田舎へUターンして感じたこと#001

故郷へUターンして早3か月が経ちます。

厳密に言うと実家から少し離れた土地に家を建てたので、Uターンという言葉が正しいのか分かりませんが。地域レベルで考えたらUターンですかね。

Uターンするにあたり、覚悟していたことがあります。集落の「しがらみ」と「寄り合い」についてです。

私が小さい頃の田舎の集落は、結構ガチガチなしがらみがありました。それはもはやその地域の文化風習と言っても過言ではありませんでした。

玄関は開けっ放しで、親戚くらいの距離感であればインターホンも鳴らさず家の中へ入って来ました。

毎日のように誰かが訪れ、ばあちゃん同士で玄関先で話し込んでいました。時にはお茶したり。地域のお寺さんは毎月決まった日に来られて、念仏を唱えました。

地域の清掃やお祭りのような、オフィシャルでノンアルコールな集まりと同じくらいの割合で、気の会う親父同士が公民館に集まり宴会をしていました。そして週末は消防団の寄り合い。

そう、寄り合いというイベントがとにかく多かった印象があります。

田舎に引っ越してきたわけですから、これらについては当然あるものだと思っていました。問題はそれをどう上手く乗り切るか、だと。

しかしいざ引っ越して来てみると、しがらみや寄り合いが意外と少ない。あくまで現時点で、ということですが。

それはいろいろ理由があるのだと思います。一番の理由は高齢化と人口減少でしょうが、時代の流れというものもあるでしょう。ひと昔前の常識は、いくら田舎だからといって現代で通用するものではなくなってきています。

たまに近所に住む親戚から野菜をもらったり、アルコールありの寄り合いもあったりしますが、想像していたよりはるかにドライな関係だと感じます。まぁ引っ越して来てからまだ3ヶ月しか経っていないので、様子見という部分もあるのでしょうが。

個人的に一番気にしていた「消防団への加入」も、おそらく今後無いと思われます。この集落の最年少の男性は私で、その上は一気に40代後半となります。そもそも若者がゼロだったので、消防団を組めないということですね。これは良いのか悪いのか。

ネットで「田舎の体験談」みたいな検索をすると、ネガティブなものが多いような気がします。確かにそういう地域もあるのかもしれませんが、そうでない地域もある。むしろ、速度は違えど時代は確実に進んでいるわけですから、田舎のあり方も確実に変わって来ているはずですので、皆が持つネガティブなイメージは、実際には薄れて来ているのかもしれません。

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