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子どもの教育は「課金ゲー」って話。

 小学校時代に塾や習い事に行った経験があると思う。そろばん、書道、ピアノ、琴、水泳、体操、お茶、お花、バレエ等の習い事に加え、学習塾や英語塾。周りを見ればどれだけ行ってるのっていうのが今の子どもたちで、昔はそこまでの数では無かったような気がする。学童保育も地域によってあったり無かったりするので、昔は鍵っ子(この呼び名自体懐かしいが)であったとしても、習い事や塾の無い日は公園や広場で遊んでいた。塾や習い事で毎日詰っているような子は、地域にもよるかもしれないが、そこまでいなかったように思う。

 ところが現在は、中学進学もお受験の時代である。中学受験しようとすると、塾通いは必須で2つや3つの塾を掛け持ちするなんてことも珍しくない。しかも、レギュラー部分以外に夏期・冬期講習や特別講習・テスト等、課金要素に事欠かない。小学6年生にもなると月10万円くらいかかってしまうこともある。年間120万円である。まさしく「課金ゲー」の様相を呈してくる。ゲームだと課金すればレアアイテムをもらえたりして、確実にキャラが成長するのに対し、生身の課金ゲーは成長する保証がない、というより成長はしても合格する保証はないのが痛いところである。

 しかも、中学に入ったとしても、ある程度の成績でなければエスカレーターで進学して大学までという風にはいかないので、中学入学後もある程度は塾通いすることになる。そうなってくると、高校卒業までに1000~1500万円程度は塾に必要になってくる。大学の費用とは別にである。この課金ゲーは、どのくらいの金額を掛けたらこのくらい成長するなんてことはわからないが故に、課金できるならしてしまおう(=特別講習に通わせよう)という心理が働く。こうなってくると、保護者の資金力勝負である。

 4年制大学私立文系に進学するとしても4年間で500万円、理系はもっとかかるし、大学院進学も視野に入れないといけない。この金額は子どもが生まれてから高校卒業までに貯めるとして、塾代に関しては、単年で支払えないと、大学進学資金を取り崩すか貯められないかになるので本末転倒になる。

 今の保護者は大変である。高校授業料無償化なんて制度は昔は無かったが、それ以外にかかる金額が全然違う。教師の長時間労働も問題になっているが、誰もかれも無理ゲーをしてしまっているんじゃないだろうか。中には、塾代にも補填をという人もいるが、さすがにそれはやり過ぎだと思う。だが、この課金ゲーはどうなっていくのだろうか。

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