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大会を運営してみた Vol.2

どうもこんにちは9052です。
また大会を開きましたのでレポートをば。

何の大会?

前回の時もNoteに書きなぐりましたが、
Lethal League Blazeというゲームの大会を開催しました。
オランダ発のインディーズゲームですが、日本でのローカライズ およびパッケージ版の発売もされているタイトルです。
steam版
https://store.steampowered.com/app/553310/Lethal_League_Blaze/

PS4 / nintendo switch版
http://www.o-amuzio.co.jp/games/lethalleagueblaze/

広義的には2D対戦格闘ゲームなのですが、
直接蹴る殴る等のしばきあいはせず、ボールを打って相手に当て、
HPを0にしたら勝ち というルールの少し変わった対戦ゲームとなります。
4人対戦ではスマブラのようなパーティゲーム感が強いですが、
1on1だとガラリと雰囲気が変わり、コンボ要素をなくして読みあいに特化させた対戦格闘ゲームへと変貌します。
YouTube版動画
https://youtu.be/Kn4pF-WXym4

niconico版動画
https://www.nicovideo.jp/watch/sm37054372

大会の運営・準備

前回大会を行った際に配信、画面共有のインフラを考え抜いたため、
ここに関しては悩むことは特にございませんでした。
画面共有、観客席の音声共有を配慮した作りになっております。
強いて言及するのであれば、コロナの影響でdiscordが限定的に?機能を開放しましたが、
これによって同時接続人数の上限、および同時視聴上限数がイマイチわからなくなっていた事が引っかかっておりました。

この辺については後述。

準備で一番悩んだ所は、「大会の立ち位置」


前回の大会(SAKAI CUP Vol.1)では、
初めての日本非公式大会という事もあり、できるだけ多くのメンバーに参加していただきたいという願いがありました。
そのため、明らかに強いランク上位の方にはハンデを付けて対戦していただき、少しだけでも全体のレベル差を埋めようという事をしておりました。
しかしながらランク上位の方は何を使っても上手であり、結局ワンチャンスなかった状態であった事も事実です。
さらには上級者からの意見として
「ハンデがあった状態で勝敗が決しても、お互いフルの状態じゃないから少しモヤモヤする」という意見もありました。

初心者から上級者まで参加しやすい大会にするにはレベルに応じたハンデが必要になるため普段の強さで戦う事ができず、
普段の強さで戦うとなれば、「どうせ出場しても勝てないからいい」と参加メンバーの間口が狭い大会になってしまう。
間口を広げるか、ガチな戦いを取るかでサーバーメンバーを数名巻き添えにしながらだいぶ悩みました。結局は主催者側の権限で「今回は最強を決める戦いとし、上級者のハンデはやめよう」という話でまとまりました。

前回はインフラ準備が大変だった。では今回は?

試合の立ち位置やコンセプトが決まり、調整さんやTonamel(旧 Lobi tornament)を使用してのエントリー処理は問題なく行え…たのですが、ここで大きな問題が発生したように思います。
それは「メンバー間のモチベーション上昇(または維持)」です。

これはいくつも要因があるので説明していきます。

1. コンテンツとしての寿命
2. 他ゲー人気、もしくはコミュニティ内の流行り
3. ゲームの特性と集中力の続く時間

1. コンテンツとしての寿命
これを言い出すと本当にどうしようもない部分はあるのですが、
ゲームコンテンツは基本的に消費期限が存在する と私は考えております。
(考えているというよりは、ゲーム開発者の方が言っていた)日本で発売されたコンシューマー向けビッグタイトルですら 半年~1年経つと最初にいたアクティブユーザは半分以上いなくなってしまう、なんてこともあります。
(もちろんゲームの提供するプレイスタイルや、プレイヤーのゲーム嗜好にも依存します)

このゲームそのものの発売日は2018年後期ですので、既に1年以上経過している事になります。ストーリーがなく、リプレイ性の高いゲームゆえに一度ファンがつけばコンテンツ寿命は長く見れますが、それでもコンテンツとしての寿命は普通であればもう切れているわけです。もちろん誰もやっていないわけではないのですが、「そろそろ他のゲームやりたい」といういわゆる「飽き」も来るわけです。
こればっかりはどうしようもない。
もちろんこれを回避するために各ゲームは様々なアップデート、ないしは新規イベントなどを継続的に追加していくわけです。

2. 他ゲー人気、コミュニティ内の流行り
アクティブユーザーが常に10人以上いるコミュニティ内だと、一つのゲームに飽き足らず、いろいろなゲームが流行ったりします。当コミュニティも例にもれず 様々なゲームが流行ったり流行らなかったりしています。
私はサーバーの管理者でもなんでもない「突然現れて大会を企画しだした謎の人」というよくわからないポジションですので、急に「ここはLLBのサーバーなんだからLLBしろ」と仕切り出すのはまっことおかしな話になります。というかむしろ、私も率先して別ゲーの布教やら配信も行っていたわけです。
ここは他の方から言及が入って反省した次第でございます。
大会主催者が別ゲーやっててどうするんや といった具合。
(もちろんの事、これは勝手に反省しているだけであって、他の方へ共用するものではありませんのであしからず)

言い訳をさせていただくと、私自身 かなり飽きが来てていたという所もございます。一時期 ランク最上位(といっても世界で100人以上いるのですが)を目指してひたすらランクマッチに潜っていたのですが、一緒にやっていたメンバーがどんどん上に上がっていく中で自分だけ全く勝てず、ランク最上位へのおくりびとなんじゃないかってくらい、「最後はsakai9052さんに勝って昇格しました」という方が多く出たんですね。

で、ランク最上位へ行った方はもちろんそこから降格をしたくないので、もうランクマッチに戻ってこない方も多くいました。そんなこんなやっていくうちに、どうしても惰性でランクマッチを回すようになってしまい、「俺はなんでこんな事を…」状態になった事をよく覚えております。
(私自身の指標なのですが、惰性で回し始めたらそれは飽きの合図だったりします。モンハンとかでよくこういう状態になってます)

そこに別のゲームのブームが若干来たため、アイヨと乗っかったわけです。

3. ゲームの特性と集中力の続く時間
また、Lethal League Blazeのゲーム画面を見た事がある方ならご理解の通りですが、1対1のガチ戦闘になると、格闘ゲームかそれ以上の集中力が必要になってきます。つまり、プレイに疲労的な意味で限度があるのです。
ここは個人差がある所ですが、私の場合は60分~90分が限度でした。

自分が鍛錬をしているぞ!という事をアピールしてコミュニティ内の士気を上げる事は、自分が集中している60分~90分程度しかできない という感じになり、時間やタイミングの合わなかった人に対しては何もアクションを起こせない という事になります。もちろん私一人だけが熱量があるメンバーだった というわけではなく、ずっと熱量の高いメンバーもいます。
(というか私自身 途中まで熱量かなり低めでしたし…)
問題は、熱量のあるメンバーが常駐していない という点にあります。
もちろんこれも仕方ありません。その人の生活スタイルや仕事の忙しさもあります。

なんだか火がついてしまった「15先」

さて、気を取り直して修行をしなければ!となった時に私はただひたすらにランクマッチに潜ろうとしていたのですが、ランクがカンストしている方(世界に30~40名程度、日本で数人)の方からすれば、ランクマッチに潜る意味がないため、当然頼み込んで来てもらわなければ対戦することができません。

じゃあランクマッチでない所でアポとってやりゃええやん という話ですが、
私が「何か変動するものがないとすぐにダレてしまう」タイプなので、フレンドマッチでただひたすら回し続けるのは、すぐにダレてしまいます。

そこで、上級者の方に「20本先取で!」と頼み込みました。
もちろん大敗を喫するのですが、見極めたかったのは勝ち負けでなく集中力がどれくらい続くか、または完走までにどのくらい時間がかかるか、でした。実際20本選手は気持ち長く、集中力は保たれた状態だったように感じました。

その時にいつものようにgo liveにて配信も行っていたのですが、
より他のメンバーが気に留める物がありました。「得点の表記」です。

1マッチの勝敗が付くごとに「0-1」「2-16」といったように得点をdiscordのテキストchに忘備録として示しておりました。「なんの数字?」と最初は疑問に持たれていましたが、数分毎に徐々に増えていく数字を見て「タイマンの得点表だ」とすぐに理解されました。

最初は「自分が勝手にやってるだけなので邪魔ならすぐ消す」という雰囲気だったのですが、普通の対戦よりもより競技性が増し、ランクを掛けずに1時間程度でガチ対戦ができる という点、見ていてどういう状況かわかりやすい という点が興味を引いたようです。

実際得点を付けてゴールを決めて互いに競う というだけで、プレイしている方もダレずに白熱した戦いをすることができます。

そして(これは副産物ですが)「ただ遊んでいるだけ」というものよりも、
「今どのような状態にあるのか」「どうやったら終わりなのか」を明確にすることで、見る方もメリハリがつきやすく、見やすいようです。(ここまで行ったら終わり という点が見やすい)
さらに「真剣にやってるの見てたら俺もやりたくなってきた」理論で、
じわじわと波及していったのは良い流れだったのではないかと考えております。

そんなこんなで大会までは運営準備をしながら
できる日は1日1回以上誰かに15先を挑む という生活を行っておりました。
(自分がうぬぼれているだけで苦痛に思われている方がいたら申し訳ない)

大会までのモチベーション向上および維持は、自分が何気なく始めた15先によってほんの少しだけ維持されたのではないか、と感じております。

大会終了後の反省会

当日の大会運営は(多少ごたごたしましたが)概ね上手く行き、海外のプレイヤーも時差にも関わらず観戦しに来ていただきました。感謝感謝。大会が終わった翌日の反省会で、自分では想定していなかった穴が出ていました。

1. 配信音問題
2. 観客問題
3. ラグ問題

1. 配信音問題
twitch配信の方の音の問題です。
ゲーム音が小さい、観客の声が大きすぎる等の意見が出ました。
実は前回、今回と、twitchの配信はサーバーのメンバー(というかサーバー主)にお願いしておりました。もちろん音の大小はお願いすればすぐに修正していただけるものでしたが、discordの特定個人の声の大きさまで変更するようになると、負担が尋常じゃなく大きくなります。配信管理をしながらサウンドミキサーまで管理しないといけないとなると、一人でできる事ではなくなってきます。ここは、試合開始前に一人ずつ声を出してもらい、音量を調整する という対策にしました。

2. 観客問題
実はこの大会、ありがたいことにだんだん日本人の観戦人数が増加しております。SAKAI CUP Vol.1 および SAKAI Volleyの時はまだ制御できる人数だったのですが、今回Discordでの観戦者が20名を超える結果になりました。20名以上 ゲームを通して人が集まると様々な「こんなはずでは」が起こります。
まず「いろんな人がいる」です。特に年齢制限を設けているわけではないので、中学生から海外の方まで 様々なメンツが集まります。最初に配慮をしてねというお願いをしていても話を理解できなかったり、途中から入場してきた人が最初の諸注意を聞いていなかったりすることで、どうしてもやってほしくない事をしたりします。
次に「ローカル癖が抜けない」です。
企画自体が小さいものだと主催者と参加者の距離が近く、普段の会話を挟んでも問題のないレベルになるのですが、人数が増えてくると主催者1に対しツッコミや反応が複数、またはクロストークが発生しやすくなってしまいます。今まではみんなが「空気を読む」感じができていたので「あ、このまま司会に絡み続けると進行が悪くなるなー」とかの全体の構成を皆で考えながらできていたのですが、ここまで人数が増えてしまうとそうもいかなくなります。

テレビや大きな大会の会場のように司会進行がマイクで話して雑談レベルの話は封殺するようなムーブができればいいのですが、オンラインで全てのガヤがある程度聞こえる音量になってしまうのでこれは根本的な方法を変えない限りはどうしようもありません。

元々 昨年9月に行われた公式大会と同じような「観客とプレイヤーの一体感」をできるだけ出したいがために このような形を取っていたのですが、
大会の進行に支障をきたしては本末転倒なので、次回はやり方を変えるべきかなと思いました。

3. ラグ問題
今回の大会、地味に回線切れによるエラーが何回か起きてしまっていました。回戦状況であれば仕方ない とは思っていたのですが、どうやら4人(2人プレイヤー、2人観戦)でも相当な負荷がかかっていたようです。このゲーム サーバークライアント型ではなくP2P型の通信形式をとっているため、接続人数が多くなるほど ラグが発生したり、回線切れが発生したりします。

私自身 ここに関しては全く問題はないと思っていたのですが、
試合翌日の反省会で「相当ラグかった」と報告が入ってようやくわかった事柄でした。これは接続人数を一人減らすだけでも相当異なるため、観客席カメラとして使用していた枠を外す感じで行きたいと考えております。

大会終了後 動画編集

動画編集、2つの意味でなかなかきついものがありました。
1. 観客ノイズ多すぎ問題
2. PCスペック足りなさすぎ問題

1. 観客ノイズ多すぎ問題
先述した通りなのですが、編集していてノイズになってしまうコメントや返しが多かったように感じます。ネタとして消化できるジングルや twitchコメントを拾って盛り上がるのは良いのですが、家の環境音、すごい拾いづらいネタ、ともすれば煽りと取れる言葉など、「いやお前…なんでそれ言うんや…」となってしまうコメントもいくつかあり、編集でなんども再生すればするほどイラ立ちを覚えたのも事実です。(完全に個人の好き嫌いの話なのでこれ以上は言わない)

2. PCスペック足りなすぎ問題
実は今現在私が使用しているPCは、電源とHDD以外はおよそ10年選手になってきています。自作でいろいろ詰めこんできたマシンでしたが、動画編集が重すぎて、再生しながらの編集ができないくらいのシロモノになっております。ペンタブレットに関してはもっと長く使用しているものなので、いい加減買い換えないといけないなぁと思っております。

全てが終わってみて

慣れてしまうとなかなか怖いもので…
1回目(SAKAI CUP Vol.1)や2回目(SAKAI Volley)は今までやってなかった事が出来た!わーい!で済んでいたのですが、今回は「成功、しかし改善の余地あり」という自己採点でした。特に人数が増えたことで「身内で一体感を持って、みんなで作っていく大会」ではなく、「参加者と司会進行運営が適切な距離感を保ち、スムーズに進む大会」へとシフトせざるを得ない状況になってきたのかな と感じております。

また、強者を決める大会で 勝ち上がり戦である以上、ベストなパフォーマンスを出せずに負けてしまったと嘆いていらっしゃった方もおります。ただ、ベストなパフォーマンスをお披露目する回ではなくて最強を決める大会であり、これこそが試合です。負い目を感じずに「次は圧倒して勝つ(ガチギレ)」くらいの気迫で挑んでいただければと思います。

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ちなみに私の戦績は1回戦敗退でした。
今回は練習量的にかなり勝てると思っていたのですが、尋常じゃないくらい緊張してましたね…

次回、心が折れてなければまた大会はやろうかなと思っておりますし、
PS4、nintendo switch、PCで日本人プレイヤーがより増えればうれしいなと感じております。私(sakai9052)と対戦したいぞ!という方はぜひdiscordやtwitterで一声おかけいただければと思います。

それでは。


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