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2023.11.25 たまの森林浴、のように

※お知らせ:12月は少しイレギュラーなお休みがあります※

12/2(土) 店主都合によりお休み
12/24(日)〜1/7(日) 冬休み です。

ご来店の際はどうぞお気をつけください。

随分と冷えるようになりました。ここのところnoteも告知や宣伝ばかりになってしまっていたのですが、今日は久しぶりに日記らしい日記です。土日も海の底のようにぱたりと暇な日が続いてどうしたものかと途方に暮れたり、かと思えば海外からのお客さまがあったり、身に余るほどのお褒めの言葉をいただくことがあったりで、なんだか日々の波にのまれかけている店主です。様々な波を観測しながら、これからこの店をどのような方向に進めていったら良いだろうか、と頭の中をいろんなことがぐるぐると巡っています。下記の文章は1ヶ月ほど前、2年目を迎えようとする頃に書きかけていたものなのですが、何だかその日は別のことを書いて終わってしまいました。ぱたりと暇な日のおかげで考えごとは進み、少しはまとまりが見えてきたので出してみることにします。
(まだ完全体ではない気がするので、しばらくしてからまた追記したり、ところどころ直したりするかもしれません)

1年目を終えてみて、ご近所にお住まいで、たまたま見つけて入って、そこから何度も通ってくださるような方はありがたいことにじわじわと増えているのですが、近くには住んでいないけれど、cafe gを必要としているかもしれない誰か、には、まだまだこの店の存在というものを届けきれていない気がしています。あるいは、存在は知っていても、表に出ている情報をさらって、ふむ、ここは私のための店じゃないな、と通り過ぎている方がそれなりにいらっしゃるような。そんな見立てがあります。
これは、あまり何もかもが予めわかりすぎるとつまらないし、勇気を持って初めて扉を開けて入って来てくれたお客さまに、(いいところ見つけちゃった!)と、感じてもらえるように、また望まない層の来店によって、本来ゆったり過ごせるはずのお客さまが窮屈な思いをしないように、と慎重に慎重にいろいろと選んで発信をしてきた結果ではあります。
ただ、始めてみると、想像していた以上に、経歴の不明な店主がひとりでやっているらしい、席数の少ないらしい、内装や席の様子のわかりづらい、口コミサイトにも見当たらない、そういった店を訪れるというのは、喫茶店であってもかなりハードルが高くなることなのだなということがわかってきました。
(特に、もっと来てほしい、と思っている、店主と同年代前後(20〜30代)のお客さまにとって、どこかの店を訪れようとする時、ネット上に転がっているメニューやら口コミやらをひと通り確認してから行くことが当たり前で、何も情報がないと行くのをやめがちだとお客さまから聞いた。店主は散歩していて良さげな店があったら特に何も調べずポンと入る変なタイプなので、これに気がつくのに時間がかかった。)
2年目はその辺りの得体の知れなさみたいなものを、ちょっとずつほぐしてゆけたらと考えています。
こういった課題は他にもごろごろと転がっていて、ひとつずつ腰を据えて取り組んでいかねばならない、とひしひしと感じる一方で、この店を始めてから嬉しいことも同じくらいごろごろとあり、この喜びを噛み締めながらこれからもやっていきたいと思います。例えば帰り際、すこし何か言いたげにしっかり目を見て、しかし何も言わずに店を後にしたお客さまが、季節が流れ、そういえばあの方はお元気かなと思い浮かべた頃、ふとまたお見えになったとき。また、ある時ひとりでいらっしゃった方が、別の日にご友人を連れて見えたとき。そしてそのご友人の方が、また別の日、今度はひとりでお見えになったとき。ああ、良いと思ってもらえていたのだ、ちゃんと伝わっていたのだ、とほかほかします。
そんなに会話の多くない、むしろ注文や会計のほかは積極的に放っておかれるようなスタイルなのですが、少ない言葉のなかにも互いに何か伝わるものがあり、数ヶ月に一度cafe gで過ごすことが、たまの森林浴に出かけること、のような働きをしているといいなあ、そのような店でありたいなあ、と、勝手ながら思っています。

2年目のcafe gも、どうぞよろしくお願いいたします。
皆さまのお越しを心よりお待ちしております。

cafe g の運営費用に充てさせていただきます。