時間管理の真髄『7つの習慣 最優先事項』第1部まとめ

タスクシュートという時間管理ツールを導入してみた所この著書がベースになっているということで、読んだらより的確な時間管理ができるかと思い手に取ってみました。
かなり長い本なので、整理するためにまとめてみようと思います。

(2021/8/31)追記
思いがけず、この著書は人生のバイブルとなりそうです。
自信を持ってお薦めできる一冊です。

第1部は、この著書で提唱されている「第4世代」の時間管理について、定義と意義が説明されています。

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〇第1章 死の床で「もっと長い時間を職場で過ごしておけばよかった」と後悔する人はどれくらいいるだろう?

時間管理はToDo→カレンダー→価値観の実現と進化してきたが、価値観はあくまで自分本位のものであり、原則(=時代を越えた普遍的真理)にそぐわないと、理想と現実のギャップにむしろ苦しむことになる。
人生をコントロールしているのは自分ではなく原則であり、選択はコントロールできるが結果や他人はコントロールできない。
第4世代は効率アップのハウツーではなく、「最優先事項」を優先するための時間管理術である。

因果の流れは「See-Do-Get」のサイクルである。
ものの見方(See)が行動と態度(Do)を生み、得るもの(Get)が決まる。
だからDoではなくSee(=パラダイム)を見直さなければならない。

〇第2章 緊急中毒

第4世代の時間管理は「重要度」が大事である。
しかし現代人の多くは緊急なことに時間を取られ、それに慣れると緊急事態の解決にアドレナリンを出し、緊急事態を求めるようになる「緊急中毒」に陥る。
これまでの時間管理では緊急中毒を助長する。

時間管理のマトリックス
第Ⅰ領域:緊急で重要な事柄
第Ⅱ領域:緊急でないが重要な事柄
第Ⅲ領域:緊急だが重要でない事柄
第Ⅳ領域:緊急でないし重要でない事柄

第4世代は第Ⅱ領域を最優先とする時間管理術。
第Ⅱ領域で実践すべきことを先送りにしたために緊急事態となり第Ⅰ領域の事柄となることもある。
第Ⅱ領域は準備・予防・自分の価値観を見つめる・計画・人間関係づくり・効果的な心身リラックスなど、質を高めるための事柄である。

〇第3章 生きること、愛すること、学ぶこと、貢献すること

この4つのニーズのどれか一つでも満たされていないと、ブラックホールとなってエネルギーと注意力を吸い込んでいく。
4つのニーズが互いに関係しあいパワフルなシナジーを生み出すものと理解できれば、これらのニーズを満たす力が湧いてきて、内面のバランスが取れ、深い充足と喜びを得られる。
これは自分自身の人生に対するリーダーシップである。

そのニーズを満たすには、自分本位の価値観だけに目を向けてはいけない。
原則に最優先事項をどれだけ合わせられるか、また「私」ではなく「私たち」の考え方を持てるかが人生の質を左右する。

「農場の法則」を考えてみれば人生が原則に基づいていることが分かる。
教養・人格・人間関係は一朝一夕には形成されない。
手っ取り早い解決方法など存在しない。

4つの能力が自分の人生を原則に合わせるためのコンパスを形成する。
刺激と反応の間にはスペースがあり、そのスペースの中で4つの力によって自分の反応を選択することができ、人間としての自由を生み出す。
・自覚:自分を客観的に見つめられる能力。スペースを広げる力。
・良心:原則に反する行動を取ろうとすると警報を鳴らす。
・意志:原則に基づき、気分や状況に流されず行動する力。
・想像:将来のより良い姿を思い描く力。
この4つの能力の相互作用によるシナジーを起こすことがパーソナル・リーダーシップの要である。

この4つの能力は日ごろから鍛え磨いて開発しなければならない。
・良心:静かにわが身を振り返る時間を持つ。古今東西の啓発書を読む。
・意志:自分に約束して守ることで「自己信頼口座」の蓄えを増やす。
・想像:目を閉じて嫌な想像をし、原則に基づく自分をイメージする。
・自覚:日記を書き客観的に見つめる。他の3つの能力も鍛えられる。

私たちに必要なのは、4つの能力を発揮して、バランスの取れた原則中心の生き方で基本ニーズを満たすための、第4世代の理論とツールである。

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時間管理ノウハウというより、もはや哲学的領域ですね。
哲学のない人生では幸せにはなれないと思っているので、このアプローチはすんなり来るところがあります。
少なくともこの本を読むまでは第2~第3世代の時間管理をしようとしていました。

「原則」という言葉は、個人的には「本質」と読み替えた方がしっくり来ます。
自分の目標に世間を合わせるのではなく、世界に自分の目標を合わせる。
自己実現が主流の現在において一件古臭い考えにも思いますが、現実を色眼鏡なく見つめれば確かにその通りと思えます。
私は「大志」がないのが自分の課題ですが、自分の都合で世の中を変えようということではなく世に何が求められるかを冷静に見つめるというアプローチは、自分の志を立てるヒントになったように思います。

そのためにも、時間管理に入る前にまずは本書の中で薦められていた「自分との約束」は実践してみます。

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