ルーベンス展
フェルメール展を横目に西洋美術館「ルーベンス展ーバロックの誕生」へ。大学の授業の前によったので時間はとれなかったが、大きな絵が多く展示点数も少なめだったのでそれなりに楽しめた。
時間がないと言うこともあり、いつものように入口付近の解説やサマリーなどは読まずにササッと観て行くスタイル。
そんななかで「アベルの死」という一点が気になり、サマリーを読んだ。
驚いたことに、もとは「洗礼者ヨハネの斬首」が描かれていて、18世紀に二度も加筆されている。そう、他の画家によってだ。斬首にはアベルの頭が与えられ、脇に寄り添う犬も上書きされた。さらには背景も変えられているのだ。
ほとんどルーベンスの絵ではなくなっている訳なのだ。そんな作品がルーベンス展に展示されていいのかと・・・。それと同時に、僕が今回の展覧会で唯一サマリーを読むんだのが「この贋ルーベンス」であるということに少し恥ずかしい思いがしたのは事実だ。
この絵に違和感を持ったというのなら、逆に贋物を見抜いたと言いたいところだが、それは逆で最も魅力のある作品だと感じたと言うのが本当のところなのだ。Y
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?