【再掲】今日が放送日と聞いて

https://www.tv-tokyo.co.jp/anime/yugioh2000/

遊戯王DMの闇表をメインに『Ragnarök』という個人サイトで活動されていた「MARUさん(当時のHN)」。イラストしか興味なかった私が小説の世界にのめり込むきっかけとなった、今でも尊敬してやまない方。この方のサイトで連載されていた小説はどれも素晴らしく、特に『月見うさぎ』という作品は今でも内容を思い出して語れるほど大好きで。

あれからかなりの年月が過ぎ、推しカプだとかジャンルだとか商業だとか二次創作だとか関係なく『貴方が書くなら読みたい』と思えた書き手さんは、いまだこの人以外に出会えていない。
一人の作家として好きすぎるが故に、この方の本を読みたい欲が日に日に募るのに、いつの間にかサイトを閉鎖されていて(最後に見たのはおそらく2016年頃)、ツイッターやPixivでもそれらしい方をお見かけできず...。

事情や経緯をまったく把握していないため、あまり大きな声で「どなたか○さんをご存知の方はいませんか?」と言わないほうがいいのか迷いながらも、元より人目につくような場で活動をしていない私一人の叫びに意味があるのかがそもそも怪しいので思いの丈を含めてここに書く。

私にとっては永遠の神

既に原作終了から数年経過しており、ジャンルとしてのブームも過ぎた後だったため、のぞいたサイトのほとんどが数年前で更新が止まってるような状況。倉庫として作品が残っているのはまだ良くて、ほとんどが『閉鎖しました』とindexしか残されておらず、気がつけば中身よりもこのサイトの管理者がきちんと生存しているかを日記でチェックするほうが多くなっていた。
目的を見失いつつあった私はイラストサイトから小説サイトへ足を伸ばすことにし、それがその作品・作者の方との運命の出会いとなった

初めて見た時、真っ先に驚いたのはその文字量。
当時はまだガラケー全盛期でサイトはPCで見るものがほとんど。このサイトも例外ではなく、作品を開いた瞬間に画面の端から端まで埋め尽くす勢いで横書きの文字がずらーと並んだ。
短編でもそれなり、長編だと短くても20万文字はあるような、今考えてもすごいとしかいいようがない文字量で、紙にしたら間違いなく薄くはない本ができあがるであろう作品がたくさんあった。
普段、ろくに本を読まない私からすると「いっぱいあるー!」というより、あまりの長さと量に尻込みしてしまって「ハードルが高すぎて、短い作品を一つ読むのが限界かもしれない…」と思っていた。

それでも公開されていた全作品を読むことができたのは、単純に推しカプの小説だったからという話だけではなく、それほどまでに作品の世界へ引き摺り込む力が凄かったのだと思う。ページの切り替えもなしに視点の切り替えが頻繁に行われるのに混乱することもなく、本をほとんど読まない私ですらするすると読めた。

その方を素晴らしいと今でも思うのは作品もさることながら、私自身も『小説なるものを書いてみたい』と思えたことだった。

良いものをみたら自分も表現してみたいと思う、というのは何度か体験したことがある感覚で、素敵なイラストを見かけたときは、絵をほとんど描かない私でもそのキャラクターを描いてみたいと思えたりする。
それだけ感動体験が大きく、影響力がでかかった作品との出会いが初回だったため、創作意欲を掻き立てられるほどの素晴らしい作品を生み出したこの方は私にとって永遠の神となりました。

もしお元気であるなら、もう一度この方が書かれた作品にお目にかかりたいです。