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☕️対策期間2週間の弁理士試験論文答案

1. はじめに

大学院修士課程在学中に弁理士試験に合格したたねまるです。
私は令和五年度試験において、短答合格後、論文合格を経て、最終合格しました。

短答は試験終了後、自己採点ができるため、短答試験当日夜には自分が論文試験にコマを進めることができたことはわかっていました。

しかし、6月中旬に修士論文の中間発表があったため、短答終了後から論文本番約2週間前まで論文対策をまったくしていませんでした。もちろん、短答前も一切論文対策はしていません(問題すら見たことがありませんでした)。
また、これまで健康体だったのに、論文対策勉強中は謎の風邪に苦しめられていました。

論文の勉強方法について語るつもりはありませんが、約2週間でも、また、本調子ではなくても、過去問10年分をやったらなぜか合格してしまったので、「まぐれで短答合格したけど論文何も対策してない!」という方や、「学校や仕事で論文対策に時間を割けそうにない!」という方に向け、この程度の答案でも受かるんだな、と安心していただければと思い、論文の答案全てを公開します。

ちなみに、論文合格発表後に郵送された、論文試験の成績は次の通りでした。

論文必須科目の成績

可もなく不可もない成績だと思いますが、対策2週間で3科目すべて54点以上得点できたことは褒めて欲しいです。。。

私は選択科目も受験しましたが、そちらの対策は必須科目の試験終了後から行いました。選択科目の答案は開示請求していません。

2. 特許・実用新案

もう記憶が曖昧ですが、軽いコメントをしながら答案を公開します。

特実1枚目表

問題Ⅰ設問1(1)アという初っ端の問題から逆の結論の答案を書いています。
問題文の在外者という記述を見落としました。

問題Ⅰ設問1(3)は答えがすぐにわからなかったため、後回しにしました。

特実1枚目裏

先ほど後回しにした問題Ⅰ設問1(3)ですが、試験終了10分前に特許法第192条を運良く見つけたので、1枚目の答案用紙の最後に記述しました。
このような問題順序が異なる記載でも採点されるのかはわかりませんが、受かったのでよしとします。

特実2枚目表

判旨は試験本番2日前から覚え始めましたが、ちょうど覚えてたやつが出ました。過去問演習は大切ですね。

特実2枚目裏

問題Ⅱ設問3で民事訴訟法第338条を引けたのは、本番の馬鹿力みたいなものです。試験用法文集をパラパラとめくっていたら、試験本番中に民事の再審請求の存在を知りました。

3. 意匠

意匠表

問題Ⅰ設問(3)で、改正法の趣旨を書きましたが、これでよかったのかわかりません。

意匠裏

問題Ⅱ設問(1)は、建築物の意匠の趣旨を知らなかったので、適当に書きました。本番前に予備校が会場前で配布していた予想問題に書かれていたんですね。残念。

話題となった問題Ⅱ設問(2)は、それっぽいことが書けた気がします。

3. 商標

商標表

問題Ⅰ(1)は、使用許諾の趣旨を知らなかったので、移転使用許諾の趣旨をアレンジして書きました。

問題Ⅰ(2)は、通常使用権は許諾契約により効力が発生するのに、登録が効力発生要件としてしまいました。

商標裏

問題Ⅱは、主体・客体・時期手続・効果と、段落を分けて答案しようとしましたが、途中でスペースが足りないことに気がつき、商標法第53条の審判請求については段落分けしていません。見た目が悪いです。

4. おわりに

いかがでしたでしょうか。

読みにくい文字で申し訳ないです。しかし、文字のサイズは小さくて読みにくい、というものではないかと思います。一説によると、答案の正誤よりも文字の大きさや読みやすさのほうが合否に関係あるみたいなので、文字サイズは特に意識して答案しました。

答案の中身自体のコツみたいなものは特にないですが(そのノウハウを確立する前に本番を迎えた)、中学受験の勉強に始まり、中高大でいやいやながら身につけてきた文章作成術や、日頃のメールやレポート作成経験の集大成でなんとか耐えきったという所感です。

試験当日、特実の試験開始後20分くらいで退席し、その後戻ってこない受験生を見かけましたが、勉強していないことでも、本番で突然「降ってくる」こともあるので、論文合格のために一番大事なのは試験を受け切ることなのかな、と思っています。

論文試験に不安を感じている受験生の参考になったら幸いです。


たねまる🌱🚢

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