リアル脱出ゲームで売上げ38億円!ナゾ解き業界トップの「スクラップ」を徹底取材!謎クリエイターたちの謎作り現場に潜入!
今回のがっちりマンデーは…
儲かり会社「スクラップ」!
おそらく聞いたことない人も多いと思いますが…
今、世の中は空前のナゾ解きブーム!
テレビには次々と謎解き番組が増え、
謎解きのスターも続々と誕生。
謎解き本や謎解きゲーム、謎解きイベントが急増中!
そんなナゾ解き業界の中で、
トップを走り続けているのが「スクラップ」なんです!
そのスクラップが生み出した儲かり謎解きイベントが…
リアル脱出ゲーム!
複数人で「部屋に入って」、「ナゾを解いて」、「脱出する」
スクラップは、この「リアル脱出ゲーム」で
創業からわずか12年で、
売上げ38億円の会社へと急成長!でも…
部屋から出るナゾ解きだけで、なんでそんなに儲かるのか!?
ナゾの会社「スクラップ」の
儲かるナゾを解き明かしちゃいます!
※以下、3月21日放送の書き起こしです。
リピーター続出!謎解き業界No.1の儲かり会社「クラップ」
2008年に京都で創業した…
スクラップ。
そんなスクラップの儲かる仕組みは、ざっくり1つ!
「リアル脱出ゲーム」というイベントです。
東京や大阪など全国15ヵ所にスクラップのお店があり、これまでに、なんと740万人を動員しているんです!
料金は1公演1人800円から、高いものだと4000円するにもかかわらず、リアル脱出ゲームを体験したお客さんは…
お客さん:もう最高です!
お客さん:めっちゃ良い公演でした!
お客さん:やめられない!もう中毒ですね!
と、みなさん喜んで出てくる!一体、何が楽しいのでしょうか!?
そこで!
スタッフ:自信は?
小林(AD):がんばります!
リアル脱出ゲーム初心者のAD小林が挑戦!
脱出ゲームは4人から6人で解くものが普通ですが、
今回は、1人でも謎解きできる初心者向けの「ある刑務所からの脱出」にチャレンジします。制限時間は10分で料金は1人800円。すると…
看守:お前が今日投獄される囚人か!?
小林(AD):はい!
看守:良い返事だ!とうに覚悟はできてるようだな!
と、急に設定が!
実は参加する人に、役割が割り当てられるのがスクラップのリアル脱出ゲームの特徴!
看守:じゃあ、お前の檻はここだ!中に入れ!
どうやら今回は、囚人となって脱獄するという設定のようです。
そして、牢屋に鍵をかけられ、閉じ込められたところで…
アナウンス:残り10分
制限時間10分のゲームスタート!
壁には絵画やカレンダー…
意味不明の文章…
さらには不思議な記号や文字。
まずは、カレンダーを外してみると…
何やら、クイズのようなものが。そしてカレンダーを裏返すと…
小林(AD):あ!くっついた!
この「最初の謎」を、室内にある「よくわからないもの」をヒントに使うと…
小林(AD):ルック・アット・トニーズショーズ
解けた!
小林(AD):開いた!
するとまた…
小林(AD):○から★へ行け
次の謎が出てきて…
小林(AD):ヒ・ダ・リ・メ…
コレを解くとまた…
小林(AD):開いた!開いた!開いた!
次々と謎が出てきて、最後の謎が解けると脱出できるというわけ!
▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:なんで人間って、閃いた!っていう瞬間ってこんなに気持ちいいんですかね。
加藤社長:やっぱり閃いた瞬間の喜びってのがあるので、それをこの歴史の中で積み重ねて発展してきたんだと思うんですよ。分からなかったことが分かったっていう喜びが、また次のわからないものを求めて、その扉を開けるモチベーションにどんどんなっていくんだと思います。
加藤さん:そっか。人間の DNA に組み込まれてるもんだから、どうしようもないだ。絶対滅びない商売見つけましたね。
リアル脱出ゲームの制作の裏側大公開!
年間20本もの新作リアル脱出ゲームを開催し、お客さんが殺到しているスクラップ。
一体なんで、若者から大の大人まで、誰もがこれほど夢中になるのでしょうか?実は、作り方にヒミツがあるんです!
そこでスクラップの本社で行われている、制作現場を見せてもらうことに!
山本さん:今日は面白いルーム型ゲームを作ろうぜ会議です!
リアル脱出ゲームの作り方、その1
「どういう脱出ゲームにするか決める!」
今回はスクラップの謎クリエイター、山本渉さん、武智大喜さん、染川央さんの3人が集まって「今までにない新しいゲームを作ろう」というブレスト会議!
進行を務めるのが…
スクラップNo.1のヒットメーカー、山本渉さん29歳
さて、どんなふうに決まっていくのでしょうか?すると…
山本さん:ドラゴンの体内みたいな…
山本さん:最終的に心臓見つけて刺したら成功みたいな…
染川さん:はははは
さらに…
山本さん:実際、授業やるとかね。1時間。授業の裏でもみんな手紙回しあって謎解いてるんでしょうね。
武智さん:でも、授業はちゃんと聞かないといけない。
山本さん:ああ!マルチタスク脱出ね!
ちょっと、素人が聞いてるだけでは何のことだかわからない…とにかく思いついた設定をポンポン出し合ってる3人。すると突然、山本さん、ふと黙って考え込み始めました。
そして…
山本さん:意外とこれ位の広さで迷路作れたりするんですかね?60センチ幅くらいで、壁があって。目隠しされて、迷路の四隅とか、六隅にやられたら、結構嫌ですよね。あと世にも奇妙な物語であった気がするんですよね。ミノタウロスが出てくる迷宮の話…ミノタウロスが見ている方向が出口だったみたいな。逃げないで見なきゃダメだったみたいな。
染川さん:ミノタウロスの背中に脱出の情報があったりとか…
山本さん:良いですね。
「迷路」というキーワードをきっかけに…
「目隠し」「怪物」「ミノタウロス」など、ゲーム全体の世界観とストーリーをざっくりまとめて、1時間ほどで会議は終了。
リアル脱出ゲームには、こういうふうにゼロから考えるものもあれば…
「心臓を捧げよ!」
「あの巨人たちを倒して!」
そう!コラボすることも!
東京メトロさんとコラボしたりとか、大きな遊園地とコラボしたりとか…。これが結構、儲かる!
特に最近、人気のコラボが…
「ホテル」!
例えば、こちらの脱出ゲーム。東京ドームホテル内で、謎解きができるとあってゲームチケット付き宿泊券はほぼ完売状態!
スクラップ人事総括マネージャーの獅子元孝生さん、東京ドームホテル営業企画課の清水学課長に話を聞きました。
獅子元さん:ウハウハですね!だいたいゲームチケット付き宿泊料金が、2万円4000円から3万5000円の価格帯です。
スタッフ:稼働率は?
清水さん:ほんと90%を超える稼働率で、予約取れないです。
スタッフ:ウィンウィン?
獅子元さん:がっちりです!
清水さん:がっちりです!
さて、どういう脱出ゲームにするか決まったら、
次に行うのが…
荒浪さん:実際に謎を作っているところです。
リアル脱出ゲームの作り方、その2
「謎をつくる!」
入社5年目の荒浪祐太さんは、ナゾを作らせたらスクラップの中でもピカイチと言われるほどのナゾクリエイター!
スタッフ:大学は?
荒浪さん:東大です。テレビにもよく出てるアナザービジョン(謎解きサークル)の一期生です。
そう!東大の謎解き制作集団「アナザービジョン」の一期生!
では、どうやって「ナゾ」を作っているのでしょうか!?
荒浪さん:アイデアノートをつけているので、これ撮られたらほんとにマズイですね!スクラップに入社してから4年間の思いついたものを全部書くようにしてるんですけど…
そこで今回、超特別にほんの一部だけ見せてもらえることに!
それが…
こちら!どういう意味なんでしょうか?
荒浪さん:これは掛け算すると、12345679×9×3を計算すると、例えば、掛け算の式で表されるあいさつは?みたいな謎にしたら…
本当に計算したら、333333333…3が9個で「サンキュー」みたいな。
ん〜スゴすぎる!!
そして、ストーリーとナゾができあがったら…
染川さん:今日は第1回目デバッグにお越しいただきありがとうございます!
リアル脱出ゲームの作り方、その3
「デバッグ!」
内容を知らないスタッフに試してもらい、答えが間違ってないかとか、2つあったりしないかなど第3者の目で確認してもらう作業のこと!
「これ青と赤を同時に押すと紫になるんじゃ…おお!UFO。カギ7はユーフォーってこと?」
とにかく大事なのは「謎ときの難易度」
簡単すぎても達成感がないし、難しすぎて全然先に進めないとつまらない。
制限時間ギリギリで残り1問解けないくらいが、ベストの難しさ、なんだとか!
そしてデバッグ開始から40分…
染川さん:以上で第1回目のデバッグ終わりです。
デバッグの後は反省会。
ゲームの難易度は…
染川さん:どう売っていくかですよね?
プロデューサーさん:もともと30分だったけど。
染川さん:考えていたのは6人30分でした。
今回、染川さんが企画したゲームは、6人30分でゲーム2部屋分使うという大掛かりなもの。しかし、これに対し店舗の運営側からは…
店舗マネージャーさん:潤滑的に2部屋同時開催は成り立たない。
染川さん:何が成り立たないんですか?
プロデューサーさん:結局、6人だと1部屋開いちゃう状態になっちゃう
染川さん:採算取れないってことですよね?
プロデューサーさん:まあ、8人で頑張ってみる?
面白さとビジネスの両立…難しいですね!
こうして、リアル脱出ゲームのストーリーや仕掛け、謎の一つ一つが決まったら、ようやく、実際の店舗にセッティング。
そして、新しいリアル脱出ゲームが出来上がったら、スクラップでは、ほぼ毎回行われる、あることが…
それは…
加藤社長がお店にやってきた!
そう、新ゲーム開催直前に行われるのは…
加藤社長:音問題は大丈夫ですか?
加藤社長チェック!ほぼすべてのリアル脱出ゲームを、毎回見るんです!
本番と同じ環境で、テストプレイヤーを入れて行う、この加藤チェック。特に見ているのが謎解きの進み具合。グルグル見て回る加藤社長…すると
加藤社長:Ⅳの扉って開けてないよね。誰も開いてないんじゃない?
アナウンス:30分経過。
ゲーム開始から30分以上経つのに、ほとんどのテストプレイヤーが半分しか解けていない事態に…どうやらデバッグ時に想定していた以上に難易度が高かったようです!と、加藤社長すかさず…
加藤社長:〇〇の問題を減らすのは、必須かも!減らし方も考えようか?
謎スタッフ:はい
なんとオープン「前日」に問題の修正!さらに、加藤社長が見ていたのが…
お客さん:脱出成功
店員さん:こちらへどうぞ
クリアすると別室へ移動し、そこでエンディング動画を見るという流れ。加藤社長、一体、何を考えてるのでしょうか?すると…
加藤社長:もう向こうでエンディング見るの無しにする!
なんとエンディングも変更。一体なぜ?
加藤社長:なんとなく最後に「終わった」「ドーン」っていう感じが出なかったんで。やめよっかと。
リアル脱出ゲームで大事にしてるのは、お客の一体感!クリアした人から先に会場を出ちゃうと一体感がなくなると判断し変更することに。でも…
スタッフ:明日までに間に合うんですか?
加藤社長:もちろん。じゃあ、行ってまいります。
この後、夜通し修正が続いた…
オープン初日…
お客さんがどんどん入ってきます!!
1枚3300円のチケット、初回80枚分が完売!
さらに!みんな真剣にプレイ!
加藤社長、気になるのは修正したナゾの難易度。
そして、ゲーム終了。すると…
加藤社長:どのようにすればこの壁を攻略することができたのでしょうか?
ん?この声、加藤社長!なんと飛び入りで謎解きを解説!さらに!
加藤社長:9番、13番…14番おめでとうございます!
エンディングも、みんなで迎えるスタイルに変更したことで一体感も生まれ、無事終了!
お客さん:脱出できました!楽しい!
お客さん:楽しかったです!
スタッフ:脱出できました?
お客さん:あと1歩でした!
お客さんの反応も上々!
加藤社長::めちゃくちゃ良くなってて、びっくりしました。スゴい良い公演になると思いますね!
加藤社長!今度はどんなリアル脱出ゲーム考えてるんですか!?
▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:ある程度固めるまで、何年ぐらいかかりました?
加藤社長:実は、第1回目の時から本当に世界的な遊びになるなと思ってました。
加藤さん:もうすでに確信があった?
加藤社長:ありました。なんかこの部屋の中に閉じ込められて、自分の体を使って、ゲームをする。しかもその知的な謎解きゲームをするというその構造自体が、人を興奮させるものだった。これはもう、とんでもない鉱脈を見つけたなとは思っていましたね。
加藤さん:そこから始まって、「なんかやばいな、止まったな」とかってことありました?
加藤社長:自分のクリエイターとしての能力の限界がきたなって瞬間はありました。
加藤さん:何年目ぐらいですか?
加藤社長:5年目です。
加藤さん:5年目で会社の中のクリエイターの方とか色々集まってくるわけじゃないですか。そういう人たちが作るゲーム見て「違うんだよ」とか思ったりとか、「さすがだな」と思ったりとかしましたか?
加藤社長:最初のうちは、ちょっと嫉妬が入っちゃって、いいゲーム作られると悔しくて、悪いとこ探しちゃうみたいな。ちょっとここは甘いぞ!とか、無理やり文句、言うんだけど、でも、その帰り道、悔しくて。あいつ凄いな。って。
加藤さん:自分の会社員ですからね。
加藤社長:いやでも、ライバルなんで。
加藤さん:次、考えてる謎解きは、こういう形みたいのあったりしますか?
加藤社長:今回、コロナによって、店舗型のビジネスだけじゃなくてオンライン型の謎解きっていうのも随分、発達させたので、今まで僕らがその空間の中で作ってきたノウハウを今度、それをデジタル化した時にどんな新しいものが生まれるんだろうっていうことはすごく自分達に期待しています。
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