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ラブコール ~あのひとに会いたい 第7回 ゲスト:小山薫堂さん②

ラブコール~あのひとに会いたいとは

RCTD(東京代官山ロータリークラブ)5周年と、ヒルサイドテラス50周年を記念して、個性的なクラブで知られるRCTDメンバーがいま会いたいあのひとをお呼びしたトークセッション。各界でご活躍のラブコールされるゲストの方々との対話イベント。

今までもコシノジュンコさんをはじめ、面白い方々がリアルにヒルサイドテラスにお越しになり、いろんなことをお話するイベントです。

今回はその7回目で、「ラブコール」としては初のオンライン開催。
ゲストは放送作家の小山薫堂さんです。聞き手は遠山正道さんと天野譲滋さんです。

1時間半があっという間でとても面白く、メモが止まりませんでした。
今回は、すごい量を3回に分けてお届けしているうちの2回目です。
第1回は、薫堂さんと代官山、仕事、京都の料亭、熊本の病院のお話

今日は、薫堂さんと湯道、サウナの話です。次回は、食事、テレビなどの話と続きます。

薫堂さんと湯道

ー薫堂さん
湯道百選を始めた。

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下鴨茶寮を通じて「お茶が文化」であることを知った。日々、お茶を飲むことでスイッチが入る。これは、素晴らしい。と言うことで「他に道は作れないか」と考えた。茶道、華道に続き、湯道(風呂文化)を始めた。

サッと風呂に入る人を浅泉家、しっかり入る人を深泉家と呼んでいる。インバウンドの楽しみは、食事と観光と温泉。「風呂を文化」として捉えて発信して行きたい。生きているうちに完成しなくていい。200年後への種まきと思って、やっている。

一休さんのいた大徳寺の住職に、この話をしたら「湯道温心」としたためられた。禅寺には三黙道と言うものがあるとのこと。それは、談話を禁じられている浴室・僧堂(食堂)・西浄(厠処)の三つの場所のこと。

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シーガイアには湯室を作った。
挟土周平さんに、左官仕事で黒曜石を混ぜた湯船を作ってもらった。屋根を見上げると、別の周平さんが書いた「月と桜」の絵が浮かぶ。

思えば風呂は、飲む水を沸かして入っている。これを当たり前のことではない。地球的に、こんなにありがたいことはない。それに気づいて「お風呂は感謝するきっかけ」になった。風呂に入る時に、今日感謝すべき人を、風呂で思い浮かべるようにしている。

ー薫堂さん
所作は大事。しかし、まずは水を浴びるなどの所作を先に作ると、コントになる。そのうち誰かがやっていることが、必然になる

ー遠山さん
風呂は男女が分かれるのが残念。江戸時代の浮世絵など見ると、昔は混浴
だったが、キリスト教の伝来で恥となった。小淵沢の星野リゾートは混浴。
女子がきゃーって喜んで、男子はモゾモゾしている。

ー薫堂さん
フランス人に銭湯について話すと「向いている」とのこと。フランス人は、人がつどう場所が好き。実はオリンピックに向けて、新国立競技場の中に「国立銭湯」を作っては?と企画した。戦った後に、銭湯で一緒に汗を流し、和解するイメージ。昔は、秩父宮にはあったらしい。提案したが、大臣にけんもほろろだった。これをフランス人に話したところ「薫堂の夢をパリで叶えよう!」と話してくれた。難しいと思うが…。

薫堂さんとサウナ

ー薫堂さん
サウナといえば、長坂常がデザインした「黄金湯」がすごい。

長坂常といえばブルーボトルのデザインなどが有名。黄金湯について1年半構想した末に「先頭にデザインはいらない。暖まればいい。」と言ったらしい。そこに着物デザインで有名な高橋理子も加わり、これまでの銭湯を脱却を目指した。「グローカル」という海外の人も呼べる銭湯をデザインした。

銭湯は日本で唯一、値段決まっている。日本が戦争に負けた時に、物価統制令を出した。政府が値段を上げるなと決めたもので、今も唯一縛られているのは、銭湯だけ。なので、価格を調整して回収することができない。黄金湯は、もう一つ「大黒湯」という人気の銭湯があったので、思い切った投資をできた。

サウナといえば、ヘルシンキの「ソンパサウナ」。工事現場をサウナにした。港の突端にある。

このサウナのすごいところは、運営を市民に任せていること。最初に来た人が火をつけ、最後に出る人が消す。今はだんだん住宅工事が近づいてきて、移転先を探しているらしい。このように市民の自己責任で運営されている。行政が、市民を信じて任せている。日本はすぐに「責任」を問う。日本にも、こうした自由な文化な文化があれば、と思う。

ー遠山さん
Soup Stockでは「頼まれていない仕事」をやる文化がある。頼まれてもいないことを「自分ごと」としてやる。自分が取り組んだことはダスターの改善。赤とか青とか、目立つ色が一般的。それは派手なので、グレーやベージュが欲しいと思った。そこで良品計画へ作ってくれとお願いし、1年越しでできた。今では、DEAN& DELUCAなどでも使われている。

ー薫堂さん
「勝手にテコ入れ」をやっている。現在顧問の「金谷ホテル」もそう。泊まりに行って気づいたことがあり、いろいろと提案していた。そうしているうちに、相談を持ちかけられるようになった。人事異動の相談が来て、さすがに仕事に、ということになった。

…ということで、今日はこの辺で!
次回は、食事のお話、テレビのお話に続きます!

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