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ここ数年で一番通知が鳴った日

友人が亡くなった 中学時代3年間を共にしてきた男の子(もう「男の子」なんて年齢ではないんだけれど) 
ちょっとお調子者だけど愛嬌があって クラスでも先生含めみんなのいじられキャラだった


前を走っていた大型トラックと対向車線を走っていたトラック

その二台の衝突に巻き込まれたらしい

彼を含め3人の運転手が事故の渦中にいたわけだが

当の事故を起こしたほか二人は軽傷で

亡くなったのは彼だけだった


彼は当時から「デコトラ」や「トラック野郎」が好きだとよく話していた
お父さんがいわゆる「運ちゃん」で
LINEのアイコンはお父さん自慢の愛車だと言っていた


4年前の成人式  私が最後に会った日

相変わらずおちゃらけていたけど 彼は憧れの「運ちゃん」になっていた 毎日各地を走り回っていたらしくアイコンは彼自身が運転する車になっていた

写真を一緒に撮っていて本当に良かった あの赤ら顔の幼い笑顔のままで私のフォルダに残っている


成人式以来通知が鳴ることのなかった中学時代のLINEグループが突然動き出した

「○○君が昨日亡くなったとのことです」「このグループに入っていない人にも なるべく伝えてほしい」

時が止まるとは まさにこのことだ
私は 私は その時他人事だと思った
「自分のことではない」という意味ではなくて

あの子のはずがない 誰か知らない他の人のことだ と

そこからどんどん通夜やら告別式やら情報が追加されて 友人たちからも次々と連絡がきた 「あれ嘘だよね?」「通夜行く?」

私の頭はまだ彼の死を受け止め切れていないのに 
実感がないのに
涙が溢れて止まらなかった


訃報から4時間経った今 私は久々にこのnoteを開いた

彼の死を広めたいわけではない

交通事故は毎日 どこかしらで起きている

私だっていつ事故を起こしてしまうかも 巻き込まれるかもわからない

でも今はそんなことを言いたいんじゃない

24歳の誕生日を迎えるはずだった翌日 彼は骨となり灰となり二度と姿は見られなくなる

彼の分まで生きるなんて そんな大層なことは言えないけど

彼との思い出を 私の中に収まりきらなかった言葉たちを

私が死ぬまで ここに残しておきたいだけ



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