歴史を紡ぐ人(今週読んだ記事と感想集/2021年9月26日〜10月2日)

先週の記事でストックを使い切ったので今回は少なめ。フットボールの記事ばかりになってしまいそう。

カルマンフィルタ入門

実例多め。ありがたい。

Takefusa Kubo: Barca at 10, Real at 18, now Japan prodigy is powering Mallorca on and off pitch – The Athletic

(課金の音)

記事中に出てくるOshimadaさんって島田徹さんであってるかな?

日本のラ・リーガ人気に久保がもたらしているものは大きいと。

Mallorca were the fourth-biggest La Liga club on YouTube worldwide — helped by the appeal of the still teenager’s global reach.

まじか。

プレーだけではなく、試合の視聴、SNS、スポンサーシップに至るまで大きな効果を生んでいる。

スティーブ・ナッシュがネッツのヘッドコーチでマジョルカの共同オーナーなの知らなかった。

日本のスターを連れて来れば勝手にピッチ外の利益がでるわけではなくて、ピッチ内の活躍があって監督・ファンからの信頼はやっぱ大事なんだな。

Chelsea (a), PSG (a), Liverpool (a) - how to play the three hardest away games in world football in a week – The Athletic

1戦目のチェルシー戦を横目に観ながら。めっちゃ面白い記事だった。

心理的プレッシャーが高くなった時、結果をあえて後回しにするっていうのはペップもやってるんだな。コントロールできることだけにフォーカスする、と。

逆説的だけどほんとコレだとおもう。自分がコントロールできないものを見つけるのが大事になる。そして何を目的にするか。


起こることをどうやって伝えるか。そして練習にどう落とし込むか。

ピリオダイゼーションが自然の流れで説明されてる。内容もシンプルでわかりやすい。

‘Univision is becoming the home of soccer’: How the Spanish-language network is growing its viewer base in the U.S. – The Athletic

アメリカのサッカー人気を大きく支えるスペイン語話者の存在。

CBSが有料会員を増やそうとしたのに対して、入り口をとにかく大きくする(≒無料で見れる試合を増やす)でユーザーを増やしたUnivision。

後者のビジネスモデルは視聴時間が特に生命線になってくるからCannibalizationの話がでてくるのも自然。

同時開催のときにカニバる問題は考えないといけないですね。

Rodrigue: Everyone wanted ‘statement’ from Rams vs. Bucs — what we learned instead is more important

去年見始めたNFL。今年からロサンゼルス・ラムズを応援することに。そんなラムズの記事。実況のようなテンポを感じる記事。

ラムズは開幕3連勝。応援しているチームが強いとやっぱりうれしい。

アメフトってヘルメットかぶってることもあって、QBとかタッチダウンした選手以外を認知するのが(特に初心者には)難しいんだけど、こういう記事は選手・チームとの距離を縮めてくれる。「次の試合、この選手注目してみよう」と思える。これはデカい。

たとえば守備の選手のアーロン・ドナルドはNFL好きなら誰でも知っているスター選手だけど、彼がチームのムードを作っていることは知らなかった。そして記事内で取り上げられていたKenny Youngという選手に関しては、全く知らなかったし、おそらく中継を見ていても注目することはなかっただろう。

この記事を読んで思い出したのが浦和レッズの公式LINE記事だ。他のサッカーメディアが立場をなくすくらい良質な記事を量産している。新規のファンサポーターにとってこういうチームの内側が見える記事は嬉しいんじゃないかと思った。僕は物心ついたころからのレッズサポなので初心を失いつつあって、気づかなかった。

ちなみにラムズを応援しようと思ったのは「ホームゲームに行ってみたい(LA&新スタジアム)」「ロゴがかっこよくなった」くらいの軽い理由でした。

セリエAはなぜお金がないのか

放映権は、イタリアの金欠っぷりというよりプレミアの金満ぶりを表すのによく用いられる。プレミア最下位のハダースフィールドの方がユベントスよりも放映権料を得ているのだ。もちろんイタリアのビッグクラブはそれ以外の収入が多いが、そうでないクラブはプレミアの中堅クラブでさえ太刀打ちできないのである。

※放映権の説明で使われている図表をググっても見つけられなかった。画像の出どころを知ってる人いたら教えて下さい。

プレミアがエグいっていうのはあるよな。記事にもある通り、チームの拮抗がリーグの魅力につながっている。他のリーグはチャンピオンクラブがだいたい限定されるので、リーグとしての魅力が薄めである。

また、独走チームを作らないことはリーグ終盤の視聴数維持・増加にもつながる。

あと、単純にそこにお金をつぎ込める資本の参入も背景としてありそう。特にアメリカ方面から(詳しい人教えてください)。

それにしても、ラ・リーガの格差っぷりがすごい。

イタリア語と国際公用語の英語だとプロモーションの際のアドバンテージが違いすぎる。さらに英語話者が多いということは旧植民地権のネットワークも大きいのだ。そこで市場の拡大も比較的楽に進めることができる。一方イタリアの旧植民地が少ないことは皆さんもご存知だろう。こればかりはしょうがない。イタリアのクラブも英語でのプロモーションを進めるしかない。

たしかにドイツ、イタリアだと原語が届く範囲がめちゃめちゃ狭いな。そういう意味だとラ・リーガのCL常連クラブ(バルセロナ、レアル・マドリー、アトレティコ・マドリー)の放映権料が他よりはるかに高くなるのは、自国だけではなく南米スペイン語圏の視聴者数も見込めるからなんだろうな。上で紹介したUnivisionの記事とも関係してそう。

アフリカにおけるフランスのリーグアン人気も気になる。

アフリカで思い出したけど、ガーナに住んでいる友達から現地の人は欧州主要リーグをよく見ているという話をきいた。ベッティングと観戦がセットらしい。
イギリスってブックマーク市場がめちゃめちゃ大きいイメージあるので、そういうところと放映権も関係しているのかな。

南イタリア行きたい・・・。

目的は「“時間”、“空間”、そして“攻撃のオプション”の3つを、システマチックに奪い去る」クロップの右腕が語る“プレッシング”

プレッシングには体力とメンタル、両方大事っていうのすごいわかる。

サッカーにおけるプレッシングで整理整頓みたいなもので、できたほうが良いしやってみたら上手くいくことが多いんだけど、上手くいかなかったときにドツボにハマって本来の目的が達成されないこともある(整頓中に見つけた卒業アルバムを夜通し読んでしまった、など)。そして、継続するのがなかなか難しい。

なぜ継続するのが難しいかというと、メリットが見えづらくデメリットのインパクトが大きいからではないか。

サッカーでは、前からプレッシングをかけなくても守れてしまうことはあるし、カウンターで点を取ることもできるだろう。一方で、プレッシングに失敗して失点したとき、心理的ダメージは大きくなりやすい(少なくともファンにとって)。そのため、プレッシングをかけないほうが楽という心理的な力が働くのでないか。

厄介なメンタルプレッシャーに打ち克つために何が必要かが説明されているのが中編。

ゲーゲンプレッシングの解釈と、クロップの盟友クラビーツが目指す“フロー”状態とは

フローとメンタルプレッシャーの関係性。

ゲーゲンプレスの分類記事も面白そう。

後編も楽しみ。

「日本」と「欧州」の差は埋まったのか?フットボリスタがJリーグを特集した理由

Jリーグ特集号読めてないので楽しみ。

最終的にはアジア主体の経済圏を作っていくのがゴールになるのかな。そして本当の意味でのクラブ・ワールドカップを開催する。ワールドカップではアジアの国が優勝する。

欧州で知ったサッカーの解釈とピムとの出会い。大宮・中村順アカデミーダイレクターが辿るサッカーの旅

日本とのつながりを持ちながら海外で生活をする人たちがどんな思いを持っているのかが気になるこの頃だったので、自分にとってすごいいい記事。

山賊焼きって何かのたとえかと思ったけど自分が知ってる山賊焼きそのままだった。

登場人物がすごい。日本サッカーの歴史。

「強いヤツじゃなくて、柔軟なヤツが生き残っていく」。大宮・中村順アカデミーダイレクターが辿るサッカーの旅

後編。

「自分で問題を見つけて、取り組んでいく。正解はまだないしこの先も無いかもしれない」みたいな環境が現場であり、そういうところで働きたいと思わせる記事だった。

そして変わり続けることで変わらないものを探す。

悩まずに考え、解いていく。

秒間数十万クエリをさばく機械学習モデルを継続的に再学習し稼働させる | CA BASE CAMP 2021 - Speaker Deck

IBM動かす若きイノベーター 組織に染まらぬ渡り鳥

「必要は発明の母」とはいうけどそれにしてもすごい。

Messi and Guardiola: The complex relationship between two people who won everything together

タイトルがもうズルいよね。課金不可避。

この記事を読んだ後だと、ペップの「バルサの監督をやるエネルギーがもうない」発言がより理解できる。

言外に共有されているゴールがある。エース選手とのコミュニケーション、自分では考えつかないような発想があって勉強になる。

During Rijkaard’s final season, Messi scored 16 goals and gave 16 assists. In his first year with Guardiola, those tallies rose to 38 goals and 19 assists, then 47 and 12, 53 and 25 and finally 73 goals and 32 assists in what was an individually phenomenal 2011-12 campaign.

マスターリーグでコンピューターの強さを毎年少しずつ下げました、みたいな成績。


関係ないけどパルク・デ・プランスとスタッド・ド・フランス、ごっちゃになりがち。

"XXX" says another source who has worked with A.

「関係者は語る」構文は英文にもあるんだな。

Anyway, their paths shall come across anywhere.

自信と謙虚

まだ、今のレッズは単なるチャレンジャーでしかなく、何も勝ち取ってはないし、なしとげてない。何も。
少しうまくいき始めてたから、偉くなったか、強いチームになった気でいたんとちゃうか?
(自戒の意味こめて)

正直何でもできるような気分になってた。現在地を正しく見る。

ユベントスは「オシャレになった」わけではない。専門家が分析するブランディング戦略

https://www.footballista.jp/special/62336

ガンバのロゴ変更を受けてか、フットボリスタの記事ランキング上位に出てきた。

ロゴをスタイリッシュにすること自体は全然好きにやったら良いと思うけど、イニシャルと色以外でクラブのアイデンティティを示せるものをロゴに入れたい。そういう意味では清水、ヴェルディのロゴはバランス取れてるのかな。

ユベントスとガンバのは説明されないと工夫したところの認知ができなかったので結構思い切ったものなので批判も多いんだろうな。

ユベントスのときに分かったけどこういうのは時間がたてば慣れてくるものではあるので、早めにアクションを起こすことの先行者利益はあるとおもう。

一方で、長年使っていたエンブレムをシンプルなロゴ変えるのはなかなか思い切っているし、情報量の多いエンブレムに込められた意味を捨てることにもなる。レッズがエンブレムとは別のロゴを用意しているのはそのへんにも配慮しているのかなと感じた。

今季のブンデスは1部より2部の方が面白い!? ドイツ国内の見解と危機感

https://www.footballista.jp/special/121068

「歴史のない」クラブが歴史を作っていけばいいだけだと思うけどそんなに危機的なのかな。

新しいクラブに新しいファンがつく土壌があまりないってことかな。

ドイツの人と話してると、ホッフェンハイムとかライプツィヒの不人気を感じる。スポンサーのちからを借りて強くなる過程は神戸ににてるのかな。強さ的には新規ファン増えてもおかしくないけど、そこは土地柄なのかな。

ドイツは地域リーグ人気が強いのも大きいのかな。

新卒向け研修資料「テスト文字列に”うんこ”と入れるな」を公開しました

良記事。「怪しいお米」、そんなのあったなあ。

テストであってもわざわざ「うんこ」って入れたくなるんだな。

科学技術政策の専門家が占う「ノーベル賞を取れなくなる日」

有料記事で読めんかった。

研究活動が減っていることは問題かなと思う反面、日本での研究に拘る必要ってどこまであるんだろうとは思う。

「どんな文章も3行に要約するAI」デモサイト、東大松尾研発ベンチャーが公開 「正確性は人間に匹敵」

すごいなこれ。

試しに先日アップしたドイツで博士課程を始めるまでの記事を要約してもらった。


要約結果
コネなし論文なしからドイツでサッカーデータ解析で博士進学するまでを綴っている。大学入学から修士課程修了まで、サッカー関係の仕事をする一手段として。大学生活の終わりに差し掛かると、相手の返答が全く分からないという。

うまくいかない。

「ページ内の本文以外のテキストも含め要約されるため、うまくいかない場合本文のみコピペいただき再度お試しください。」とのこと。

本文だけコピペして再チャレンジ。

フランスで学ぶ「VR」について、筆者が振り返っている。VRは日本語の情報源が少なく、英語の一次情報にあたる訓練をできたという。フランス語を話せるようになり、TOEICが400点くらい伸びたとも。

おお。

記事では大学入学から修士課程修了までを振り返ってるんだけど、一番自分にとって大きかったのはフランス時代と考えるとけっこういいまとめかもしれない。

“謎のクラブ”がCL参戦!モルドバ王者シェリフとは何者なのか?

カイトもう引退して解説者やってるんだ。。。

すごいバックグラウンドを持ったクラブだった。沿ドニエストルって聞いたことなかったです。長束さんしかかけない記事だなコレは。俄然東欧サッカークロニクル読まなければ。

今日ちょうどジョーブログを発見して、自分の地図の未開地域を切り拓く姿に刺激を受けたところなのだった。もっと行動していきたい。

ギオンスへ舞い降りた清水の至宝。成岡輝瑠と相模原の幸福な関係 | footballista | フットボリスタ

https://www.footballista.jp/special/120494

ジェイさんの取材を横で眺めてい隊。記事を書く姿を後ろから除いてい隊。

Premier League referees are showing a 'lighter touch'. Is it working? – The Athletic

今シーズンから新たに変更されたプレミアリーグのファウル基準。基本は流して、怪我になるやつような危ないやつだけカード出すのがいいんですかね。

全然行く必要の無いシーンでスライディングしているところを見ると、熱さを見せるために相手を怪我させないでよって思っちゃう。

もっとピチピチのユニフォームにすれば掴まれる問題はなくなるんじゃないかな。


ありがとうございます。