8月末

俺の手はクロワッサンの白いところみたいにふわふわだったのだ。いまではライ麦パン位のかたさ。とはいえパンの柔らかさに変わりはないのだが。

コーヒーを飲む。
久しぶりのカフェインがかなり効いているのがわかる。
浜辺でシモーヌ・ヴェイユ『工場日記』読む。不遜なことを言えば僕の肉体労働を志した動機もヴェイユと同じだ。だったのだ。

午前中に仕事辞める連絡する。
昼ご飯に天丼食べる。
レコードで音楽を聴く。
『燦々』はやはりいいアルバムだ。

いままで仕事の振り返りや反省をメモしていた大学ノートに『伝説の頭 翔』のコマ割りを模写する。
子どもの頃、マガジンを買っていた。『伝説の頭』はかなり印象に残っている。止め絵のテンポ感に独特のものがある。

シャワーを浴びて歯を磨く。
夕日が沈むまで浜辺で風に当たる。少し肌寒いくらい。季節が変わっていくのを感じる。
来た頃は羽アリが大発生していて、夕暮の時間は電気を消して息を潜めていた。灯りに群がられると目も当てられない惨状だから。

帰ったら映画をたくさんみて、銭湯で足を伸ばして湯に浸かろう。擦り傷をたくさん作った。草津あたりまで行けたら最高なのだが。


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