見出し画像

アニメ「東京種喰:re」感想

今更感MAXですが、アニメ版東京種喰:reを見させていただきました。
原作は終盤あたりからちょっとアレだったけど、アニメになって動けばもしかしたら…など淡い期待を抱いていたのですが…

感想

とりあえず全体的な感想はというと、残念。
作画がアレだとかキャラが不快だとかという以前に「ダイジェストか」ってくらいに端折りまくりで、お話が薄すぎる。

2クール(24話)で収めるという都合上、一部ストーリーを端折るのは仕方がないことではある。(そもそもストーリー物をこの方式でやるのはあまり向いていないと思う)

だがしかし、この作品に関してはやりすぎ酷すぎ削りすぎ。

序盤から「あれ?展開早くね?」とは思ったが、まだ見れるくらいではあった。だが中盤以降というか2クール目に入ってからが酷い。「戦闘が始まったと思ったら、気付いたら終わってた。」は平常運転。残り数話の時点で、普通の作品なら少なくとも2~3話使って倒すくらいの大ボス級の敵を複数人残していた時は、本当に完結するのか逆にヒヤヒヤさせられました。

戦闘シーンもそんな迫力ないし「はいはい、アニメ化しましたよ」と言わんばかりのクオリティ。低予算のエロアニメ並。

しかし原作がアレな分、アニメ化されただけ恵まれていると思うべきか、こんなんならアニメ化なんてされない方がよかったと思うべきか…

微妙な所である。

良くなかったところ

個人的に特にガッカリだった点を挙げてみる。

まずそもそも原作はグダグダ、前作アニメの√Aがゴミみたいな評価で本作の評判もアレの中、わざわざコレを見ようと思ったのは人気(?)キャラである和修政を見たかったからだ。

で、特にガッカリだった点というのはその和修政のシーンがほとんどカットされていたこと。アニメ化され画面中を全裸で暴れ回る彼がどんなものか見てみたかったのに。
最後の方で申し訳程度にふんどし一丁で登場するがもう遅い。

全裸仲間のオカヒラに至っては普通に海パンみたいなの穿いてるし…
とても残念です。こち亀の海パン刑事が脱いだ時みたいなのを期待していたんですがね。

またラボ編も丸々カットされていて、そのせいで同じく人気(あるかどうかは知らないが)キャラの滝澤とクロナの出番もかなり削られている。一編を丸々カットする改編がありなら、この二人も正式な仲間にして、ガッツリ出番増やしてくれても良かったのではないだろうか…?

評価できる点

ここまでさんざん酷評してきたが、良かったところが何もなかったということはない。ダイジェスト並みにカットの嵐であることが良い方向に働いた…
かどうかは知らないが、原作で不評だった要素も悉くカット・改変されているのである。

例えば
・晋三平や宇井の闇堕ちがなくっている。
・六月のガイキチ化がだいぶマイルドになっている。
・ハジメ、フカ等不要不人気(?)キャラが出ない。
・不評代表のGAMEOVERが普通の戦闘になっている。

といった具合である。
これらが改変されていることは、ほとんどの原作を知っている人からしたら喜ばしい事だろう。

原作を知っていれば。

そう、残念なことにこれらの「評価できる点」は、原作を知らなきゃほぼ「評価できる点」にはならないのだ。

アニメで初めて見たという人には、六月のガイキチ化は経緯が全く語られず突然キャラが変わって意味が分からないし、ハジメやフカ、GAMEOVERなんて存在を知らないから無いことに気付かない。
そしてただでさえ影の薄い第二期クインクスや0番隊は、晋三平が闇堕ちしないしハジメとの交戦もないので、もはや空気。
というかネームドっぽいモブみたいな感じ。平子の真逆である。

…これ本当に「良かったところ」なのか?

総評

おすすめ度 ☆★★★★

初見には展開が早すぎて分かりづらいし、原作ファンに向けては再現度が低く原作愛というものは全く感じられなず、一体どの層がターゲットなのか全くわからない。
というか本当に売れることを目標にしたのかすら怪しい。「東京喰種」という名がなければ、ほぼ見向きもされなかっただろう。
「時間も金もどうでもいい、なんでもいいからとりあえずアニメが見たい」という人なら見てもいいかなと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?