台湾総統選2024

2024年1月12日。
新年早々の総統選は民進党頼清徳氏に決まった。
論点は中国との関係。
頼氏は独立支持し、他2名は中国経済との関係を強調した。

簡単に言えば、
台湾人は命>お金
を選んだ。

非常に正しい判断だと思う。
また、大陸貿易による経済的メリットも眉唾だ。今不動産を中心に中国経済は急速に冷え込んで行っている。中国からすれば経済的に侵略したい状況ではないだろうか。
しかしいきなり独立にはならないだろう。
それは選択肢として軍事行動しかなくなってしまうこと、国際承認の根回しができていないだろうことが考えられる。

台湾はいつの段階でも中華人民共和国に帰属したことはない。
清朝は満州族の国だが、それも南国の熱病が蔓延る土地として放棄された。
国民党蒋介石が国共内戦で大陸から追い出され、台湾に入ってから外省人がもともといた本省人を虐殺した事件が記憶に新しい。
(今の日本人は全く忘れているかもしれないが)
この時は君が代が歌えるかどうかで判断して行ったそうだ。
この台湾内部の分裂状態を知らずしてのほほんと台湾は親日、など言えないところだが、李登輝が頑張り、国民党独裁から民主主義を勝ち取って行った。蒋介石の息子、蒋経国も「私も台湾人だ」と語ったところから台湾人アイデンティティとしてだいぶ固まった印象だ。
それでも外省人は移民の意識が大きく、カナダやオーストラリアで永住権、国籍を取ろうとするタイプは外省人家庭が多い。
また、世代も進んで混ざってきている。
その結果大半の台湾人は大陸と別であること、そして自由と命を取った。
ウイグル、チベット、そして直近急遽軍隊派遣までしてきて占領された香港を考えると、自由なき独裁体制に入らないという選択肢は妥当だろう。

選挙では他2人の候補は親中派だった。逆に1人だったら票が割れなかったのでどうだったのだろうか。スレスレの結果だったとも言えるが、経済的に低迷期を迎える中国に対する期待の低さ、侵略に対する生命と財産の安全を考えた結果だろう。
しかし議会、立法院は過半数を取れていない。
この捩れ状況では政策立案と実行が難しい状況に迫られるのではないかと思う。
良くも悪くも現状維持、が最適でもあるので、このままでいてほしい。


これからアメリカ大統領選。トランプが再出馬。やりたいことがあるのだろう。
ロシアの選挙は出来レースなので変わらないとして、インドネシアも盛り上がってきている。
韓国は野党党首が首を切りつけられ事件となった。どうなるのだろうか。

アメリカ、インドネシアの選挙を追っていきたい。


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