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看護師1年目、看護学生必見!!最低限の自己学習で実践に必要な知識を身につける方法

 看護師は1年目の頃から看護技術を身につけるための技術に関する勉強に加えて、解剖整理や疾患の治療や疫学など看護学校で学んだことに加えて勉強することが多い。看護学校で身につくことは本当に必要最低限の知識と技術のみで実践向きの知識はなかなか身につかず、看護師として就職してからの方が看護学校の時より勉強していると思う。なんなら看護師になって4年経つが知らないことや不安なことも多い。そのため、現在も日々勉強している。

 僕の個人的感想だと、看護師一年目の時は看護学生の実習の時よりキツかった。本当に勉強しないといけないことが多かった。「これはどうなんやろ。」「じゃあその根拠わ」など勉強しても勉強しても「まだ終わらんのか」と思う悩みがずっと続いた。そんな悩みを解決する方法をこの記事で発信する。

 単刀直入に述べると、医師や先輩看護師、専門職に教えてもらうことである。これが最低限の自己学習で必要な知識を身につける方法である。「そんなん聞いてもいいんですか」「そんなん自分で勉強しないとダメでしょう」という意見も出てくると思う。しかし、勉強していくとわかるが、教科書やネットで書いていることと臨床で行っていることは違うことが多い。だから実践で必要な技術を身につけるには、専門職に聞くことで身につけることができる。

 次に具体的にどんなことを聞けば良いかということを記載していく。


①知識について

なぜその治療をしているのですか「なぜその観察点が必要なんですか」ということである。各疾患や各治療における観察点はそれぞれあり、教科書や参考書にも観察点は実際に載っているが、実践で使うとなると、個人個人の抱えている基礎疾患や、内服している薬も踏まえて観察していく必要がある。例えば脳梗塞の既往歴があり、バイアスピリンを内服している患者が手術を行うとなると、術後出血のリスクが高くなったりすることがある。このような個別性に合わせた観察を行うためには患者個人個人の背景に合わせて観察する必要がある。だから、先輩看護師はなぜその観察点を見ているのか、他の患者の観察時に見ていた観察点を見ていなかったらなぜ見ていないのか、ということを聞くことで個別性にあった観察とは何かを学ぶことができる。そうすると「脳梗塞の既往歴がある人はこのような観察点を追加する必要があるな」や「糖尿病がある人にはこのような観察点が必要なんだな」と関連づけて学ぶこともできる。欲を言うと「なぜ糖尿病がある人はそこを観察する必要があるんですか」まで聞いて欲しい。根拠まで学ぶことができるし、その基礎疾患について自宅で調べるときも「先輩が言っていたのはこういうことか」とより理解が深まるからである。

 同様に医師に対しても「普段腰椎麻酔で行っている手術をなぜ全身麻酔でしたのですか」「なぜ化学療法を80%dose」に減量したのですかということも聞くことで個別性にあった治療の根拠を学ぶことができる。このようなことはカルテに記載してくれる医師もいるが、記載してくれない医師もいるため、是非聞いて欲しい。

 薬剤師に対しても同様に「抗癌剤投与前になぜイメンドを飲んでもらわないといけないのか」「なぜステロイドを投与するのか」など聞いて欲しい。

②技術について                             

技術に関してはネットや参考書を見ても実践で行っている技術とは異なっていたりすることが多い。だから①と同様に「なぜその血管を選択して採血を行ったか」「なぜ寝衣交換の際に点滴が留置されている腕から袖を通したのか」など、なぜその手順で行ったかなどについて聞くようにしてもらいたい。そうすることで参考書には載っていない実践で使う技術の知識が身につくのである。

ここまで読んで「そんな人任せやったらダメでしょう」や「そんなん聞いても教えてくれない」という意見もあるだろうが考えて欲しい。参考書や教科書にある知識は全て実践で使うことができただろうか、必ず様々な患者背景や疾患の知識などを絡めてアセスメントを行っている。そんなことは1年目の頃はできない。だから先輩や他職種に聞くことで身につけることができる。そうなると教えてもらったことが気になって自己学習も進むし、必要な観察点を学ぶことができるという一石二鳥の効果がある。「教えてくれない」という人に対しては問いたい。もし、自分が聞かれる側だった場合、聞かれて嫌な気持ちになるだろうか、きっと教えてあげると思う。だから勇気を出して聞いてみて欲しい。

最後に各職種に聞く具体例をまとめて記載しておく。

A.看護師

・「なぜそこを観察したんですか」

・「なぜその疾患はそこの観察が必要なのですか」

・「なぜその手順で技術を行ったのですか」       など

B.医師

・「なぜその治療を行なったのですか」

・「普段手術翌日に膀胱留置カテーテルを抜去しているのに、なぜ術後2日目に抜去するのですか」                   など

C.薬剤師

・「なぜこの治療はこの薬を使うのか」

・「どのようなことが薬の副作用ですか」

・「なぜその薬を同一ルートから投与したらダメなのですか」 など





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