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MTB全日本選手権 2021 XCO マスターズ 🥇 : Race Report

大会名:全日本自転車競技選手権 マウンテンバイク XCO
開催日:2021年11月21日(日)
場所:愛媛県八幡浜市八幡浜市民スポーツパーク
カテゴリー :Men Masters 40(M40)
距離 x 周回数 : 3.91km×4 Laps = 15.64km
結果:優勝(総合 & M40)

2週間前の全日本XCEでは岡本選手に惨敗して悔しい思いをした。今回は短距離勝負ではないメインのXCOだし、7月のCJ富士見では勝っていることもあり、しっかりと勝てるように準備を進める。

とは言え、11月からシクロクロスシーズンも本格的に開幕して毎週のようにレースが続く。千葉での全日本XCEの翌日は、シクロクロスJCX第2戦幕張大会に。翌週はJCX第4戦UCI-C2野辺山クロスに参戦した。さすがに野辺山の土曜日開催JCX第3戦はエントリー時点でキャンセルして、翌週のMTB全日本選手権に疲労を溜めすぎないように調整した。

目標

大会の目標は、ここ数年何度もチャレンジして勝てていないマスターズで総合優勝を達成すること。総合優勝といっても実は表彰はなく自己満足の世界。マスターズ40(M40)では2019/2020と連覇をしてジャージとメダルを貰ってはいるが、同時にレースをして負けたあとでの優勝は自分でも納得がいかない。

今年は、本来プライオリティが高いシクロクロスのレースを削ってでも、このMTB全日本選手権XCOマスターズでの総合優勝をしたい、いや「総合優勝する」ことを目標にした。

新型ANTHEM

とは言え、同日開催でUCI-C2のJCX第5戦が琵琶湖で開催されており、シクロクロスの全日本選手権での目標達成のためには、今年2回しかない国内UCIレースに出ておきたいところ。実際はこの2レースどちらに参加するのかかなり悩んだ。

最終的に決めてとなったのは、GIANTの2022モデル「新型ANTHEM ADVANCED PRO 29」の発表だ。八幡浜に入る11/19(金)の朝、世界同時発表となった新型ANTHEMを全日本選手権の場で展示して、さらにはTEAM GIANTの門田選手に乗ってもらう。仕事人としてこのプランが浮かんだ瞬間に、迷わず全日本選手権XCO八幡浜へのエントリーを決めた。

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レース週の過ごし方

11/7(土)、8(日)、14(日)とレースが続き、さすがに疲労がたまってきている。しかし、シクロクロスになれた身体の動きをMTB用に変換する必要もあり、17(水)に午前半休を取って近場のトレイルでANTHEMの操作を呼び戻す。疲れはあるものの、身体の動きはそれほど悪くないことを練習相手のハッシーの反応で知ることができた。

月/火:完全休養
水:MTBライド(68km/2時間53分)
木:完全休養
金:移動、運動なし

コース

コースは八幡浜市民スポーツパークの常設コースを全日本選手権用にアレンジした一周3.91km。スタートゴールがあるメインエリアを中心に前半と後半の2ループの構成。

前半は舗装路でコース最高地点まで上り、シングルトラックで最低地点まで下った後、グラウンドまで上ってくる。

後半は勾配のある桜坂を上り、簡易舗装を下ったあとシングルトラックを上り、八幡浜名物「ゴジラの背」と名のつく根っこが縦横無尽に広がる区間を下り、その後シングルトラックの急な上り下りを繰り返すレイアウト。

バイクセッティング

セッティングは愛車 ANTHEM ADVANCED PRO 29ER の基本セッティングをキープ。前後ロックアウトするコースのポイントを試走で確認。アクティブに動かすとゴジラの背も、上り区間もアドバンテージを得られる優れたサスペンションシステムだ。新型ANTHEMはここから進化しているので今後乗るのが楽しみで仕方ない。

レースキット


朝方は肌寒い八幡浜だが、レーススタート時の10時半の予想気温は14℃。その後気温が上がることを加味して迷わずお気に入りの「ChampionSystem  APEX サマースキンスーツ」を選択。足元もスタメンの「APEX エアロレースソックス」でビシッときめてエアロのおまじない。

レース


全日本XCEに参加したことでポイントを獲得して、年2レースだけだがゼッケン206番で最前列に並ぶことができた。例年、後方スタートで最初脚を使ってしまうのでありがたい。
4周で争ったレースのプランは、最初の2周で岡本選手との強み弱みを把握して、残り2周のどこかで仕掛けて勝つこと。

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photo : Sumpu Photo

スタートは成功して、計画通り岡本選手の番手で最初の舗装路の上り区間をクリア。シングルトラックの下りに入る。下りの前半は差はないが、後半の狭くなる区間で目がついていかず少し離される。ただ、そのあとの上り区間ですぐに追いつけるので問題ないレベル。

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photo : Sumpu Photo

メインのグラウンドエリアに戻ってきて二つ目のループへ。ここでも岡本選手の番手で差のつきそうなポイントを確認。八幡浜名物の根っこ「ゴジラの背」ではリジットバイクの岡本選手よりもアドバンテージがあることを確認。

そのあとグラウンドに戻るまでは番手にピッタリついて下る。岡本選手からトークも入り、ペースも落ち着いてお互い牽制状態で2周目へ。

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photo : Sumpu Photo

2周目も前半ループは岡本選手の後ろをキープ。1周目同様、コース幅が狭くなる下り区間で1-2秒離れるが上りですぐ追いつくことを確認。3周目以降は前で下って、コース最下部からの上りで仕掛ける計画にした。

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photo : Sumpu Photo

2周目の後半ループは簡易舗装からの上りで前に出て、ゴジラの背からの下りで差を見てみる。少し離れるが攻められたら追いつかれるレベルだ。そのあとの上り返し区間は、前日に門田選手から教えてもらった走り方をすればアドバンテージがあることを1周目で確認できてたので、後ろの岡本選手にバレないようにゆっくり上る。次の3周目で勝負をかけるために、冷静に作戦を練りながら遂行する。

しかし、2周目最後のドロップオフ手前で勝負が決まる。後ろの岡本選手が転倒した。

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photo : Sumpu Photo

どれくらいで復帰するかわからなかったけど、ここが勝負の決まるポイントであることは間違いなく、3周目の前半でプッシュしてタイム差をつける。グラウンドに戻って桜坂の登坂中に岡本選手の姿を確認。「40秒差」の声援が聞こえる。

ここまで差がつけば大きなトラブルがなければ問題ないので、4周目は安全マージンを取りながら特にパンクとコースアウトをしない確実な走りを徹底する。

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photo : Syunsuke FUKUMITSU/cyclowired

グラウンドに戻り皆に祝福してもらいながらゴールラインへ。念願のマスターズ総合優勝だ。

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photo : Sumpu Photo

この結果を掴むまで、たくさんの人に支えられた。一緒に練習してモチベーションを高めてくれた仲間たち。リアルでもSNSでも応援してくれてる友人。レース活動をサポートしてくださる皆様。遠方まで来てカッコよく撮影してくださるフォトグラファーさん。突発的に頼むけどフィードをしてくれる仲間たち。もちろん、最高の走りをしてくれる愛車ANTHEMも。

MTB XCOは個人競技だけど、一人ではできないスポーツだと再認識させてくれたレースだった。結果は良いことに越したことはないけど、悪くてもレースまでのプロセスが楽しい。

この後もシクロクロスレースが続くので、この楽しいスポーツをまだまだまだ楽しみます!

リザルト

1: 斎藤 朋寛(RIDELIFE GIANT)                      [M40] 53:26:41
2: 岡本紘幸(EXLUB project)                          [M30] +0:38
3: 品川真寛(MIYATA MERIDA BIKNG TEAM)[M30] +1:11

使用機材

Bike : GIANT ANTHEM ADVANCED PRO (S size)
F.Fork : FOX Float Factory SC 32, 62psi
            Comp 全閉から16Click戻し, Reb全締から11Click戻し
R.Sus : FOX Float Factory Remote, 120psi Reb 全締から8Click戻し
Tire : MAXXIS IKON 2.2 1.20(F/R)
RaceKit : Champion System APEX サマースキンスーツ




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