無に無二

TVの縁を勝手に嫌って
携帯の枠をいつも睨んでいた
形あるものは壊れていくのに
形ないものまで壊したくないのに

生きていくほど
あの頃の輝きが失われていく
与えられたモノを奪われていく
模範解答を大事にしてしまうような

明けない夜があるように
止まない雨があるように
溢れて 零れて 流れた

雨が溶けていくのを待って
ガムの噛みすぎで頭痛になった
終わりはいつも必要ないのに
愛するものが増えていくはずなのに

生きていくほど
失うことの方が増えていく
哀しい時間が永遠に感じられる
延々と下り坂を下っていくような

沼に底がないように
此処に希望がないように
零れて 流れて 落ちた

あなたの事が大好きなはずなのに
あなたの「さよなら」だけ それだけ
まだ好きになれない
きっとずっと好きになれない

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