観光資源としての被差別部落

一般的な日本人は被差別部落には観光資源的な価値をあまり見出だしませんが、お隣の韓国では、日本観光するときに被差別部落観光したいと希望する朝鮮人は多いようです。

朝鮮にも日本の「エタ」などと同様「白丁」(ペクチョン)という被差別階級の賎民がいたのですが、日本による植民地支配とそれに続く朝鮮戦争の混乱で旧来の身分制度がほぼ完全に破壊されてしまって、今現在の韓国では「白丁」(ペクチョン)差別がなくなってしまったそうです。

現在の韓国では「白丁」(ペクチョン)という言葉も差別的なニュアンスよりも「マッチョ」みたいな意味合いで用いられるケースが多くなっており、元シルム選手で芸能人MCをしているカン・ホドンさんがプロデュースする焼き肉チェーン店の店名にも使われていて、この「白丁」(ペクチョン)は日本の東京新大久保でも営業しています。

日本で焼肉店の店名を「エタ」にすると大問題になると思いますが、韓国では日本の植民地支配以降身分制度が完全に破壊されていて「白丁」(ペクチョン)には差別の意味はなくて単なる「マッチョ」みたいな意味なので店名を「白丁」(ペクチョン)にしても全く問題無いようです。

ただ、自分たちの国にかつてあったけれども今はなくなってしまったので、日本に似たようなものが残っているから日本観光する時に見学したいと希望する朝鮮人はけっこういるみたいで、

私も韓国観光したときに現地ガイドしてくれた日本語のできる朝鮮人大学生から

「次回僕が日本観光する時は、今度は日本の被差別部落を案内してください」と頼まれました。

それで、私も被差別部落を調べるようになりました。

被差別部落の場所なんて、どうやって調べるんだ?特殊な機密文書を手に入れるのか?とか言われるかもしれませんが、

実は被差別部落の場所を調べるのは簡単で、役所の「例規」に記載されデータベース化されているので

インターネットに繋げる環境にある人なら誰でもすぐに調べられます。

お役所も、ことさらに被差別部落を貶める目的で例規に記載しているわけでは当然なくて、同和対策施設みたいな近代化施設を設置することには国民の税金が使われているので、自治体も税金の使途を納税者に周知させる目的で公開しているのでしょう

今回は上田市の被差別部落を探訪してきましたが、

上田市役所の例規でも被差別部落の場所が記載されていて一つは「上田市東内145番地2」の辰ノ口共同作業所となっているので、この地区は間違いなく被差別部落だと断定できると思います。


近くの上田市東内236番地1に「辰ノ口同和対策集会所」という施設もあります。

同和対策集会所や隣保館は被差別部落関連の施設なので、こういう施設のある近くは70%くらいの確率で被差別部落です。

被差別部落の地区内に土地が確保できなくて被差別部落外に同和対策集会所や隣保館が建設されているケースもあるので同和対策集会所や隣保館がある地区が100%被差別部落であるとは限りませんが、今回は同じ地区内に同和関連の共同作業所があることが上田市役所の例規にも明記されてインターネット上でも公開されていますから、この地区は被差別部落であると断定して間違いありません。


実際に現地に行ってみました。

前回探訪した上丸子地区の被差別部落にある「丸子解放センター」の駐車場が広いので、ここに自動車を置いてから隣接する東内地区(辰ノ口)の被差別部落に徒歩で向かいました。


丸子公園の隣にある彩りの森公園(長野県上田市東内511番地1)に「彩里乃森霊園」という墓地があって、調べてみたらここが被差別部落民のお墓だと分かりました。


お墓の名前は「深井」と「成沢」、「成澤」が大半で、事前に調べておいた情報でもこの地区の被差別部落に住む被差別部落民の名字は深井さんと成澤さんでしたから一致します。

お墓の戒名は「釈」の文字が入っているものが多かったので、この地区の被差別部落民の大半は浄土真宗の信徒や檀家なんだろうと思います。


一部「南無妙法蓮華経」と書かれた墓石もあったので、これは日蓮宗の檀家や信徒だと思います。

被差別部落はだいたい檀家が浄土真宗か曹洞宗か日蓮宗創価学会で、関東圏の被差別部落はその地元に白山神社があることが多いです。

寺院の共同墓地の古いお墓を調べるとそこの地区の昔から住んでいる被差別部落民の名字もある程度分かります。


墓地内に馬頭観音みたいな観音像もありました。


目がつりあがっていて後ろに複数腕があるみたいですからたぶん馬頭観音だろうと思いますけど、ここまでボロボロに劣化してしまうと分からないですねwww


馬頭観音は日本の場合、民間では疫病や旅の無事を守る観音様として集落の外周、つまり村境に立てられるのが普通でした。

一方、軍馬、つまり武運に関連することから武士の間では人気が高く、屋敷内や、奉納仏として地域の神社に合祀されていました。

なので、神社に祀られている馬頭観音は古く、由来がはっきりしているものが多いです。

やがて江戸時代になると物流に馬を用いるようになったため、街道筋に芝先(馬捨場)が作られ、使えなくなった馬をそこに捨てていくようになります。これを被差別部落の人間がやってきて回収していくのですが、この馬捨て場に馬頭観音が建てられるようになるのです。

ですから、必ずしも被差別部落内に建てられていたわけではありませんでしたが、今回の馬頭観音は被差別部落の墓地内に安置されているので被差別部落の馬頭観音だと考えて間違いないと思います。


被差別部落の墓地から東内(辰ノ口)地区に入ると「馬頭観世音」と書かれた石碑もあったので、知識のある人が見ればこの地区が被差別部落であることは一発で分かりますね。


ブラブラ歩いていたら路上駐車がありました。

韓国と比べると日本は車庫証明がないと自動車購入できない(軽自動車など例外はあります)ので路上駐車はあまり無いのですが、被差別部落には路上駐車がけっこうあります。

差別されている「貧しい地区」のはずですが、路上駐車していた自動車は黒塗りの高そうなクラウンでしたwww

ちなみにこの地区の選挙ポスター見てみると、長野県上田市東内(辰ノ口)地区の被差別部落民は、立憲民主党を支持しているようでした。

昔、民主党に松本龍先生という被差別部落出身の議員がいたから、その延長かもしれません。

少し足を伸ばして御嶽堂地区の境目に行ったら白山神社は無かったのですが「白鬚神社」がありました。

滋賀県の神社みたいだけど白山神社と関係あるのか?

神社内に石垣修復工事寄付者の名前が掲示されていて「成沢」と「深井」という名字が多かったから被差別部落の神社であることは確実ですが。

近くに地元の人がいなくて聞けなかったのですが白山神社が白鬚神社に合祀されている可能性はあるかもしれません。

白鬚神社から御嶽堂地区に行くと曹洞宗の「宗龍寺」というお寺があって、墓地内にあるお墓には「成澤」「成沢」の名前もありましたけど、ここの成沢・成澤さんは御嶽堂地区の住民なので被差別部落民とはたぶん関係ないと思います。

被差別部落を語るときにしばしば誤解されることですが、

たとえば先年民主党で部落解放同盟の重鎮である松本龍先生が舌禍事件を起こした際に、

「松本という氏は被差別部落関係者が多い」みたいなデマがまことしやかに流されたりもしたのですが、こういう「◯◯という姓は被差別部落関係者が多い」みたいな言説は大半がデタラメです。

今回の上田市のケースでも「成澤・成沢姓や深井氏の人は被差別部落関係者が多い」というのは完全な誤解で、

「◯◯地区の被差別部落には✕✕という姓の被差別部落民が多い」というのが正確な認識であると思います。

今回の日記を読んだ人が「自分の知り合いに成沢・成澤さんや深井さんがいるけど、あの人は被差別部落関係者なのか?」みたいな偏見を持つといけないので、一応書いておきました。

今回のケースで言えば

「上田市東内236番地1の同和対策集会所界隈には被差別部落があり、成沢や深井姓の被差別部落民が住んでいる」ということです。

長野県上田市東内145番地2界隈以外の日本全国津々浦々の成澤や深井さんが全員被差別部落関係者だとか、そういうことは完全な偏見で誤解です。





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