絵と文を響かせる 画文の人、太田三郎(7)
回を重ねてきたので、分かりやすいように、今回からサブタイトルを前に置くことにした。
今回は太田三郎の、絵と文章を組み合わせる画文共鳴の試みについて紹介してみよう。
前回と同じく、太田三郎の熱烈なファンの寄稿の引用から始めることにしたい。
若き画家への賞賛
『ハガキ文学』第4巻第8号(明治40年7月1日、日本葉書会)の読者投稿欄「如是録」に日本橋住みの江原蘆村の「若き画家(大田三郎氏)」という熱烈な調子のファンレターが掲載されている。
蘆村という雅号を使っているが、