言えない

折れそうなタバコ咥えて
君は知らない僕になる
心にかかったモヤは
煙には溶けて行かない

強いて言うならさ
この道をひとり歩くたびに
君を思い出しそうで怖いな
君の横顔がまだ消えない

曇ったメガネと出掛けて
君を何処か探している
想い出は足枷になって
青い紐が蝶々結び

敢えて言うならさ
度重なる季節の変わり目に
君を思い出しそうで辛いな
君の匂いがまだ取れない

未だに受け入れられない
自分にも腹が立つよ
逃げ方も忘れ方も
学んで来なかった惨めだ

弱さだけを握りしめた
強がりな僕を許してよ
そしてもう一度 もう一度だけ
新しく君に逢いたい

僕が君を忘れた頃
君が愛に飢えた頃
僕はまた君に恋をする
その日を待つように

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