死者と生存バイアス【終末京大生日記31】

 よくX(ツイッター)などで帰還した軍用機の破損部分の画像を出して、生存バイアスの話をする。つまり、コックピットに攻撃が当たると帰れないため、帰還した飛行機は全てコックピットに攻撃を受けていない。そのデータから、コックピットには攻撃を受けないと判断するとミスリードですよという感じの話題である。


 「まあそれはそう」、という感じだが同じことが自殺者についても言えるのではないかなと思った。当たり前だが、世間では生きることが正当化されていて、死のうとする人がいたら助けようという考えがベースである。しかし、毎年ニュースで聞く自殺者数を見ると、意外と多い人がその考えになれていないと思った。というのも、ここ数年日本では、2万数千人が毎年自殺しているのに対し、生まれる人数は80万人くらいである。ちゃんとモデル化して計算したわけではないが、もしも生存バイアスが掛からなかったら大体2万/80万 = 2.5%くらいの、少ないながらもそれなりの割合の人が自殺はあり得ると考えるのではないかと思った。


 もちろん、「自殺する人は精神が追い詰められているため、その考えはまともではない」という意見も大いにあるだろうが、生存バイアスっていうだけに死んだ人に話を聞くことはできないから困る。



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