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【物語】大学生の恋愛譚【短編】

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現役大学生の送る、毎日どこかしらで起こっているであろう恋の瞬間のお話です。
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#恋話

【物語】溶けないうちに【短編】〜大学生の恋愛譚

「どうやったら彼氏ってできますかね」 後輩の恵はつり革にぶら下がって上目遣いでこちらを見た。 「作ろうと思って作るのは違うでしょ」 私はハイヒールの踵に重心を動かして恵の目を見た。 「優花さんは、彼氏いるんでしたっけ」 恵はきれいにカールされた茶髪をくるくると手で巻きつけながらそう聞いた。 「私が答えると思う?」 「思いませーん」 キャハハ、と笑うと恵は私の顔をじっとみた。 「優花さんが男だったら、私絶対告白してますよ」 「何言ってるの」 心の中を恵に覗か

【物語】三号車【短編】〜大学生の恋愛譚

ふいに、頭をぽんと叩かれた。 「村田先輩!」 私は読んでいた小説をパタンと閉じて、少し首を傾けて空いている右の座席に向ける。 先輩は黒のリュックを前にして隣に座った。 それとほぼ同時に電車のドアは音を立てて閉まった。 ーーーーつぎは新百合ヶ丘、新百合ヶ丘、、、 「なんか三号車に行けば菜々子が居るって思うと、来ちゃうなあ」 「嬉しいです先輩、でもみんなに言ってるんでしょ、それ。先輩のサークルの後輩、バイトで一緒なんですけど、『あの先輩めっちゃフレンドリーだから勘違いし