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2023.12.7 奥山に

NHKでやっている100分で名著という番組を録画しておいて、たまにまとめて一気に見るのをたのしみにしている。この前の古今和歌集の回を見ていたら、解説をつとめている先生がここ最近のなかでも群を抜いてたのしそうにお話しされていて、こちらもわくわくして見られてなんだかよかった。和歌の解説を聞いていると、ああ、中高生のころ百人一首かるた大会があって、朝早く行って一生懸命練習したなとか、そんなことを思い出して懐かしくなった。学生時代に熱中したことというのは大人になった今でも心の芯の部分に残り続けていて、季節が変わると毎年ふと思い出す和歌があったりする。こういうの、忘れたくないなと思って、たまに百人一首の本をぱらぱらめくって読んでいる。すると学生時代にはなんとも思わなかった、むしろよくわからないなと思っていた和歌にとても惹かれたりして、自分の成長を感じたりする。

cafe gで使っているカップの中にも、見た瞬間にああこれはあの歌みたいだ、と即座に思い浮かんで、気に入って購入したものがある。

九谷焼の器で、コーヒーカップというかほんとうはお猪口なので、あつあつの珈琲だと少し飲みにくい。でもたまにこの器で出したいなと思う時がある。秋のうら寂しい時期、戸棚にこのカップが並んでいるとなんだか心強い。

奥山に紅葉踏みわけなく鹿の声きく時ぞ秋は悲しき



それでは今週も、cafe gで会いましょう。

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