挑戦はこの日の為に CL Round16 2ndLegアトレティコvsユナイテッド(A) 2022.3.15

21-22シーズンチャンピオンズリーグRound16の2ndレグ。
1-1だったホームの1stレグはこちら

プレビューはこちら


●スタメン
・アトレティコ
オブラク
サヴィッチ / ヒメネス / ヘイニウド
コケ / エレーラ / デ・パウル / ジョレンテ / ロディ
グリーズマン / フェリックス

カラスコ→ロディ以外はカディス戦と同じ11人。中盤の3枚も踏襲した。並びとタスクは違ったので後述する
2トップもこの2人。コレアが万全じゃない可能性もあり。


・ユナイテッド
デヘア
ダロット / ヴァラン / マグワイア / テレス
マクトミネイ / フレッジ
ブルーノ・フェルナンデス / サンチョ / エランガ / ロナウド

ショーは間に合わず。
マクトミネイ、ブルーノはスタメン。
ラッシュフォードではなくエランガ。

スタメン

さあ、決戦だ


●前半
事前に想定していた形に近い前半になった。
ユナイテッドの工夫、そしてアトレティコの対応を見ていく。

・ユナイテッドの保持
ユナイテッドはこれまでとは異なる前進を見せて、結果的にはこれがアトレティコの前プレ、特にロディの前向きの守備を牽制した。ユナイテッド目線で言えば、一定の効果はあったと言える。

ユナイテッド前進

具体的に。最終ラインで保持する時にロナウドがボールサイドの大外まで動く。これでロディが前に出られなくなって、SBダロットがフリーに前向き。もう一つの効果としてはSBが前向きになれるのでブルーノが落ちていく必要がなかった。これでユナイテッドはアトレティコ側のハーフコートで試合を進める事ができた。

ハーフコート

ハーフコート押し込み
アトレティコの2トップ脇からSBが高い位置に持ち出せる。アトレティコはWBが押し込まれいるので、SBテレスに対してIHのデ・パウルが連れ出される。中盤3枚スライドのあまり良くない形だ
結果的にHVサヴィッチが本来いるべき位置にいられず、ブルーノに引っ張られてPA幅から連れ出される形を頻発。これはアトレティコには望ましくない形。ユナイテッドが生み出していた形だ。

ユナイテッド側にデメリットもあったと思っている。
まずその前に、ブルーノのコンディションが悪かったように思う。本調子じゃなかった。彼が本調子じゃない状態でハーフコートで押し込んでもこのチームは何もできない。それならポグバスタメンで良かった。
デメリットは、ユナイテッドのハーフコートに押し込んでの選択肢は両サイドの揺さぶりと突破にあったと思う。が、ロナウドが中央からいなくなる配置はそれと矛盾していた。セットプレーはともかく、押し込んでサイドからの崩し、という場面はほぼなかった。あくまでもユナイテッドが作れたのは後述するようなHV(サヴィッチ、ヘイニウド)を連れ出してPA前で揺さぶってミドルシュート、という形までだ。それならブルーノが落ちて大外へ配球し、ロナウドに合わせる形と比べてどうなんだろう、という感想。チャンスは作られていたが、プラマイゼロというか。別にアトレティコは"押し込まれて攻撃ができない!"という焦りが出るチームでもないし、そういう試合でもない。アトレティコは撤退を受け入れ、チャンスを待っていた。ユナイテッドは押し込めてはいた。しかし自身の望む形で攻める事ができていたかというと、実はそうでもなかったように思う。
まあアトレティコも伝統的にFWのグリーズマンの助けを借りないと前進できないチームだからアレだけど。ロナウドが自身の仕事に集中できない環境というのは、そもそもロナウドを試合に出す事そのものと矛盾する気がする。


・アトレティコの非保持
とはいえユナイテッドの押し込みに苦労していたアトレティコの非保持。一発喰らう前に配置をいじった。

画像4

グリーズマンが右大外の守備を担当。テレスを消す。19:50頃、なんとグリーズマン自身がベンチと確認を取りながら位置を変えていた。
"WBが相手SBに出られません"の状態で、"SBは自分がマークするから安心して"という方向転換。グリーズマンとコケが5-4-1のSHに位置し、相手SBにボールが入るとプッシュする、というタスクに変わった。

コケはこの日コンディションが万全とは言えず、特に序盤はアジリティに劣りボールタッチも怪しかったが、目の前のSB(ダロット)を捕まえる、というタスクが固まって以降はプレー精度がクリアになっていった。彼にとっても非常に良い配置変換だったように思う。
ちなみにフェリックスは配置が変わった後数分間グリーズマン、デ・パウルに対して「なんで出てこないんだ?おれ一人でやるの?」というアクションをしていた。寂しそうだった。
マグワイア、マクトミネイにボールが出た時のチームの挙動がわからず確認していた様子。ただ、なんとなくやるのではなくすぐ確認を取っていたのは凄く良い事だったと思う。成長。彼の守備能力については別記事で触れる予定。

プレビューで指摘した通り、ユナイテッドのCBにプレッシャーをかける必要がないからこういう事ができる。加えて、グリーズマンの中では「マクトミネイにフリーで持たれても良い」と判断したという事になる。開始20分でだ。もしかすると試合前から判断できていたかもしれない。CBとマクトミネイにフリーで運ばれて効果的な縦パスがバンバン出てくるとなるとお話にならないが、ユナイテッド相手ならこれでいい。後方選手の技術は色んなところに影響があるね。

アトレティコが5-4-1になった後も頻りにサイドにオーバーロードを作りに行ったユナイテッド。

オーバーロード

SBテレスがハイポジション。流れるロナウドに加えてCHフレッジまで流れてきて無理やりサヴィッチを連れ出す。結局腕力があるのでアトレティコの配置だの人数に関係なく進めてしまう強さがある。
これでアトレティコはCHコンビも位置が低くなり、PA前のスペースを使われる。ダロットに良いミドルシュートを打たれるなどしたが、オブラク相手に解決策がミドルシュートというのは流石に。馬鹿にしないでいただきたい。


・アトレティコの保持
アトレティコはボールを手放さず低い位置から地上戦で進んだ。最近の積み重ねだ。序盤は何度も中盤で引っかかりトランジションを招く形に。ドキドキしたがしかし、勇気を持って取り組み、進めた。と言っていい。よくやっていた。
ラリーガでは十分ではない前進力も、ユナイテッド相手だと余裕で通用する。これが現実。引っかかってカウンターをもらうのは非常に怖いが、守備強度自体はかなり緩い。今季試合する相手の中でも相当に緩い部類。ボールを持てる機会そのものが多かったわけではないが、アトレティコは勇敢に取り組んだ。

カディス戦は中盤3人が3CHのように振る舞ったがこの日は違った。具体的にはデ・パウルが普段のルマルのようなタスクだった。

保持

保持平均ポジション
デ・パウルは中盤ラインに残らずライン間ポジションを取りに行く。"ライン間タスクができる選手を2人に増やしてWBジョレンテにスペースを作る"というカディス戦の文脈の先、なのかはわからないが"CH3枚もいらん"はシメオネも感じていた様子。グリーズマンとジョレンテに近づいて密度の高いコンビネーションを見せた。グリーズマンの配置変更後の中盤はエレーラが後ろ、デ・パウルとコケが前、の配置で保持した。
デ・パウルは非保持でも余力がある時はマグワイアに向かってプッシュするなどアクションを起こしていった。この辺はアトレティコらしい守備からのスイッチ。シンプルにマグワイアがボールを持つと間違いが起きそうだったので近づいておかないともったいない、というのもあった。


・グリーズマンのタスク
現システムでのFWは、フェリックスのタスクが確定している。このシステムで戦っている内は彼の能力が生命線でもある。ライン間受けと一発の裏抜け、ジョレンテの抜け出しに合わせられる高速侵入がタスク。フェリックスの相棒は、具体的にはそれ以外全部やる。普段はコレアが。
この日はグリーズマン。彼はこの日、前半途中からさらに上記のもう一つのタスク、相手SBを消す守備タスクを同時にこなす鬼神の如き活躍を見せた。しかも自ら望んで。バケモノである。

アトレティコは2トップを前線に残したかった。中盤でプレス回避できる確信がなかったからだ。その実現のためにデ・パウルがスタメンだったとも言える。やむなく、グリーズマンが守備タスクに回る事で5-4-1に変更したが、結果的にグリーズマンは
・SHの守備タスクをやります
・2トップとして、ポジトラのポイントになります
をどっちもやり切った。

苦しんでいるシーズンだ。彼自身も、楽ではないだろう。ほぼ健康体のキャリアだったが、離脱も経験した。スタメン復帰したカディス戦もおっかなびっくりプレーしているように見えた。この試合での彼のスタメン起用は賭けだったと思う。ここで100点のプレーどころか、追加で守備タスクまでやってのけた。彼を低く評価した事なんて、一度もない。だけど復帰してから、おれ自身彼をどこか低く見ていたのかもしれない。恐れ入った。彼こそがアトレティコのエース、アントワーヌ・グリーズマンだ。


●ピックアッププレー〜2度の中央突破〜
とはいえ、カディス戦に引き続き、得点機をいくつも作れた試合ではなかった。それでも、短時間ながら良い時間帯を持てた事。そして最近の好調の要因は"その時間に結果が出ている事"だ。この日は前半の最終盤。チャンスメイクできた。この2シーンをピックアップする。

まず一発目。アトレティコは地上を進もうとするが前進は阻害される。WBが低い位置で関わる必要があったが、諦めずチャレンジ。ここで良かったのは、WBが下がってくるならコケとデ・パウルは高い位置へ抜けていった事。エレーラに配球を任せた。なんとか前向きを作ったエレーラからコケへ配球する。

画像7

ユナイテッドの配置が悪く、寄せが余裕で甘い。エレーラもコケもフリー。真横のデ・パウルもフリー。中盤3人全員フリーだ。どこを守ってるんだ。コケは2人を引きつけて余裕でターン。

画像8

デ・パウルからリターンをもらってコケが前向き。マグワイアは全くお呼びでないがグリーズマンを警戒してボールと無関係に勝手に飛び出してきた。この試合で一番驚いたシーンかもしれない。全く意味がわからなかった。ジョレンテvsテレスをどうしても見たかったのだろうか。

どフリーのコケがタイミングを見計らって背後を突くジョレンテを使う。ジョレンテ→フェリックスに合わせる、最近よく見る形で先制、と思ったらジョレンテがオフサイドだった。足が速すぎた。

スカウティングで指摘した通りだ。ユナイテッドの中盤は背後の管理が甘く、最終ラインは低く設定されていて前がガラ空き。ミドルシュートはデヘアが止めるが(この日もデ・パウルのシュートをファインセーブ)、スピードを持って背後を取られると弱かった。

二発目。ヘイニウドがエランガの突破を止めてアトレティコの保持。

画像9

いつまでも判定に文句を言っていたユナイテッドの終わってる配置。さっさと正しい配置に移行しているアトレティコのポジトラ保持

画像10

良いトライアングルを作れている。
グリーズマンのポストを使ってマグワイアを釣り出し、レイオフを受けたデ・パウルから背後を取ったフェリックスへ鋭い縦パスが入る。CB間を抜けるフェリックスの飛び出しにアトレティコの未来が映っていた気がする。初めて見たのに何度も繰り返し見ているような質だった。鳥肌が立った。

画像11

なんでデ・パウルがそこまで走れてるんだ
ヴァランの良い対応でフェリックスは抜け出せなかったが猛ダッシュでグリーズマンが追い抜き、再度受ける。フェリックスから優しさの欠片もないヒールパスが出た。右足に出すんじゃないよ。中央では最後尾になっているダロットが教科書に載せたいレベルのボールウォッチャー。
しかしグリーズマンのクロスは良いボールだった。大外、どフリーで待っていたロディへ。先制。もう偶然でもラッキーでもない。ロディのゴールだ。前半41分、アトレティコが先制した。欲しかった一点が、ここで取れた。
そして、ユナイテッドのアタッカーが文句言いながら歩いている間、当の倒されたエランガはPAまで戻ってきていた。これも、現実。


●前半終了
何度も何度も、"まずは守る事。得点はどこかで取れる"と主張してきた試合。その"どこか"があのタイミングで来ていた事は間違いない。取れなくても焦る必要はない試合だ。ただ、アトレティコは本当に最近、少ないチャンスをモノに出来ている。良い時間帯と言ってもチャンスは2つだけ。1つはいつも通り、ジョレンテの背後取り。もう1つは、ずっと"そういう狙いもきっとあるよね"と言っていたフェリックスのライン間タスクで取った。グリーズマンの助けを借りて抜け出し。間違いなく積み重ねの上、文脈の先にあるゴール。見事な先制点だった。


●後半
さて後半。
リードしたアトレティコと、追いかけるユナイテッドの構図だ。焦らずにこの状況を作る事が目標だった。あとは守る事。

後半

アトレティコは非保持対応を綺麗に整理。具体的にはフェリックスの役割。マクトミネイのマークに付く形に定めた。あとは、マグワイアが後ろ向きの時、左足でボールを持った時だけプッシュ。それ以外は前半の通り。

アトレティコからすれば、特別な対策は何も必要ない。相手の攻撃パターンはだいたい見えている。リードしているのでカウンターを打たれる事もなく、ブルーノ以外のところで奇抜なアイディアとコンビネーションで突破される事もない事はわかっている。


次に起きる事は、選手交代だ。そのパターンも、全て見えている。

・ブルーノと並列にポグバを入れる
・マティッチを入れて両SBを押し出す
・WG、SBを入れ替えて走力を確保する
・カバーニを入れてFWを2枚にする

これだけだ。よく知っている。15試合も見たからな。

あとはどのパターン、どの順番で来るかだ。
この間のラングニックの考えはわからない。ピッチ上のバランスを見て何かを確認していたのか。決断を邪魔した要因はなんだったのか。全くわからない。バランスなんて見なくてもわかる。しかし結局、最初の決断まで22分を要した。あまりにも遅い。
選択肢はマティッチ、ラッシュフォード、ポグバ。
交代はマクトミネイ、エランガ、そしてブルーノだった。

マクトミネイ→マティッチはSBを押し出すため、ラッシュフォード→エランガは、それ以外に変えるところがないから。単にサンチョとどっちを残すかだ。ラッシュフォードに独自のタスクはない。
ブルーノは、おそらくコンディションの問題だろうか。よくわからなかった。いずれにしても、特別な作戦は与えられていない。ただ人が替わって、得意なプレーが替わっただけだ。

そしてマティッチの真ん中サリーで配置が良くなる、といった変化はなかった。アトレティコはすでに2CB+アンカー相手にボールを取りに行く意思はなく。

マティッチ

何も変化なし
マティッチがどこで何をしていようがあまり影響はなかったし、結果としてユナイテッドのSBのポジショニングも全く変化がなかった。セットプレー怖いねってくらい。単独で仕掛けてファールをもらえるサンチョとプレースキッカーのテレスだけが目立ち、あとはでかい選手達を狙ったボールが飛んでくるだけ。

続いて75分にカバーニ投入。なんとフレッジと変えた。ポグバとマティッチの2CHになる様子はなく。ノーコメントだ。


・グリーズマンが作るカウンターの予感

ボール保持36.3%と防戦一方となった後半だが、保持の時間を作ったのはここでもグリーズマンだった。低い位置でボールを取り切って、自ら前進。じっくり周りの上がりを待ちながら持ち上がってスペースを狙う。
62分にはエレーラから大外を駆け上がるロディへのスルーパスを引き出し、フェリックスに際どい決定機を作った。トランジションマジシャンだ。
実際にはポジトラでのシュートチャンスはその一つくらいしか作れなかったが、ラングニックがあまりに臆病な選手交代を選んだのはこの辺の影響が多少はあったかもしれない。

アトレティコは80分にコケの太腿が限界に。ようやく最初の交代を使って、コンドグビア投入。コンドグビアの状態がどこまで回復していたのかわからないが、コケの頑張りでプレー時間を制限できたと思う。逆にコンドグビアが間に合ったからコケに90分のプレーを強いる事なく済んだ。ギリギリで、間に合った。本当によく頑張った。最高のフットボーラーだ。

84分にユナイテッドは最後の交代カード。マタを入れた。交代はマグワイア。もうよくわからん
この交代でユナイテッドはCBがヴァランだけ。マティッチは何が仕事なのかわからず、SBは上がっちゃって大丈夫なのかわからず、結果的に攻撃の人数がマイナスになっていた。教授は原価計算ができていない

アトレティコは終盤にフェリペを入れて巨人の人数を増やし、元気が有り余っているロディが単独でボールキープしファールをもらいながら時計を進めた。

●試合結果
1-0。2戦合計2-1でアトレティコが2季ぶりのベスト8進出。勝った。
苦しみに苦しんでたどり着いた新システムで、結果を残した。出来る事は全部やった。素直に素晴らしい勝利だったと言いたい。


・文脈とリソースの合致

このシステムの良かったところは、アトレティコの現状のスカッドと相性が良かったところにある。全てが上手くいった。
それはエレーラやフェリックスが輝けた事はもちろん、新加入のヘイニウドの加入でスムーズな4バックと5バックの可変が可能になった事もそうだ。中盤中央の守備と大外の突破が得意で、むしろその2つしか出来ないジョレンテがベストな仕事を見つけられた事も理想的だった。
欠場者も出たが、ルマルよりもデ・パウルの守備強度がこの試合では生きたし、ヴルサリコではなくジョレンテがWBに入った事も、結果的に5-4-1で守ったこの試合だけを見ると結果オーライだった。サンチョと相性が良かったのもジョレンテの方だろう。

現状得意なタスクが見つけられていない選手はスアレスだけのようにも見えて、"そのスアレスが途中出場から試合を決めたら最高じゃないか"というのが個人的な妄想であった。
結果的には前半にアトレティコが先制し、一点が必要なシーンは来なかったが、まだスアレスの反逆に期待している自分がいる。彼の役割はまだあるはずだ。


・ユナイテッド
戦況を変えるような戦術、アイディアは最後まで見られなかった。プレビューではビルドを変えた、などと書いたが思い違いだったようだ。単に今、ピッチにいる選手が自分で判断しているにすぎないレベルの微細な変化だった。もしかすると前半の箇所で書いたロナウドのビルドアップサポートも、チームで標榜したものではなくロナウド(とブルーノ)の判断だったのかもしれない。

ホームで一点ビハインドを追いかける時間帯に何のソリューションも持てなかった。ラングニックにビハインドを跳ね返すつもりは、そのための準備はあったのか。ピッチの選手に、その気持ちはあったのか。
アトレティコが勝ったんだからいいだろうという話だし、ユナイテッドの取り組みに意見する立場でもないが、ここはCLの決勝トーナメント2ndレグだ。少し残念だった。

とはいえ単独で脅威を作れる選手の集まりで、アトレティコよりもかなり若い選手達だ。また強いチームになってほしいと思っている。またヨーロッパの舞台で戦いましょう。

・アトレティコの今後は
さて。このシステムはベティスとユナイテッドに勝つところまでで、その先はどうなるんだろう。と言ってきましたが。週末のラージョ戦が終われば代表戦を挟んで2週間空く事もあり。上手くいっている以上は大きく変える必要も感じていないが、とりあえずは一区切りだ。システム変更後、ラリーガは今季初の4連勝。CLも勝ち残った。4月以降どうなっていくのか、また一からレビューしていきたいと思う。その前に現システムのあれこれをまとめたものを書く、かも。

新しいチャレンジで結果がついて来ている今は、本当に楽しい。ワクワクする試合が続いている。一つ一つ積み重ねていく過程を追えているのが嬉しい。シーズンも終盤戦だ。まずはこの勝利をじっくりと噛み締めて。目標へ向けてここからまた一歩ずつ。進んでいこう。


試合結果
3/15
アトレティコ 1-0 ユナイテッド
(2戦合計2-1)
得点者
【アトレティコ】'41 ロディ


●ピックアップ選手
グリーズマン
ポジトラの起点と左SBテレスを消す守備対応。完璧にこなした上で決勝点をアシスト。大一番でベストなプレーを見せた。

フェリックス
この日も躍動。オフサイドにはなったがジョレンテの折り返しに合わせたシーンはベティス戦のリプレイのような再現性。最前線1枚で出来うる限りの守備対応も見せた。グリーズマンの配置変更ですぐさま自分の位置を確認した姿勢も良かった

ロディ
決勝点。待ち焦がれた得点を奪って雄叫び。終盤は攻撃に人数を割けない中で"そんな事できたんか"という単独突進を見せた。お疲れ様。

ヒメネス
見事に中央を封鎖。前向きの飛び出しもハイボール対応もさすがの安定感があった。健康に過ごし、髪を切れ。

ヘイニウド
"クリスティアーノ・ロナウドって誰?凄いの?"みたいな対応をドキドキしながら見ていたが、90分間やってのけた。彼の加入はその対人能力だけではなく、ヒメネスとサヴィッチの前向きのアプローチの向上にも間違いなく繋がっている。

エレーラ
中盤で安定感と、ポジトラのダイナミクスを。攻守ともに躍動した大一番だった。彼のシステムだ。ありがとう。

オブラク
パラドン連発。彼がこのチームにいてよかった。いつも最高だ。

コケ
絶不調と言っていいコンディション。苦しみながらそれでも前を向いた。80分間のプレーは、どこに出しても恥ずかしくない俺達のカピタン。おめでとう。ロナウドに勝ったぞ

クリスティアーノ・ロナウド
親愛なるCR7。あなたがいてアトレティコ・マドリーは強くなったし、あなたがいるから、アトレティコはこういうチームになった。だからあなたがいなければ、おれはアトレティコに恋していなかったかもしれない。心から感謝しています。こんなところで終わるあなたではないはず。また必ず、チャンピオンズリーグで会いましょう。あなたには世界で一番、チャンピオンズリーグ・アンセムが似合う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?