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Think difficult

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思考を刺激し、ヒントを与えてくれる色々。難しく考えた思考の断片や、気になった記事のスクラップをまとめています。
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#歴史

わかった気になって「バカ」を断罪する病

何かを「わかる」ためには最初は二項対立で分けるのがよいが、そこで止まってしまうくらいなら何もわけず、何もわからないほうがマシだ。中途半端にわかっている人が一番危険である。 正義と悪で分けることの危険性 世の中の人をすべて「正義と悪」で分け、あいつの言っていることはいつも正しい、あいつの言っていることはいつも間違っている、みたいに考える癖がついてしまうと、そこからなかなか抜け出せなっていく。「わかった!」と思って世界がクリアに見えた瞬間、「バカなあいつ」が気に食わなくなって、

想像の過程における知識の分割と統合

想像力が不足している。 勉強が足りなくて想像のための素材の手持ちが少なすぎて想像できないこともあれば、想像するためのスキルが伴っていないというそもそもの問題で想像できないこともいる。 前者は、料理をするのに必要な食材や調味料が揃えられていないという問題であり、後者はそもそも料理ができないという問題だ。 けれど、そういうスキルと素材の部分はちゃんと満たしている人でさえ、なかなか自分の「外」をしっかり想像することはむずかしい。それは得てして、「外」だと認識しているものが実は自

評論家は指し示す?

「評論家はいらない」という言葉を聞くとドキッとする。それがたとえぼくに向けられた言葉ではないとしても「こうやって文章を書くことにはなんの意味もないかも?」と考えてしまう。 「評論家はいらない」とまで罵られる評論家の定義は「口先だけで、何もやらない人」だろう。だから「評論家はいらない」の言葉のあとには「ぐだぐだ言ってないでやってみろよ」と続く。 ぼく自身は「評論家は必要」と思っており、むしろ「評論家がいなければ新しいものは生まれない」とすら感じている。「いらない」人とぼくのす