時間管理の真髄『7つの習慣 最優先事項』第2部まとめ①

第5章の内容が凄く重要だと感じましたので、第2部ひとまとめではなくここで一旦区切ってまとめたいと思います。
第4章は第2部で紹介する内容の概要、第5章は全ての時間管理の根源となるミッション・ステートメントについてです。

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〇第4章 第Ⅱ領域の時間管理:最優先事項を優先するプロセス

スケジュールは一週間スパンで考えることで、自分の行動を広い視野から眺められ、1日単位で実行できなかったことも再実行できる。

ステップ1:ビジョンとミッションに結びつける
まず、自分の人生で何が一番重要なのかを考える。
それをミッション・ステートメントとしてまとめなければならない。
第Ⅱ領域の一番目のステップは当然このステートメントの作成である。
ミッション・ステートメントの効能について、以下の質問に自問してみてほしい。
・原則、価値観、最終目標が分かっていたら、時間の使い方はどのように変わるだろうか?
・ミッション・ステートメントを毎週確認すると、その週に何をするか決める時、どんな影響があるだろうか?

ステップ2:自分の役割を明確にする
まず、自分の役割を一つひとつ明確にする。
役割同士のバランスを取るということは、それぞれに均等に時間を使うことではなく、全部の役割をどう生かすかである。
堅苦しく考えず、思いつく役割を書き出してリストにしてみよう。
そうすると人生の全体像が見えてくる。
そしてそのリストに、「刃を研ぐ」という役割を加えてほしい。
4つの基本的側面:肉体・人間関係・知的向上・人生の意義を磨いていかなければ人生が鈍ってすり減ってしまうためだ。

ステップ3:各役割で第Ⅱ領域の目標を選ぶ
それぞれの役割でいくつかの目標を考えるだろうが、心のコンパスに従ってもっとも重要な1つか2つに絞る。
「生きること、愛すること、学ぶこと、貢献すること」の能力を高める活動を一貫性を持って実行すること。
毎日1時間を刃を研ぐことに使えば私的成功を果たし、公的成功に繋がる。

ステップ4:プランニングの枠組みをつくる
スケジュールに優先順位をつけるのではなく、優先事項をスケジュールに組み込むこと。
石→砂利→砂→水の順で入れていかなければ石は入らない。
第Ⅱ領域をスケジュールに入れるとは、石を瓶に入れるのと同じである。
週間スケジュールに第Ⅱ領域を行う日時を入れていく。
子供との時間など日時を決められないものは時間指定にないDaily Taskに入れておき、その日に実行チャンスがなければ矢印で翌日に伸ばす。
こうすることで常に重要事項を意識することができ優先できる。
なのでスケジュールをガチガチに固めてしまわず余裕を持たせておくこと。

ステップ5:選択の瞬間に誠実な態度をとる
1.1日の始まりにその日を一週間の視野の中で思い描く。
2.その日に予定している活動がどの領域か確認する。
3.急な予定やキャンセルの際に重要度に従って計画を変更する。

ステップ6:1週間を振り返る
一週間の終わりに次の週の計画を立てる前に、次のように自問してみよう。
・達成した目標は何か?
・どんな問題にぶつかったか?
・どんな決断を下したか?
・決断を下すとき、最優先事項を優先したか?
経験から学び同じミスを繰り返さないようにする。


〇第5章 ビジョンは情熱の源

人間の基本ニーズと原則に基づき将来を思い描く能力から湧き出たビジョンは、強烈で持続的なエネルギーを持っている。
私たちの時間の使い方、そそて人生の質をもっとも左右する要因である。

そんなビジョンを持つためには、自分を鼓舞するミッション・ステートメントを作成し、日々の生活で実践することである。
自分の内面を深く探り、自分の人生そのものの目的意識を明確にし、そこから湧き出るエネルギーを感じ取って描かなくてはならない。
例えば、自分の80歳の誕生日や50回目の結婚記念日を思い描き、人生で出会った人がどのようなお祝いの言葉を述べてほしいか想像してみて、自分の役割ごとにその祝辞を書いてみよう。

それこそが人生のビジョンである。
それが原則に基づいているか、内面の奥深くにある使命感と結びついているか、自分自身に問いかけて正直に確かめて、文章にして丁寧に推敲する。
それがミッション・ステートメントとなる。

ビジョンを描くためには先述した4つの能力が必要である。
・自覚
自分の良心を知り、それが自分の中でどのように働いているかを見つめる。
・良心
良心の声を聴くことで、自分の価値観を原則に合わせることができる。
そして自分が唯一無二の存在であることを知ることができる。
それによりどんな貢献をどのように実現するかを原則に基づいて決めることができる。
・想像
想像力を働かせて前述の内容を具体的に思い描き、ミッション・ステートメントして表現する。
日々の実践の中でも、失望することがあっても想像の力でビジョンの達成に邁進することができる。
・意志
ミッション・ステートメントを貫くためにしがらみが立ちはだかる時、意志という能力を使うことによって主体的に動くことができる。
良心、想像から描いた姿を自覚し、そこから発する動機は内面の奥深くで赤かと燃える「イエス」となる。
だから重要でないことには「ノー」と言える。

力を与えるミッション・ステートメントの特徴
・内面の奥深くにある本当の自分、自分のもっとも良い面を表している。
・貢献の原則に基づき、自分の利益を超えた目標が掲げられている。
・4つの基本的なニーズ全部の関わり、人間の4つの側面(肉体、社会・情緒、知性、精神)が満たされる内容になっている。
・人生における自分の役割全てに関わっている。

時間管理を考える時、進む方向よりスピードを重視するのは馬鹿げている。
ビジョンこそが人生を前に進める原動力であり、人に残せるもっとも価値ある遺産である。

※付録Aにミッション・ステートメントを具体的に作成するフローがある

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ビジョンを描き、ミッション・ステートメントとして具現化することが、第Ⅱ領域を優先する時間管理の第一歩という内容でした。

「イノベーションを起こす」というのが自分の志と思っているのですが、80歳の誕生日というくだりを読んだとき、「イノベーションを起こしたいというより、その過程を仲間と楽しみたい」と気付きました。
当然成果は大事なのですが、「成果とは過程の充実のために目指すもの」というのは、若い頃から一貫して思ってることです。
経済人としては失格かもしれませんけど、過程なき成功は長続きしないというのもまた真なりと思います。

2泊3日くらいで、どこか山奥にこもってミッション・ステートメントを作成したいですね。

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