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画文の人、太田三郎

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このマガジンで取り上げるのは、明治大正期にスケッチ画や絵物語で活躍した太田三郎という画家である。洋画家として名をなしたが、わたしが関心があるのは、スケッチ画の画集や、絵葉書、伝承…
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2022年5月の記事一覧

雑誌『ハガキ文学』における活動 画文の人、太田三郎 (8)

太田三郎と絵葉書 さて、太田三郎と絵葉書の関係を考えるとき二つのアプローチが可能である。  まず一つ目は、絵葉書ブームに随伴する形で、博文館が日本葉書会を組織して刊行した雑誌『ハガキ文学』における記者としての活動である。  二つ目は、絵葉書の制作者としての活動である。  今回は、雑誌『ハガキ文学』と太田の関わりについて記すことにしたい。 『ハガキ文学』と太田三郎『ハガキ文学』について  雑誌『ハガキ文学』は日本葉書会が発行元であるが、実質は当時の大手出版社博文館が運営して