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わたしが初めて「NO」と言えた日。


わたしは観光に携わる仕事をしている。今年で8年目になった。一般の企業であれば8年目なんて中堅ぐらいの立ち位置だと思うが、わたしの職業は人員不足で8年経った今でも、会社では一番下っ端として働いている。


「一番下(後輩)」というのが体に染みついているせいか、与えられた仕事は断っちゃいけないと思いながら働いていたため、気づけば究極のイエスマンになっていた。出来ない仕事も経験することで成長につながると思っていたし、大変な仕事もわたしが断ってしまったら誰かに迷惑をかけてしまうと思い誰かに頼ることも出来ず無理してでも働いていた。休日返上なんて当たり前だった。


どんな仕事でも断らなければ、仕事を振る方からすれば好都合な人間であるわけで徐々に周りの人たちとの仕事量も公平では無くなるし、他の人が断った仕事まで回されるようになり、自分でも「いいように使われているな」って感じることが多くなった。



ただ、わたしは昔から自分の意見を言うことが苦手で、波風を立てたくない人間だ。嫌だと思ってもはっきり言えず、断ることも出来ず、「自分が我慢をすればいいや。」と思ってしまうタイプだ。その性格がどんどん自分を苦しめている。分かっているのに変えることが難しくて、心の負担は大きくなってしまった。


そのストレスがついに限界に達してしまい、母親と姉に話しながら号泣してしまった。


わたしの性格をよく理解している母親と姉に「断る勇気を持ちなさい。」「良い人だと思われようとしなくていい。」「自分の心をすり減らしてまで頑張る必要はない。今まで頑張ったんだから。」と言われて、やっと初めて自分の意見を、「NO」と断る勇気を持てた。




すごく心が軽くなった。





きっと今までは心のどこかで「良い人だと思われたい。」とか「必要とされたい。」とか「誰かはこの頑張りを見てくれている。」と思い込んでいたのかもしれない。でもこれは結局ただの自己満足でしかないんだな、って気づいた。自分を追い込んでまで無理する必要はない。



心が貧しくならないように自分で自分を守ってあげたい、そう思えるようになった。




そんな自分が少し変われた瞬間をここに記しておこう。



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