異物

私は趣味を楽しむ中で『交流』というものをほぼほぼ絶っている。

昔は好きな書き手さんに感想やメッセージを送ったりといろいろ活発に動き回っていた。オフ活動してなかったのはオンしかやる気がなかったからで、ツイッターがそこまで普及してなかったから下手にお互いの考えてることが見えるようなツールもなかったおかげか、これといったトラブルも特になく平穏に過ごしていたから嫌な思い出は何もない。

じゃあ何故絶っているのかといえば、私が♀特有のコミュニケーションの取り方があまり得意ではないから。

私は意見も考え方も相手に押し付けないのならみんな違ってみんないいと思う派。それ故に、所謂「みんなで〇〇しましょう^^」みたいなノリが苦手である。もちろん社会にでてまでその態度でいたら普通に孤立するだけなんでそこは臨機応変に対応してるけど、個人的な趣味は『私が幸せになれる何か』として考えているから建前や社交辞令はお互い持ち出したくない。自分の意思を最優先したい。
しかし人と繋がりを持ってしまえば社会と変わらないのでその態度でいていいわけもなく、それなら最初から繋がりもたなきゃいいんじゃねってことで現在に至る。
最初の頃は推しについて熱く語り合える同士がいないことに寂しさもあったけれど、Twitterである程度は好きに吐き出せているし、下手にトラブルに巻き込まれることもないからこれが性に合ってるのかもなぁと。

今でこそ納得しているこの結論、ここに至れたのは自分が周りからみて「変わり者」だったことによって、学生時代に一時は登校拒否するほど嫌な思いをしたことが起因している。

一人が発するあいつなんかヤバくね?とかおかしくね?みたいな何気ない言葉から始まる「あいつのことみんな嫌っているから悪口いってもいい」みたいな流れで、ほとんど会話もしたことがない5人くらいのグループに毎日槍玉に上げられていた時期があった。
これといって仲良くしていたわけでも、いきなりお互いに「アァン?」「オォン?」みたいなメンチ切りから始まったわけでもないのに、なぜか空リプのように誰とはっきり言わずに「今日もきもい」「あれやば。ダサくない?笑」みたいなことを本人はなぜかセーフみたいに堂々と言ってくる。そのグループ内で私にあだ名(ほぼ蔑称)もつけていたらしくその名で呼ばれることもあった。
最初は「私に構うなんてどんだけヒマなんだよ。テスト勉強しろよ(難関に進学するんだろオマエ)」って思って流してたけど、それが毎日すぎてさすがにこれは一回話し合うべきかと思い始めていた時、昼休みに別の友人とコンビニで買った新商品の話をしていたら、また遠巻きに難癖つけてきたので、相手と同じように目も合わさず名前も出さずにクソデカ声で「毎日うるせぇんだよ、この前からなんなんだ」って言ったら全員無言になった。
さすがに毎日悪口言われ続けて仲良くしましょうなんて言えるほどコッチも仏ではないので、もう普通にお前も私が嫌いだろうが私も友達とも思ってないお前にくどくど言われてうんざりしてるわという事実を告げて「嫌ってるもん同士、触れないようにしましょうや。お互いに」と折衷案を出す気満々だったのが、シン……と静まり返ってしまい、それ以降何も言われなくなったんでものすごく拍子抜けした。
というかアレ、私に聞こえてないって本気で思ってたんだ?と心底驚いた。てっきり『別に聞かれてたって平気だし楽勝楽勝』って態度のあらわれなんだとばかり思って、拳構えて迎え撃つ気満々だったのに違うんかい。

まあ、そういったことが過去の自分にはあったので、なにかしら強い発言権を持つ誰かがいる集団との行動っていうものがとにかく苦手になって、自分から適切な距離と場所確保して一線引いたところにいるのがベストだな、となったわけである。