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24歳無職の今の気持ち

負の感情を持て余してきた。

嫉妬心を主とした独占欲、猜疑心、といったカテゴライズできるものからそれはそれは些細な事から火のつくモヤっとした感情まで。感じる大きさに違いはあれど、私は必ずなんらかの”嫌だなあ”を毎日感じて生きている。

お茶の間に認知される少し前から知っていたアイドルが人気のバラエティ番組に出演して、司会者にいじられているときも。Twitterで検索して成功者と呼ばれるような自信に満ち溢れている人を見た時も。疎遠になった同級生の恐らく幸せだろう現在を容易に想像した時も。

そんな時私はどうしようもなくイライラする。それと同時にそう思ってしまう自分にも辟易する。世の中には本気で人の幸せを祈れて、祝えて、共に喜べる人がたくさんいるのに。それなのに何故自分はそれができないのだと。

人間の感情は非常にアナログ的なものだと私は思っている。黒か白ではなく、濃淡のあるグレー。黒味が強いか白味が強いかで自分が”どう思っているか”を判断している。例えば、ある人物を嫌いだと思っていても、その人がしっかり挨拶をできる人だったら?その人がとてもいい笑顔で微笑みかけてきたら?「あいつは挨拶もしっかりできるし笑顔はとても素敵だけど、キライ」といったように言うことができると思う。嫌いだからあの挨拶も声が大きくてうるさいし、あの笑顔もわざとらしくて気色悪い。とも言えるかもしれないが、私はそれは”嫌い”を正当化するための言い訳だと思う。白黒はっきりとつけてそれ以降はどっちだろうと考えずにすむことは非常に楽だからだ。物事は表裏一体、対象との関係や感じ方によっての差異はあるが、人間の感情は特にアナログ的なものなのだ。

話は逸れたが、私はようするに自分が嫌な奴すぎて困っているのだ。友人に彼氏ができれば祝福の感情より落胆の感情が勝る。自分がこの世界のNo.1でいたいから。好きなアイドルのコンサートに行く途中、明らかに同じアイドルを応援している、今からのコンサートを純粋に楽しみにしている人を見ると、仲間意識よりも、焦燥感のようなものが勝る。やっぱり私がこの世界のNo.1でいたいから。先輩と話すと何を話していいかわからないくせに、後輩と話すと偉そうにアドバイス等をして説教臭いことをしてしまう。先輩には気の使える後輩だと気に入ってほしくて、後輩には頼れる素敵な先輩だと好きになってほしいからだ。

私も十分自己中心的だが、この世界には、きっともっと自己中心的で、それについてなんとも思っていない人がいるだろう。そしてそれはきっと悪いことではない、人には人の考え方があって、それは他人が介入できることではない。私は私のこういう部分が嫌いだから変えたいだけである。

私は、愛されたいのだ。道行く人から名前を呼ばれて、全ての人に出会えたことを感謝されたい。容姿も頭脳も性格も才能も、すべてを愛してほしくてこれを書いている。それが満たされないから、嫉妬したり、独占欲を感じたりするのではないかという結論に至ると同時に、諦めるしかないという現実を知った。人には人の考えがある、それは他人が介入できる問題ではない、ということは私のことをどう思うかも相手に権利があるわけで。相手に合わせて得た好感度は諸刃の剣だ。ふと出た”自分”が相手を不快にさせることもある。もはや私は諦めるほかないのだ。そしてコントロールできない相手の愛の分まで自分が自分を愛するしかない。他人がどう思っているかを気にする時間を、自分はどういう自分が好きかということを考えて、それに近づく為の努力の時間に変える。過去自分が犯した過ちを考えて反省する、ことは悪いことではないように私は思う。だけど、私は忘れてもいいと思う。きっと反省すべき時は本当に必要な時に来る。来た時はその問題に真摯に向き合い、反省し、償えばいい。今は”今”の為に使わなければ。過去のことや未来のことばかり考えて”今”をおざなりにすればそれはそれなりの”今”しか得られないとだろう。”今”の積み重ねが”未来”になるのだからそれなりの未来しか手に入らないことは言うまでもない。

私はもう、過去に犯した過ちやそれによって嫌な思いをさせてしまった人を思うことをやめた。そしてあるのかないのかわからないただのファンタジー的な未来を憂うのをやめた。今私は、実家暮らし無職24歳(4月からフリーター)だ。世間的にはキャリアも積まず、親に甘えた世間知らずで褒められたものじゃない。だが、私は褒められようと思うことを辞めたのだ。そうしたらあら不思議。気にすることなんて何もなかった。私はただ今日、今できることに全力を注ぐのだ。それが悲惨な将来に続く道になるかもしれない。だが、私は、自分を、世界を、信じようと思った。憧れに憧れた世界ではなくとも、気づいたら自分のことを大好きになれるその日を。

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