今、インドの勢いがスゴい!①25歳のインド人社長が沖縄で開発!世界の砂漠を畑に変える!?「EFポリマー」とは②インドにいる優秀なエンジニアを横浜に集めて売上げなんと40倍!③なぜかインドでヤマハのキーボードがバカ売れ!インド用キーボードのヒミツとは!?
今回のがっちりマンデー!!は…
儲かるインド! とにかく今、インドが熱い!
その人口は今年にも中国を抜き、世界一になる見込みで、
GDPは4年後に日本を抜き、世界第3位になりそう!
ビジネスの世界でもグイグイきていて、
あのグーグルも、マイクロソフトも、
社長はどちらもインド出身!
日本でも昨年、お菓子の「亀田製菓」の社長が、
インド出身のジュネジャ社長になり、話題に!
というわけで今回、日本国内のインド人ベンチャー社長や
インドで儲けている会社を調べてみると、どれも結構スゴかった!
世界の農業を、沖縄でインド生まれの25歳が変える!
誰もが驚いた「魔法の粉」の正体とは!?
インドから日本に人を集めたら、ひっぱりだこに!
驚きのやさしすぎ作戦で売上げ40倍とは、どういうこと!?
不思議な音色がインド人のハートをがっちりキャッチ!
なぜかインドで売れている、日本の楽器のヒミツって?
今なぜインドが儲かるのか?その秘密に迫ります!
※以下、3月12日放送の書き起こしです。
25歳のインド人社長が沖縄で開発!世界の砂漠を畑に変える!?「EFポリマー」とは
儲かるインド!
まず訪れたのは、沖縄の恩納村。
ここに、スゴいものを作ったインド人社長がいるらしいんですが…
スタッフ:あそこに「OIST」って書いてあります。
何やらとんでもなく、でかい施設!
なぜか看板は英語だらけ。ここは一体?
ナラヤン社長:よろしくお願いします。
こちら、インド出身「EF Polymer株式会社」のナラヤン社長。
ちなみに…
スタッフ:ご年齢伺ってもいいですか?
ナラヤン社長:25歳
スタッフ:25歳!?お若いですね!
ナラヤン社長:ありがとうございます。
なんと、お若い!ところで、ここは何なんですか?
ナラヤン社長:ここは「OIST」の一部でして、「EFポリマー」のオフィスはこちらです。
実はここ、12年前にできた沖縄科学技術大学院大学、通称「OIST」。
50以上の国から研究者が集まって、様々な最先端の研究が行われています。ナラヤン社長は大学からの支援を受け、ここで、自ら立ち上げた会社の研究開発を行ってるんです!
スタッフ:すごい!研究室みたいですね!
では、その期待の儲かり商品を教えて下さい!
ナラヤン社長:こちらのポリマーを作っています。インド・日本・アメリカで1年ほど前から販売しており、これまで70トンほどが売れています。
こちらが、ナラヤン社長が開発した「EFポリマー」1キロ2200円。
2200円×70トン、つまり7万キロということは、相当売れてる計算になりますが、この粉、何がそんなにスゴいのでしょうか?
と、ここで粉に水を入れかき混ぜ始めたナラヤン社長。すると…
スタッフ:えー!
ナラヤン社長:こちらは吸水性が非常に高く、自重の100倍の水を吸収する事ができます。
そう、このポリマー、とにかくよく水を吸う!でもそういうのは、オムツとかの素材でよくありますが、実はこのポリマー、今まで出来なかったある事ができるようになったという。それが…
ナラヤン社長:畑です!ここで「EFポリマー」の実証実験を行っています。玉ねぎの苗を植える時に、根の近くに「EFポリマー」をまいているんです。
「EFポリマー」の一番のウリは、土に混ぜられるということ。
今、世界で毎年500万ヘクタール以上の農地が砂漠化し、水をまいても作物を育てられなくなっているんです。
ところが、「EFポリマー」を使えば、土がスポンジのように水を吸って…
再び作物を作れるようになるという。
例えば、100gの土に10gの「EFポリマー」を混ぜ、水をかけると…
ご覧ください!「EFポリマー」を混ぜていない土の方が、どんどん水が下に抜けているのと比べて、しっかり水が土にとどまっています!
しかし、こうしたポリマー、今までのものは石油などから化学的に合成して作るものだったので、土に混ぜることはできなかった。
しかし、ナラヤンさんの「EFポリマー」はここからがスゴい!
ナラヤン社長:オレンジの皮、バナナの皮、サトウキビ。こういった捨てられる農産物の残りを元に、天然素材のポリマーを作っています。
そう!「EFポリマー」は、100%天然素材から作っているんです!だから、畑にまいても時間がたてば土に戻る、ということで、安全というワケ!でもナラヤン社長、どうやってこんなアイデアを思いついたんですか?
ナラヤン社長:私はラージャスターン州という、夏は40℃を超えるような地域の出身です。そこで父は農業をしております。雨期が遅れれば全ての作物が乾ききってしまうんです。
お父さんの農業を助けたい。その思いからインドの大学で農業工学を学んだナラヤン社長は…
インドのジューススタンドから出る果物の皮など、天然素材活用の研究をきっかけに、なんと大学生で「EFポリマー」の原型を開発したんだそう!
ナラヤン社長:水が足りない中でも作物を作る事ができると、父も喜んでくれました。
地球にやさしいナラヤン社長のポリマーには、世界中の大企業も注目。
オムツや化粧品など、ますます利用が広がりそうです!
「EFポリマー」は、超吸水性ポリマーで…がっちり!
インドにいる優秀なエンジニアを横浜に集めて売上げなんと40倍!成功の秘密は「やさしすぎ作戦」?
儲かるインド!
続いてやって来たのは、神奈川県横浜市にある…
「サンウェル」という会社!
ユガナンダン社長:よろしくお願いします。
こちらの会社のインド人社長は、ユガナンダン社長!
さっそく中にお邪魔します!
…と、あれ?なんかうす暗い…。
しかも…、みなさん…
ぐったり…。社長、これ大丈夫なんですか!?
ユガナンダン社長:今、みんな休憩したりしてるので、昼休みは完全に休むために電気を消して休んでいます。
なるほど!インドにもスペインのシエスタみたいな、お昼寝文化があるんですね。
それはさておき、社長!「サンウェル」は何で儲かってる会社なんですか?
ユガナンダン社長:高度な技術を持っている外国人エンジニアを日本企業に紹介したり、派遣している企業です。
「サンウェル」には400人以上の外国人エンジニアがいて、そのうちの6割、250人ほどがインドから呼んだ人たち。彼らを、日本の大手企業に派遣するというビジネスを、12年前に始めたユガナンダン社長。
今や、その売上げは24億円と、超右肩上がり!でも、このビジネス、何でそんなに儲かるのでしょうか??
ユガナンダン社長:インドでは、年間100万人のエンジニアが誕生するんですが、日本ではエンジニアは年に10万人と言われています。ずっと技術者の不足が進んでいるので、インドの供給と日本の需要がマッチしているんだと思います。
優秀なエンジニアが多いインドと人手不足のニッポン。まさに、ぴったりの組み合わせ。でも社長、エンジニアだったら、別にわざわざ日本に呼ばなくても、今流行りのリモートワークでいいんじゃないですか?
ユガナンダン社長:リモートワークは、できる仕事とできない仕事があると思うんです。エンジニアリングの設計とか開発は、いろんな方と打ち合わせしながら、いろんな方とコミュニケーションとりながらやる仕事があるので。
そう、実はユガナンダン社長も元エンジニア。2001年に日本の電機メーカーのエンジニアとして来日したものの、リーマンショックで会社が倒産。職を失ったインド人エンジニアの働き口を探すため、自ら起業して、外国人エンジニア派遣のビジネスを始めたんだとか。
さて、この「サンウェル」、一体どうやってインドから優秀なエンジニアを集めているのでしょうか?
実はそこにこそ、この会社の儲かりの秘密がありました!
来日6年目、インド南部のチェンナイ出身・センチルクマールさんに話を聞いてみると…
センチルさん:私の給料は日本に来た当初より、倍くらいになりました。だいぶ違う。
センチルクマールさんは、石油やガスのプラントを設計する専門のエンジニア。来日当初に驚いたのが、「サンウェル」からのサポートだとか。
センチルさん:家の家具を買うと言ったら、「サンウェル」が会社からサポートする。無料で貸すと言いました。
確かに、言葉も通じない見知らぬ土地・日本で、いきなり住む場所の契約をしたり、家具を買い揃えたりは大変!
そこで「サンウェル」では、会社が部屋を契約。家具や家電も無料で貸し出し! これは便利!そして、住む地域についても会社でちゃんと考えてるんです! 今、「サンウェル」で一番部屋を借りてるのは…
横浜市の霧が丘地区。センチルクマールさん、何がいいんですか?
センチルさん:霧が丘地区に、400くらいの家族がいると思います。インド出身の方が。友達が近所にいるので、私は出張しても心配しないで仕事ができます。
そう、霧が丘は、有名な東京の西葛西と同じくらい、インドの人々が集まってるエリアで…
インド人学校、インドの食料品店、カレー屋さんなど色々あって、とっても便利。しかも住宅街なので、家族を大事にするインドの人たちが一家一緒に住めるのもいいところ。
センチルさんの息子さん:友達も多いので、ここが好きです。
さらに!日本語に不安があるエンジニアに対しては…
先生:休みは…
生徒:休みは何曜日ですか?
先生:そうです。何曜日ですか?
週に2回、無料の日本語教室を開催!
まさに快適なジャパン生活を応援して、インド人エンジニアを集めてるユガナンダン社長ですが、派遣ビジネスだと、どうしても避けられない問題もあるらしく…
ユガナンダン社長:優秀な方を連れてきて、お客さんに派遣しているんですけど、(派遣先から)正社員に切り替える希望を頂いた時は、本人の希望も確認して受け入れています。
そう、「サンウェル」の派遣社員は優秀過ぎて、毎年30人ほどが派遣先にスカウトされ正社員になっちゃう!社長、困りましたね!
ユガナンダン社長:短期でみたら会社の売上げはマイナスになりますけど、長いスパンでみたら確実にお客さんの信頼を得るので、ずっと長く繋がれると思います。
さすが!視野の広いユガナンダン社長。これはまだまだ…
「サンウェル」は、外国人エンジニアファーストで…がっちり!
インドで日本のキーボードがバカ売れ!インド人のハートをがっちり掴んだキーボードから流れる、謎のリズムとは!?
儲かるインド!続いてやって来たのは、静岡県浜松市の…
「ヤマハ」!
戦略企画グループの山下司さんに話を伺いました。
スタッフ:今歩いてきた横断歩道なんですけど、鍵盤になっていますよね。
山下さん:ピアノの「ヤマハ」らしい横断歩道になっています。
会社のあちこちに楽器メーカーらしい遊び心が見える「ヤマハ」さん。
実は今、インド関連のあるもので、結構 儲かっているらしい!
山下さん:こちらです!
スタッフ:普通のキーボードに見えますけど?
山下さん:ちょっと違うところがあるんです。こちらはインドだけで売っております、電子キーボードです。
そう!こちらはインド音楽が演奏できるインド限定モデルキーボード「PSR-I500」!これ一台で…
弦楽器「シタール」
木管楽器「バンスリ」
打楽器「タブラ」など
インド独自の楽器が40種類も演奏できるんです!
中でも山下さんが気になる楽器が…
山下さん:管楽器「プーンギ」。チャルメラの音に近いような楽器になるんですけど、かなり特徴的で。インドの街を市場調査で歩いた事があるんですけど、遠くからこのプーンギの特徴的な音が聞こえてきたりして、どっかで弾いてるなって分かる。
では、こちらのキーボード、どれくらい売れているんですか?
山下さん:インドの現地販売法人の売上げのかなりの割合を占めておりまして、3分の1くらいはこのキーボードの売上げです。
スタッフ:このキーボードだけで!?
山下さん:はい。
さらに、インド現地でこのキーボードを売っている平岡健さんによると…
スタッフ:売れ行きはいかがですか?
平岡さん:非常に今、伸びていましてね。若い世代がどんどん新しい事に興味を持って市場が広がっている事に、うまくハマっているのが一因だと思います。
とにかく、どんどん売れてる!!
そもそもインドは、人口が多いのもありますが、特に楽器に興味がある若い人の割合が多い!さらに、デリーの楽器店を経営するジャグモーハンさんによると…
ジャグさん:インドではレストランやクラブなどでの生演奏が盛んです。そこで演奏される方が好んで購入されます。これ1台で全てのニーズに応えられるからです。
レストランで、イベントで、インドの人たちは、色んな楽器を鳴らすのが大好き!これを1台でまかなえるってことで、「ヤマハ」の「PSR-I500」は人気なんです。
あまりに売れるということで、なんと現地に巨大工場も建てちゃったんだとか!しかし、このインドモデルのキーボード、作った最初の頃は全然売れなかったんです。開発担当の北村稔さんによると、売れなかった原因は、その音色。
北村さん:とりあえず、北インドの楽器で作ってみようと思い、市場に出しました。楽器の音は、寄せ集めといったら変ですけど、とりあえず有るものを使って作ってみました。それが最初でした。
「ヤマハ」さん、タブラやシタールなど有名なインド楽器は、鳴らして作った音データを持っていたので、初期モデルが完成。ところが、これを聞いたインドの人たちは…「全然チガウ!」 一体、何が違ったのか?
北村さん:もともと我々が持っていた、昔からのシタールの音っていうのは…日本で録るとすごくキレイなんですよね。洗練された音になっちゃうんですけど、現地で録ると、周りの雰囲気もあるんでしょうけど、独特の雰囲気があります。音の広がりとか太さが違うと思います。
同じ楽器でも、現地でプロが出す音は全然違う!ということで北村さん、40種類全ての楽器の音を、本場インドで現地のミュージシャン、現地のエンジニアで録り直したんだそう!
そしてもうひとつ、インドモデルで気にしたのが「音階」と「リズム」。普通、音階といえば「ドレミファソラシド~♪」が一般的ですが、インドでは…
「ラーガ」と呼ばれる、独自の音階とメロディラインの決まりがあり、これがとっても複雑で、しかも地域ごとなどに何種類もあるので、いくつかサンプルが登録済み。
さらに、リズムの方もまた、地域ごとに種類がたくさんあるので、厳選した30種類収録!
北部・タブラのリズム「TEEN TAAL」
南部・ムリダンガムのリズム「TISHRAM」
しかし北村さんによると、インドはリズムを調べるだけでも相当大変らしい!
北村さん:我々、まだつまみ食いしかやってないんですね。本当に一部分しか触ってなくて、たかだか20や30なんですけど、リズムは何百とかあるんです。その1つ1つに文化があってポリシーがあって、それを感じてこれは大変な事になったなと、正直思いましたね。
奥が深すぎるインド音楽。みなさん、がんばって!
「ヤマハ」は、インド専用楽器で…がっちり!
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