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キーボードを巡る旅

皆さんはキーボードにこだわりがあるだろうか?僕はある。
そう言うとやれパンタグラフだのメカニカルだの、赤軸だの青軸だのリアルフォースだの、あるいは多機能なゲーミングキーボードの話に終始しそうであるが然にあらず。

いつだって僕が求めているキーボードはだいたい千円前後のものなのだ。
と言ってもとにかく安いもの、安ければ安いほうがいい、というわけでもない。
いやしょっちゅうコーヒーこぼすことを考えると安いに越したことはないんだけど。

僕はキーボードというものに触れた日から現在に至るまで、具体的な数値や名前がわからないままにそれを求めているのだ。

わかっていること、具体的に説明できることもいくつかある。
まずわかりやすいところではテンキーまでついている108キーのJISキーボードであること。
特殊キー、ショートカットキーなどは無いほうがいい。
いちばん嫌なのはPowerキーとSleepキーだ。
無効にできるのはわかってるけど、あれで何度もやらかしているし、必要のないキーは極力無いほうがいい。

そして接続方式はUSBの有線接続に限る。
無線を嫌う理由はずぼらなだけに電池交換やバッテリー充電が面倒だから。
大昔はキーボードなんぞで貴重なUSBポートひとつを塞いでしまうのは抵抗があってPS/2端子のものを選んでいたが、PS/2ポートはもうとっくに過去の産物になって久しいし、USBポートもズサのミサイルポッドかよと思うほど充実しているのが常なので、もうそこは気にしなくなった。

(両肩のミサイルポッドが特徴的なズサ)

そしてここからが少しややこしいというか、感覚的な部分を多分に含むので難しいところなのだけれど。
まず方式はメンブレンでもメカニカルでもどちらでもよいが、あまりカチャカチャいうのは好きではない。
かといってノートPCにあるようなあまりにも柔らかいものも気持ちが悪い。
もっともノートPCに関しては、そもそもキーボード下に中空部分がある構造の関係で、押したときに頼りないというかキーボードそのものが折れ曲がるような感覚というか…うまく説明できないが力強くキーが押せないと言ったら伝わるだろうか?伝わってなくてもなんとなくそういうもんだとどうか思ってほしい。あれの影響が大きくて苦手意識があるのかもしれない。
兎にも角にも「ちょっとだけカチャ、カシャとカチャの中間」というキータッチが僕の求めている打鍵感覚である。

そしてキーの高さは高くもなく薄くもなく。
昔のパソコン、具体的な昔ぶりを話すとNECのPC-98シリーズとかいう太古の話になってしまうのだけれど、その頃によく付属していたキーボードにありがちな妙に高い、まるで山が連なっているかのようなキーボードは論外だとしても、一般的なスタンダートなキーの高さでも少し高いなと思ってしまう。
しかしスリムタイプをうたっているキーボードでは薄すぎる。
ノートPCのようなフラットなタイプなどはもってのほかだ。
なんだかさっきからノートPCに作りたてのガンプラを壊されたかと思うくらいに恨みつらみをぶつけているけれど、別にノートPCが嫌いなわけではないし、ガンプラを作ったこともない。
ようするに普通より薄め、でも薄すぎるのはちょっと、という、これまた中間のものを求めている。
参考になるのはスペースキーで、ここが高いと指がひっかかる感じがするのでスペースキーを快適に押せるかどうかが基準になる。
スペースキーだけがフラットに近いキーボードがあれば解決するような気もするけれど、ステップスカルプチャー構造のものを見てもなんか違うし、僕の求めているものは売っていない。
スペースキーの手前側の角だけ面取りしたらいいのかな?と思わなくもないけどさすがにやったことはない。

加えて言うのならええと、あれはなんて言うんだ?キーストローク?押したときにどこまで沈み込むかというアレ。
アレはどちらかと言えば浅めのほうがよくて、大抵は数値がちゃんと表示されているのだけれど、これはキーの高さとの兼ね合いもあるのが厄介なところ。
以前使っていたのと同じ数値のものを選んでもなんか違う!となることが多いのである。

好きなのが有名ブランドの高級キーボードならば、お財布には痛いものの「これを買えば間違いなし」というものが存在するが、僕にとってのベストキーボードは格安キーボードであるだけに、いつも同じ製品があるとは限らないのが困りものなのだ。
過去には気に入った700円ぐらいのキーボードを5、6個まとめて買ってストックしていたこともあったが、残念ながら現在、我が家にその在庫は存在していない。
そんな中、昨晩突然にキーボードがぶっ壊れてしまったからさあ大変。
とりあえずAmazonでそれっぽいものを探してみたものの、どれもこれも合ってそうでもあるし違ってそうでもある。
悩んだ挙句に実店舗に行くことにしたが、お店に行っても結局どれもこれも合ってそうだし違ってそうなのは変わらない。
見本が出ているやつもいくつかあったが、それらはどれもこれも自分の好みとは違うやつだった。
意を決して店員さんを捕まえて、箱を開けてみてもよいか?と尋ねてみたところ、シールで封がしていないものならいいですよ、とのこと。
箱を折り曲げないようにそっと開けて確認したが、結局のところ触らないとわからないという根本的な問題は解決していない。
それでもいちばんそれっぽいものを選んで買って帰ってきて、そのキーボードで書いている文章がこれなのだけれど。

結論から言うとコレジャナイ。
あしたまた買いに行きます。

最後にいままでに買っていちばん使いにくかったキーボードの写真を紹介して、今宵は眠りにつきとうございます。

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