”いいものを見る”の実用的な意味

こんにちは、井上です。

昨日書いた内容に、大学時代の先輩が反応してくれたんで、もう少しコメントを。「いいものを見る」ですが、英語を教え始めて、「実用的な意味もあるな」と思ったので、それについて話していきます。実用的な意味1ですが、騙されないということにつきるなと。

一時期、「TOEIC500で翻訳の仕事して年収1000万!」的な講座が流行りましたが、ああいう「ええって?」的なものにひっかからないというのは、あるかなと。どれだけいいものを見せても、その人内部の感覚と一致しないと、最終的に受け入れないんですが、でも、王道の判断基準ができるのは利点かなと。

もう一つは、自分の内部感覚を他人に伝えやすくなるということです。岩井克人さんが「発信とはじぶんのことを他人の言葉で書くこと」とおっしゃってましたが、自分のことであればあるほど伝わらないし、だからこそ、媒介とする言葉は世間一般で「よい」とされているものの方がいいと。

最終的には、その人なりの価値観が重要だと思うんですが、でも、その人なりの価値観があまりにオリジナリティが高すぎると、コミュニケーションできない。だからこそ、その媒介として、世の中で受け入れられている内容を教えておくことは重要かなと。そうすることで、意思伝達のコスト下がるし。

最終的には価値観は多様だから、これを過度に内面化する必要はないと教えた上で、世の中で現状大多数に受け入れられてたり、価値があるとされているものを教えておくのは重要かなと。そういうの一通り教えた上で、好きにしてくれと、周囲の価値観のみを内面化する状態は違うと思うので。

では!

井上大輔

高度な外国語力を身につけたい人、テストで結果を出したい人に向けて役立つ情報をつぶやき中。TOEIC980点。早稲田英文→早稲田仏文修士→上智外国語学部修士→上智大学博士課程在学中。英語・仏語・西語・伊語の参考書&翻訳書も出版。著書一覧→http://amzn.to/jzUDtr