蒲田健の収録後記:佐藤多佳子さん
誰にでも輝ける場所があるはず。
それはもしかしたらラジオであるかもしれない。
佐藤多佳子さんの最新刊「明るい夜に出かけて」。
ご自身が中学生時代からラジオの深夜放送をよく聴いていたという
佐藤さん。作品は完全なフィクションでありながら、
登場する番組は実在の人気番組。しかもその番組のリアルな
ヘビーリスナーでなければ描き切れないであろう熱さや空気感を見事に
伴った形でエピソードが躍動する。
ジャンル分けをするなら、青春小説。
スカッとさわやか、とは一味違う。複雑味は多分に含む。
その上で現代の若者がここに生きている、紛れもない青春小説だ。
「明るさは 相対的な ものだから
自分だけの 明るさ あるかも」
P.S.
年齢的にほぼ同世代。同じラジオ好きとしてかつて同じ深夜番組を
聴いてニヤリとした可能性もあるだろうなと、
“同志”のような親近感をおぼえました。
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