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編集部員の気まぐれレビュー

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学芸出版社の編集部員が、気になった本や映画、展覧会などを気まぐれにレビューします。「これを読め!観よ!」という作品の推薦、いつでもお待ちしております【毎週水曜日更新】
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2018年3月の記事一覧

読むほどに闇が深まる狂気の漫画――『おやすみプンプン』

読むほどに闇が深まる狂気の漫画――『おやすみプンプン』

『おやすみプンプン』(小学館)は、ごく普通の少年・小野寺プンプンの成長を描いたストーリーである。
作者の浅野いにおは映画化もされた『ソラニン』で有名だ。浅野いにおの一連の作品は、上京したての「大二病」心をくすぐり、大学時代の僕に良くも悪くも(?)大きな影響を与えた。

©Shogakukan

大学1年の頃、すし詰めの小田急線で、近くにいた人が読んでいた第1巻が見え、面白そうだと思った。ヒヨコのよ

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