「マスク」を外す、外さないという議論が行われています。さてあなたは、何故マスクをしていますか?つまり、マスクの定義です。 多くの国家的な議論の中では、マスク=コロナ防止グッズという定義のようですが、昨今の私の定義は、マスク=花粉症緩和グッズです。マスク=コロナ防止グッズという定義を全国民が行っていると考えているので、国会での議論が、マスクからの解放が議論になっていますが、定義が異なる人からすると、まだまだマスクが便利と考えている人もいるのです。

これは、「マスク」の定義の違い、そして「マスク」の価値の違いなのです。

記事より

たしかに花粉、今年辛いですよね!!!!私も花粉症に苦しんでいます。
3月の現状、コロナよりも花粉対策でマスクを着けている方は確かに多そうです。

特に今年の花粉の量はすごいので、このタイミングに政府がマスク着用を緩和しても、あまり浸透せず花粉シーズンが過ぎ去ってから、マスクを着用しない方が増えるのかもしれないですね。

■マーケターにとって必要な姿勢

本間さんのこの記事を読んでいて、知らず知らずのうちに自分の定義=他人の定義と思ってしまう自分がいることにも気づかされました。

さまざまな考えが存在することを理解すること。
 
そして、「これからは、言葉の定義を生活者に聞き、その定義を理解することがマーケターの重要な仕事になっていく。」という本間さんの言葉にとても共感しました。
 
例えば・・・、「環境にやさしい商品」と聞かれて思い浮かべるものはなんですか?

皆さんが思い浮かべる商品のイメージと、生活者の思い浮かべる商品のイメージ、両方正解であり、間違いではありません。大切なのは多様な定義に対して理解を深めていく姿勢ではないでしょうか。

そしてその多様な定義に寄り添った商品を開発、マーケティングしていくことが今後求められているように感じます。

ハッとする、気づきが多いマーケター必見の記事です。
ぜひ、本編もご一読ください。
 
参考記事:新しいマーケティングのすすめ(21)