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顎関節症の社不日記-357日目

おはようございます。
 
 ついこの前、『ドロッセルマイヤーさんのさんぽ神』というゲームで遊んだ記事を書きました。けっこう大変だったので良ければ見てね。

 みなさんは夢って見てます?寝て見る方の。
 自分はあまり見る方ではないですが、夢日記などをてきと~に続けてます。書いたり書かなかったり。けっこう前に夢日記を振り帰った記事も書いたことありました。

 夢を見るのは何故か。これは記憶の整理のためだというのが一般論ですね。
 でも夢というのは不可思議なもので、自分の普段は意識していない何がしかを見せられてしまうものでもあるわけです。

 そんなわけで今日は夢を見ました。



  俺は大学生一年生で、一浪の末に大学に入学したばかり。中学の頃からの友人が一年早く入学していた。キャンパスというそのものもよく分からないまま、ここはこうだ。あそこはきっとああだとか予想して、友人が正解はこうだと言う。そんなクイズをしながら歩いていた。
 
 友人がサークルに入ったらしく、そこについていくことになった。
 楽器が置いてある。どうやら軽音サークルらしく、先輩方が僅かに数人。俺もそのまま流れで入会することになった。

 友人は主にギターをしているらしく、俺はなんとなく、手先が不器用なのもあってドラムをやってみることに。ちょうど卒業でしばらくすれば空きが出るところらしく、かなり有難られた。

 普段の練習は普段の部室の他に体育館のような場所でしているらしく、ステージに幕が下りたままの状態で全員が合わせて一つの曲を演奏していた。

 俺は見学ついで。そんな思いだったのだが、ドラムを叩いてみることになった。
 もう少し下手なもんだと思っていたが、意外と筋は良かったんじゃないか。そう思っていたのも束の間。先輩から色々改善点を指摘された。
 厳しいわけではないが、甘いわけでもない。褒められた点もあったが、それでも素人なのは変わらない。これからだ、と慰められ、またドラムを叩く。その繰り返し。

 練習が終わる直前、ギターにも触らせてもらった。コードがどうとか。ああだとか。先輩曰くギターはかなり筋が良いらしい。実感はないが、言われたことでなんとなく自信にはなった。

 帰宅は一人だった。
 元々興味は無かったが、自前でもドラムを買ってみようという気になった。
 ギターも買ってみようかな。それならバイトも頑張らなきゃな。
 薄曇り、青くも見えるの下。
 彼女はきっと将来はうまくいくんだろう。友人は、いつもより綺麗に見えたな。ぼんやり思う。
 電車はいつもより混んでいた。俺、結構やれるじゃん。なんて思いながら。




 

 起きたのは14時過ぎで、隣人が電子レンジを使っている音で起きました。
 自分はもうとっくに大学を卒業していて、無職になって4ヶ月がとうに過ぎた頃。
 夢で見た友人も、先輩も大学も存在しない。
 自分は大学に行ったことを恥だとすら思う気があって、青春っぽいことなんてせせら笑うような人間で、俺は、そんな、自分は、俺は。
 借りたアパートの大家には非正規雇用から正規になったと言って、あまりに真っ当な両親とはもう何の連絡も取っておらず、労働を拒否している俺は、

 俺は、なんだ?

 意味も分からぬまま、大学一年生の俺のまま、何年ぶりかの涙を流しました。見たこともない会えない友人へ。姿も思い出せない尊敬した先輩へ。存在しない充実したという大学生の俺へ。
 泣くという行為は久しぶりでした。また何年か経ったら会おうね。


 
 夢は不思議な充実感で溢れていて、今まで経験したことのない感情の様々でした。
 この感情は自分にしか分からないと思いますが、自分は本当に拗くれたままのどうしようもない物体です。
 夢の内容だって客観的な事実のまま、自分の見た感情も描きませんでした。これは自分の夢のまま共感もされたくないような気がしたので。

 これを認めたら捨てて来た青春が牙を立てて今を壊していってしまう。
 今、自分は若さの時間を捨てて生きている。そんな真っ当な光を認めてしまったら、それは今が。自分、それが、

 こうして書いている間にも少しずつ記憶の薄れていく今日の夢は、深く自分を傷つけて去っていきました。
 自分は今日ある自分を肯定して生きてきたのに、それを上回る幸福で夢が夢として頭上を通って行っていったのを見ました。

 記憶の整理というにはあまりに綺麗で、全部粉々になったのに。
 無責任にもそれを起こしたのは無意識の自分なので、誰にどうすることもできません。
 

 正しいんだと頑張って認めて来た自分を、まるで無意識に否定した自分をどうしたらいいんですか?

 ぼんやり空っぽを眺めているとおなかがすいて、何もかんがえていられなくなって……

 昼飯の時間に食べた朝飯が一時間を過ぎて、やっと平静になりました。

 なぜ泣いたのかも分からないまま、事実だけが記憶に浮いている。不思議な感覚で、現実に起こったことの方が夢みたいに今思えます。
 泣いた?そんなまさか。
 証拠もない。誰も見てない部屋の中の苦悩が証明されるはずもないのだから、きっと嘘だろう。
 
  結局泣いていたのは誰だったのか?
 うどんを茹でて啜っているうち、考えても全く分からない。
 自分はそんなことに何か思うヤツじゃないので。

 何だったんだ……?
 気分だけ害しやがって……


 ……?


 消えてなくなれーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



 夢で知らない人になった話でした。

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