頑張ったつもりになる
高校生の頃、テニス部だった。この話は色んな所でする事がある。比較的短い時間でそこそこ強くなれたし、それなりに努力した。その結果インターハイにも国体にも出場することができたし、推薦まではもらえなかったがセレクションの誘いなどは結構頂いた。沢山の思い出や出会いを、得難い経験を味わえた、ちょっとした自慢にも思える、つまり良い思い出だ。
明らかに環境や恩師のおかげなのだが、実は中学校の頃の思い出がモチベーションの一つとなっている。
中学生の頃、俺はソフトテニス部だった。ぼんやりとした記憶の中で明確な形を持った思い出がある。それはとても苦く、そして恥ずかしい。
その頃のMASA少年は「どこにでもいる、自分を特別だとなんの根拠もなく信じこんだ」ただの少年だった。ソフトテニス部のキャプテンになった俺は、今思えば毎日ぼんやりと、だが当時の俺は一生懸命勉強したり部活をしたりしていた。
一つ上の先輩たちは県内ではなかなかの強豪、だったような気がする。だからなのか、自分たちも強い、ようなつもりでいた気がする。
実際は俺たちの世代は弱小もいいところ。1回戦勝てたらなかなかだ。
しかしその頃のMASA少年は事前に配られたトーナメント表を見ては、都合のいい自分の快進撃なんかを予想しては悦に浸っていた。
現実は甘くはない。まぐれでベスト8くらいはあった気もするが、団体戦、学校ごとの戦いでは2回戦も突破できたことなど1度あったかどうかだったような気がする。
なぜか。
簡単である。普段の練習への取り組みがぬるかったからだ。
そのくせ!そのくせにである。
試合で負けると悔しかった!なんなら泣いたこともある。
嘘だろ!普段からそんな真剣にやってないのに何で泣けるの!!?
答えは簡単だ。試合の直近や、当日早朝に集まって練習などを突然一生懸命やって
頑張ったつもりになっていたからだ。
直近や当日なんて、調整、体力を試合に向けて整えるのが当たり前だ。本当に勝つつもりならば。
だが努力が足りないとわかっていた俺たちはそこを小手先で挽回しようとしたのだ。当然叶うわけはない。
それなのに、頑張った気にはなれるから、悔しがることはできるのだ。
繰り返せば馬鹿でも気づく。
ああ、このままではいけない。そう思った俺は同じ失敗を繰り返さないようにしようと決めた。
高校生の時、それでもさぼりたがりの俺は先生や先輩によく怒られていたが、それでも毎日しっかり練習し、結果を出し喜んだり、敗北に本当に悔しがることもできた。
頑張ったつもり、やってるつもり、って本当に酔いやすい美酒みたいなもんですぐ誘惑してくる。でもそれを判断するのは「今の自分」じゃなくて「結果」または「未来の自分」つまり先の時間しかないんだな、と思っている。
頑張り方はどうなんだ、とかメンタル的にどうなんだ、っていう切り口もあるだろうけれど、それはまた別の話になると思うからまた別の機会に。
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