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パブコメ、書いてみた。

タイトルの通り、上田市がパブリックコメントを募集していたので書いてみた。ので、備忘録がてらパブコメや書いてみて気付いたことを綴ってみる。

市民意見募集手続(パブリックコメント)とは、
市の基本的な政策に関する計画等を策定する際に、その計画等の案を公表して市民の皆さまから意見を募集し、提出された意見等に対する考え方を公表する一連の手続のことをいいます。(上田市HPより引用)

要するに「こういうことを計画してるんだけど、あなたの声や考えを聞かせて?」ということだと、私は理解してる。行政との対話、コミニケーション、そんなイメージも勝手に抱き、漠然と「いつかパブリックコメント書いてみたいなぁ」と思っていた。市のHPをチェックすると、自分でも書けそうなテーマでの募集があったので挑戦してみた。

パブコメ、ってなんだろう

パブリックコメント(以下パブコメ)とは何かについては先に書いたので割愛し、パブコメを出せる人についてまとめてみた。

1.上田市に住んでる人
2.上田市に通勤・通学してる人
3.上田市内の事業所、事業所を有する個人・法人・その他団体
4.計画に利害関係がある個人・法人・その他団体

匿名での意見は受け付けていないので、必ず住所・氏名を記載しなければならない。また今回ふと気になって確認したところ、年齢制限は特になく何歳からでも出せるようだ。

次にパブコメを出すまでの流れはこんな感じだ。

1.公開されている資料を読む。
(資料は市のHPや市役所などから閲覧できる)

2.意見用紙に意見を記入する。
(字数制限や書き方のテンプレートは特にない。ただし、意見用紙には計画に該当するページや章を併せて記載してくださいとある)

3.提出する。
(提出方法は、窓口に直接、郵便、メール、FAXと選択肢がある。ただし、電話や口答による意見の提出は受け付けないそうなので必ず文字にしよう)

資料を読んで、意見を書いて、提出する。シンプルな流れだけど、実際にやってみるとこれが結構難しい。

パブコメ、書いてみた。

今回は「第二次上田市子どもの読書活動推進計画(素案)」についてのパブコメを書いてみた。同じ時期に上田市では「上田市スマートシティ化推進計画(案)」「第四次上田市行財政改革大綱(案)」について募集していたけど、正直どちらも難しそうだったので、子どもの読書活動についてを選んだ。(読書活動以外の資料もチェックしたが、目がぐるぐるになった)

まず書くにあたって資料を読む。読んで感じたことをTwitterに投稿しながら整理した。

この時点では、ふんわりとした感想しか抱けず、意見としてまとめるのは難しかった。後日、友人たちと一緒にパブコメに関する資料を読みながら感じたことを話し合ってみた。人と言葉を交わすことで感想はどんどん意見となっていった。自分の中にたくさんの意見が生まれたが、1つの主張をできるだけ丁寧に綴って提出した。ちなみに提出したものをざっくりまとめるとこんな感じ。

・中高生の読書活動推進に対する多様で具体的な取り組みを検討、提案してほしい(主張)
・計画から読み取った中高生への取り組みの少なさへの指摘(現状分析)
・中高生への読書活動推進に対して、具体的な取り組みへの提案(提案)

パブコメの書き方みたいな記事をいくつか読んだけど、どれもしっくりこなかった。自分なりの書き方を探した結果、主張・分析・提案の3つを軸に書いてみた。私にはこういう書き方がしっくり来るけど、必ずしもこの書き方が良いとは限らない。一言だけでもいいと思うし、あるいは率直な疑問だけでもいいと思う。書き方が決まってないのは、難しいけどおもしろさの1つでもある。ちなみに上の内容でだいたい1,000字くらいになっていた。1,000字がパブコメとして多いのか少ないのかわからないのでなんとも言えないところ。

パブコメ、書いてみた。で、気付いたこと。

パブコメに取り組もうとするとまずそのハードルの高さに怯む。資料を読むという心理的ハードルが高いし、内容が難しかったり、言葉もわかりにくかったりする。今回選んだ子どもの読書活動推進計画は、他のパブコメの資料に比べてボリューム的にも少ない方だと思うが、それでも見慣れてない私には難しかったし、読むのもしんどかった。また、話は少し逸れてしまうが、資料のわかりにくさについて、長野大学の早坂先生がこういう提案をされていたので合わせて紹介したい。行政文書のユニバーサルデザイン化、進んで欲しい。切実に。

話を元に戻す。資料を読み終えても、今度は咀嚼力が試される。咀嚼できてもその次は意見としてまとめる力が試され…といった具合にとにもかくにも試されてる感がすごい。そして時間と労力がかなりいる。ハードル、高い。

でも、ハードルが高いと思う一方で、誰かと取り組むのは思いの外、楽しかった。ひとりだとやらなくてもいいかなと挫けそうになるけど、誰かと共に取り組むことで自分の中で意見がまとまったり、新しい気付きを得たりした。あと進捗を確認しあえるので「よし、私も書くぞー!」となれたのは良かった。なによりも、自分の言葉で意見を直接伝えられるのがいい。自分の意見がどう影響するのかもわからないし、時間も労力も結構かかるけど、少しでもその計画がより良いものになったらいいなと思う。

おわりに

パブコメを書くというのは、特にやらなくても困らないことかもしれない。市政に参加するという点では、パブコメを書くより投票に行く方が使う労力が少ないと思う。それでもやってみたのは、私なりに上田市とコミニケーションを取ってみたかったからだ。感想やフィードバックがもたらす影響を知っている。だからできるだけ「どう思う?」と聞かれたら応えたい。正直、ハードルは高い。でも、おもしろい。このおもしろさを上手に伝えられないことに対して歯痒く思うが、こんなふうにパブコメについて誰かに伝えたくなるほどにはおもしろかった。ちょっとずつ一緒にパブコメというコミニケーションを取ってくれる人が増えたら嬉しいなと思いながら今日のところは筆を置く。

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(在りし日の海野町商店街)

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