違和感が勝る

ものすごくツボな漫画に出会ったのに、片方のセリフで「俺は〇〇に居る」が「俺は〇〇に居る」と書かれていて真顔になった。誤字かと思えば2回も出てきてるから、英語→日本語の翻訳ミスか、書き手さんにとって馴染み深い方言か、どちらかな気がしている。

前も漫画を読んでる時にキャラのセリフに違和感を覚えて没入感が失われたことがったんだよね…。読めない、もしくは初めて知った漢字くらいなら気にならないんだけど(難しい言葉を使う頭脳派キャラの表現として適切なら)、どうしてその言い回しを作者が選んだのか解せない場合はだいたい引っかかる。

初めてセリフに違和感を覚えたのが、とある漫画の主人公が決死の覚悟を決めた際に言った「やらいでか!」というセリフ。
正直見たことも聞いたこともなかったので誤植かと本気で思った。これ江戸っ子が使う言葉で「やらないでいられるか」的な意味らしい。
いわゆる馬鹿野郎=バーロてめえコノヤローみたいな。
東京出身のキャラなのは確かなんだけど、いきなり江戸っ子風吹かしてきたのも意味がわからず、ここまで熱心に読んでた気持ちから一気に冷えるまでの温度差がすごくて、なんの漫画だったかもキャラ名もまるで覚えていないのにあの決め顔とセリフのチグハグな1コマだけは今でも思い出せる。

もう一つがとある漫画に途中から出てきた主人公のクラスメートが発した「〜〜なん?」というセリフ。
私自身が地方民なので意味はわかる。が、そもそも地方出身という設定でもないのに急に生えてきたコイツだけが「〜なん?」という言葉を使い出したことによって「お前がなんなん?」という違和感に襲われた。
普通に標準語話す中でほかに方言らしい方言も使っていないのに「〜なん?」だけは使うという意味不明な存在に没入感が奪われたことが腹立たしくて名前は一切思い出せないけど今でも嫌いな漫画キャラで思い出すのはコイツ。
ただのお調子者のご陽気キャラなら読者に「なんやこいつ」って思わせる表現の一つと解釈できたかもしれない。が、主人公に親切に近づいて裏では恋人を泣かせたと勘違いで逆恨みしてたとかいう最悪ムーブかますんでどうしようもなかった。
漫画で「〜なん?」を見た初めての事例がコイツだったのもあって、意図がなくこの言葉遣いをするキャラは警戒してしまう。

校正って大事だね…。