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筆ペンのような模型用の水性マーカーで塗ってみる
久々に新商品のレビュー的なものを書いてみます。
![](https://assets.st-note.com/img/1720244274219-YZW1f4RgCF.jpg?width=800)
実際には商品ページを作成する際に、すでにいくつかサンプルとして使用しているので、この頭を塗るのが最初という訳ではありません。
少しでも役に立つレビューにするため、多少使えるようになった段階でのレビューとして書いておきたいと思います。
使うのは、DSPIAE(ディスペイ)という最近非常に多くの製品が入ってきている海外のメーカーのその名も「水性アクリルマーカー」というものです。
![](https://assets.st-note.com/img/1720244834635-m5UhueBkAn.jpg)
模型用マーカーが珍しい時代ではないですが、昔から『水性』塗料というのは、隠ぺい力が低いとか、乾燥が遅いとか、ムラができやすいなどのマイナス評価が多く、製品の能力を高く評価しにくい部分がありました。ですが、シタデルカラーやファレホなど、近年では非常に隠ぺい力が高く、ムラの出来にくいなど高い評価の塗料が増えています。まずはメリットから。
■メリット1 筆先の心地よさ
そんな中でのこの「水性アクリルマーカー」なんですが、まずは筆先。
ヘッダー画像にあるような筆ペン形状で、最初に振ったりなど全くしないですぐに色が出ます。ものすごく描きやすい。
細い線は勿論、太い線も簡単にコントロールできます。
広い面積も筆の側面でいっきに塗装できるので、筆の返しでできやすいムラができにくくなっています。
入荷中のマービーのルプルームシリーズと同じ形状の筆先なので、使ったことのある方はそれにとても近いと思ってください。ない方は、筆ペンの使用感にかなり近いです。好き嫌いは分かれるかもしれませんが、個人的には細部と広い面を併用して使える汎用感が好きです。
■メリット2 臭いもなく発色が良い
油性マーカー特有のにおいは全くありません。そして全般的に非常にはっきりした色が出せます。
ふんわりした発色かと思いきや、ホワイトやイエローのような、元々隠ぺい力で弱いとされるカラーでも、非常にはっきりとした発色。ダークグレーなどの比較的乗せるのが難しい下地色にもかなりはっきり色を出せます。薄いグレーなどの下地にはかなりいい色が出ると思っていいと思います。
出色は基本色シリーズで、蛍光色シリーズ、金属色シリーズがそれに続く感じです。
■メリット3 隠ぺい力が強い
最大の特徴はとにかくこれに尽きます。
下地の色を敢えて濃い色にして一番発色が難しそうな赤を乗せてみたくて1/144トールギスのトサカを選びましたが、ご覧の通りです。
![](https://assets.st-note.com/img/1720246566526-5OjlC8rOCx.jpg?width=800)
上の画像ではダークグレーのPS製トサカ部品に直接基本色のメカレッドを乗せています。
サイドの黄色の部分にはメカイエローを使用しています。
因みに1/144トールギス(旧キット)の頭は、大体1cm程度の超小型なので、もう二度と作ることは無いと思います 笑
■メリット4 乾燥スピードが早い
水性の難点の乾燥スピード、実験なので比較的早い段階(一度塗りで20秒ほど後)で触ってみましたが、すでに乾燥していました。感覚的にはシタデルくらい早いかもしれません。
なので、塗料溜まりや筆の返しも発生しにくいと思われます。初めて使った方でも、これならかなり使いやすいはずです。
さてここからはデメリットに感じた点も書いておきます。
■デメリット1 色数が限定的
現状では基本色が12色、蛍光色5色、金属色8色と必ずしも充実の色数とは言えません。特に基本色は例えば肌色(いろんな)やブラウンなどの茶系は全くありませんし、欲しかったライトグレーもありません。
また、蛍光色にも「蛍光ブルー」が無いなど、少しカラバリに残念な点があります。
■デメリット2 それでもやはりエッジに色は乗りにくい
上のレッドを塗った画像を見て頂くと、黒下地のエッジ部分に色が乗っていないのが分かります。少し黒いエッジが透けて見えますよね。
濃いダークグレーに赤を乗せているのでかなり厳しいのは当然ですが、このような点は予めホワイトやグレーを塗っておいてから赤を乗せるようにすると良いのかなと思います。
■デメリット3 メタリックカラーは下地に影響されやすい
個人的に一番気になったのはメタリックカラーですが、色によってかなり発色に違いがありました。
所感ではメタリックグリーンとメタリックブルー、メタリックパープルの発色は非常に良かったものの、シルバーとメタリックレッド、メタリックゴールドがいまひとつだったんですね。
![](https://assets.st-note.com/img/1720247660463-fF6DHiZQoe.jpg)
もちろん、意地悪な下地色で実験してますのでその影響かもしれませんが、メタリックカラーシリーズは、隠ぺい力や発色面の違いを知っておいて、下地から気を付けて塗装する必要はあるかと思います。
■すべてひっくるめて最終評価
当然ですが、使い慣れた状態ではないのでもう少し書けることがあるかもしれません。思いついたら追記します。
現時点で総合的に見て☆☆☆☆★(星4つ)の高得点です。
一つの模型、全てこのマーカーで塗ろうとするとちょっと難しい。
大面積はほかの塗料を使い、この水性アクリルマーカーは部分塗装に限定的に使う。また、ディティールアップしにくい小さいパーツを塗って密度感を上げたりといった、ポイントを絞った使い方で非常に高い効果を出せるツールだと思います。
因みに、はみ出したりした場合は、いずれのシリーズも「DSPIAE- 水性アクリルマーカー【溶剤入り修正ペン】」で消せますので常備して頂ければと思います。
※なおマービー ルプルームブレンダーでは消すことはできませんでしたのでご注意ください。
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