国の構成要素1

一般的には国家の構成要素は
領土、主権、国民
の3つになる。

これはとても分かりやすいのだが、どれか一つ欠けると国家として成り立たなくなる。

国際法に踏み込むと、モンテビデオ条約
というのがある。

第1条は国家の資格として
①永久的住民
②明確な領域
③政府
④他国との関係を持つ能力

の4点を要件としている。

一般的な要素と近い部分もあるが、政府、他国が出てくるのが異なる。
国家は他国に承認されることで成立する。
意外と他国の承認は重要で、遠い南の島で孤立していて自己完結しており、外交と境目が無ければある意味国家も対外的には必要ない。

しかし逆に世界は移動可能で交渉があるからこそ、外交権、領土交渉と規定が重要度を増す。

それを取り仕切る
政府=主権
と言える。

さて、ここから先、それぞれを獲得、維持するために必要なものが増える。

■国民とは何か

いつから住んでいる?移住者は?外国人は?
言語は?要件は?

普段意識していないし軽視していると思うが、意外と言語や文化、血筋、歴史というのが重要な構成要素になることがわかる。

■領土とは?
日本は島国だから遠いはずれの島のことなど意識しないしあってもなくても良いように思うかもしれない。しかし曖昧な海域だからこそ侵食されやすいとも言える。領土領海の目端が効かないのだ。海上保安庁、海上自衛隊の重要性が光る。
また、法律で規定するか、実効支配か、というのも重要。法律では北方四島もアリューシャンも樺太全島も日本の領土だ。現在の北の国境は戦争で負けたどさくさに紛れて侵略された結果だ。
樺太は北海道並みのサイズがあり、択捉島は沖縄よりも大きい。釧路から占守島まで1,000km、東京-博多間の領土領海になる。
資源があったら係争地になる。

■主権とは?
民主主義なので国民にある。
国民=選挙民となる。
日本は間接選挙になるので代表する政治家を選び、政治家が国会で内閣を決める。

民主制のいいところは独裁的に物事が決められないところ、のはずだが、多数の民意が反映されているか、意思決定の構造にはモニタリングが必要。
選挙に行かない、というのも主権放棄であり、文句を言う資格がない。特別予算も合わせて人数、任期などで割っていくと、国政なら1票400万円くらいの価値になる。行使しているか。行使する権利がある。逆に外国人が行使したらどんなことになるか。自分たちの利益が侵害されても文句言えない状況になる。
民主制の弱いところは、優秀ではないリーダーが任期当選し、よくない決定をすること。
また、危機に弱く一丸となって対応できない点。
独裁がいいわけでもないが、民主制がいいわけでもない。これは紀元前5世紀古代バビロニアのネブカドネザル2世が議論していた時から変わらない。
当時は、他国が攻めてきた時の緊急事態を想定して対外的に素早く判断し、対応するためには独裁制が適している、という判断だった。古代ではそれしかなかったと思うが、今も変わらない議論だろう。

個別にまだまだあるけどこのへんで。

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