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ゼロ・ウェイストについて考える【プラスチック社会との向き合い方】

日本では、1年間に東京ドーム約115杯にも及ぶ4,289万トンのゴミを排出しています(2019年)

ゴミの排出量は近年減少傾向にありますが、ゴミ処理にかかる費用は少しずつ増加しており、総額は年間2兆円にもなります。

大量生産、大量消費の現代社会。

ゴミの多くはポイ捨てされたり、回収されても適切に処理されなかったりすることで、地球の環境を破壊しています。

特にプラスチック問題は深刻で、このままでは2050年までに海洋プラスチックゴミの量が魚の量を超えるとする予測もあります。

プラスチックを食べたり、プラスチック製の袋や網が絡まったりして生き物が死んでしまったというニュースも後を絶ちません。

こういった現状を打破するためにカギとなる考え方が『ゼロ・ウェイスト』なのです。

ゼロ・ウェイストとは

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ゼロ・ウェイストとは、ゴミの回収・処理に目を向けるのではなく、できる限りゴミを出さないようにする取り組みのことです。

リサイクルの技術は年々向上していますが、100%リサイクルするのは非現実的であり、たとえ可能であったとしても処理の過程で排出される二酸化炭素をなくすことはできません。

ゴミ問題を根本的に解決するには、廃棄物を出さない社会にするしかないのです。

ゼロウェイストは世界中に広まっており、女性起業家のローレン・シンガーさん(インスタグラムのフォロワー38万人超)や脱プラ・ライフスタイルのパイオニアであるベア・ジョンソンさん(インスタグラムのフォロワー26万人超)など、ゼロウェイストの必要性を訴えるインフルエンサーも増えています。

日本で流行している『ミニマリスト』も、ゼロ・ウェイストと通ずるところはあるでしょう。

ゼロ・ウェイストの必要性

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日本のプラスチックリサイクル率は84%と世界的に見ても高く、リサイクル先進国のように思えますが、実はこの数値には裏があります。

回収したプラスチックの7割近くが燃やされ、発電に利用されているのです。

日本ではこれをリサイクル(サーマルリサイクル)と呼んでいますが、海外では伝わりません。

燃やしている時点で循環するとは言えないため、リサイクルだと言い張るのは無理があるでしょう。

また廃プラスチックの輸出先だった中国が2018年に輸入を禁止し、世界中のプラスチックが東南アジアの国々に集まるようになりました。

整備が進んでいないインフラでは大量のプラスチックを処理しきれず、現地に住む人々の暮らしに甚大な被害をもたらしています。

ゴミの回収・処理にはまだまだ解決できていない問題が山積みです。

世界を変えるにはゼロ・ウェイストが必要不可欠なのです。

ゼロ・ウェイスト生活の具体例

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ゼロ・ウェイストと言っても何をすればいいかわからない人も多いと思うので、具体例をいくつか挙げておきます。

・生ごみのコンポストを行う
・量り売りショップを利用する
・シェアリングサービスを利用する
・マイボトル・エコバッグを活用する
・フリーマーケット・リサイクルショップを利用する

コンポストとは、有機物を微生物の働きで発酵・分解させた堆肥のことを指します。

生ゴミは有機物であるため、堆肥にすることでゴミを減らせるのです。

量り売りショップは日本ではあまり普及していませんが、容器を持参すればゴミが出ず、プラスチックフリーのライフスタイルには欠かせません。

また世界中で広まっているさまざまなシェアリングサービスを利用するのも、ゼロ・ウェイストに貢献していると言えます。

ゼロ・ウェイストまとめ

今回はゼロ・ウェイストについて紹介しました。

海外ではすでに多くの人が実践しているので、日本でもゼロ・ウェイストの文化を取り入れていきたいですね。

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