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男闘呼組がかえってきた

高校生時代に突然消えた最推しが、令和に帰ってきた

DAYBREAK一生聴ける

高校1年生の頃、男闘呼組のリードボーカル&ギターの成田昭次さんのファンになった。
デビュー曲「DAYBREAK」は8㎝CDで、ジャケットが4種類ほどあったと思う。それぞれカップリング曲が違っていたので全部買った。成田さんのハイトーンボイスが印象的で、ウォークマンやラジカセで何度も聴いてた。

俺たちの夜が明ける 光に寄り添うのさ
この俺のすべて賭けて 愛を誓いたい

男闘呼組「DAYBREAK」

この成田さんのソロパート、どれだけ聴いても飽きない。

急に会えなくなった

3~4回程度だったけど、ライブを観に行った。飯田橋のギンレイホールに映画「ロックよ、静かに流れよ」を観てた。映画を観て号泣したのは初めてだったと思う。その後ビデオを何度もレンタルした。劇中で流れる曲たちは今でもすごく好き。
ラジオ番組「ワイルドKNIGHTS男闘呼組」「男闘呼 DE NIGHT!」は時々カセットに録音したし、当時は歌番組が沢山あって、夢中で観た。「TIME ZONE」の時はCMソングとなったセイコーの腕時計のパンフレット(男闘呼組が載ってた)を取り寄せるとか、ファンクラブの会員証(カードじゃなくてピック型!)を大切に持ち歩いていた。
やってることが今と変わってない。ずっとオタク気質。若い頃からいつも、誰かを大好きでしんどかった。

でも、ある日突然、週刊誌で活動休止を知った。

どうしたんだろう。色々書いてあるけど、何を信じて良いのか。昔はインターネットなんて無くて検索もできなければ、自分の思いをどこかにつぶやくこともできない。
悶々とした後は、ただ諦めるしかなかった。

カラオケに行くと時々「DAYBREAK」を歌うし、アルバム曲の「ROLLIN’ IN THE DARK」「自分勝手」「ルート・17」「赤ちょうちんでくらせ」は歩きながら口ずんでしまう。今でも。

私は「きっと男闘呼組のメンバーが喧嘩したんだ」って思ってた。コンビとかグループとか、メンバー同士で仲が悪いとかいう話を聞くことがある。私が大好きだった男闘呼組の4人も、一緒に居すぎてすれ違ってしまったんだろうな、と勝手に思い込む。もう何もわからないから、そういうことしか浮かばなくって。
だからずっと、「戻ってきて」とかいうことをおおっぴらに言ったらいけない気がしてた。

ZIGGYのライブで

20年前からaikoちゃんのライブに行くようになって、2018年12月からはZIGGYのライブに通い始めた。

ある時、ZIGGYのベーシスト・Toshiさんが頭にバンダナを巻いているのを見て、ボーカルの森重さんが「男闘呼組みたいだ」と言った。その後も何度か森重さんの口から「男闘呼組」というフレーズが出て、その度に私はすごく嬉しくて、男闘呼組の曲を口ずさむことが多くなった。森重さんはただToshiさんを見て思い出しただけだけど、男闘呼組再結成を知る前のワンクッションとして、ありがたい出来事だったと思う。
預言者って訳じゃないけど、なんとなく「森重さんすごいな」って思っちゃう。いや、もしかしたらToshiさんがすごいのかな笑

「錆びた扉を」と「赤ちょうちんでくらせ」

これは両者のファンの方々がどう思うかわからないけど。

2021年にリリースされたZIGGYのアルバム「SDR」に収録されている「錆びた扉を」を聴いた時、すごく懐かしく感じた。これなんだったっけ、って。
男闘呼組の「赤ちょうちんでくらせ」だった。もしかしたら、ZIGGYのCHARGEEEEE…さんのドラムを聴いて、そう思わせたのかもしれない。

無性に「赤ちょうちんでくらせ」が聴きたくなって、もう手元にCDが無かったからYouTubeで探した。アルバム「男闘呼組」「男闘呼組二枚目」「参」までの3部作は、特に熱心に聴いていたから歌詞を覚えているものが多い。

「赤ちょうちんでくらせ」は「男闘呼組二枚目」に収録されていて、聴いてみると、なんとなく彷彿とさせるものがあるように感じた。

「赤ちょうちんでくらせ」は、今聴いても心が熱くなる。飲みながら憂さ晴らしをしている人たちの嘆きの詞。ジャニーズの人たちの詩は王子様感がある印象だけど、男闘呼組はそこから離れてて。
作詞はベースの高橋和也さん。

くらせ 先立つものがねぇとねじ伏せられちまうのか
くらせ 力あってもコネがねぇとシカトされんのか

男闘呼組「赤ちょうちんでくらせ」

他のグループではこんな歌詞出てこないだろうな。
高橋さんは「YO-YO」とか「自分勝手」「BACK IN THE CITY」の作詞を担当してるけど、どれもストレートな意思表示で強いインパクトを放ってた。

ライブ参戦が趣味となった今、男闘呼組がいたら絶対観にいくのにな。そういうことをたまに考えたりもしたけど、まさか実現するとは。

■ZIGGY「SDR」より「錆びた扉を」 


再結成

8月1日になると、必ず「今日は昭次くんのお誕生日だなあ」と思い出してた。SNSではファンの方が逢いたい気持ちと共にお祝いの言葉を呟いていた。私は心の中で、ファンの人とちょっと繋がってみたい気持ちになったけど、再結成するなんて知らなかったし、今はaikoちゃんと佐藤さんの応援にエネルギーを注いで満足してる。だから特に行動はしなかった。

でも、ある時SNSで成田さんの写真が出ていることに気付いた。その後「成田商事」の活動が始まる。すごい・・・!と思っていたら、去年の夏、TBS『音楽の日』に男闘呼組が出演というニュースが飛び込んできた。嘘でしょ。そんなことある?

テレビで「TIME ZONE」と「DAYBREAK」のスペシャルメドレーと「パズル」の3曲を披露した男闘呼組。
「TIME ZONE」のサビで久しぶりに成田さんのハイトーンボイスを聴いた時、画面が見えなくなるくらい目に涙が溜まって、変わらぬ歌声に震えた。続いて「DAYBREAK」。イントロで更に号泣。私はシングル曲だとこの曲が一番好き。もう聴けないと思ってた曲、声を令和になった今聴いてるなんて。

「俺たちの夜が明ける」のソロパートをまた聴けて、嬉しかった。

SNSでも沢山の人たちが、私と同じようにテレビを観て感動していて、呟きを見ては共感してまた涙。
音楽って時間が経ってもこんなに心を打つんだね。すごいね。

つづく。

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