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ピーク・エンドの法則

終わりだけで判断?

ピークとエンドの2点で 判断するのは控えよう

自分の過去の経験がピーク時にどうだったか、それがどう終わったかだけで判断してしまう事です。

過去の経験を「ピーク」と「エンド」という2点で印象づけてしまうのは避けたいですよね。

私たちは過去の経験をそのピーク時に『どうだったのか』や『どう終わったか』だけで判断してしまう傾向が強いということが分かっています。

ピーク以外の情報が忘れているわけではありませんが、比べることをしないので「喜び」や「悲しみ」の総量、またその経験がどのくらい持続したかも実際には大切であると言えます。

騒音による実験

ある実験で、複数名の人々を2つのグループに分けて、まず1番目のグループの人に大音量の不快な音を聴かせ続けました。そして、2番目のグループには、1番目のグループと同じ大音量の不快な音を聴かせ続けましたが、最後に若干、不快な音が軽減された音を追加して聴かせました。2番目のグループの体験に対する不快さの評価は、1番目のグループの人たちよりも低い結果が出ました。1番目のグループと同じ時間、不快な大音量を聴かされて、さらに不快さを抑えた音でより多くの時間、不快な音を聞かされているにも関わらず、1番目のグループより不快度が低いということは、最後に軽減された不快な音が「エンド」の部分で作用して、少し和らいだ結果です。

このヒューリスティクスは、ダニエル・カーネマン(経済学と認知科学を統合した行動ファイナンス理論及びプロスペクト理論で有名なアメリカの心理学者、行動経済学者)や他の研究者によって初めて提案されました。カーネマンは、経験したことは累積ではなく平均で知覚することから、これが代表性ヒューリスティックの例かもしれないと主張しました。

ヒューリスティックとは?

『発見的手法』とも呼ばれ、必ずしも正しい答えになるとは限らないですが、ある一定のレベルで正解に近い内容を得ることができる方法を言います。『発見的手法』では、答えの精度が保証されない代わりに、解答に至るまでの時間が短いという特徴があります。

主に「計算機科学」と「心理学」の分野で使用される言葉で、どちらの分野でも根本的な意味は同じですが、対象が異なります。「計算機科学」ではプログラミングの方法を指しますが、「心理学」では思考方法を指すものとして使われます。

FX・投資でも意識しよう

過去の相場で経験した内容が『どうだったのか』や『どう終わったか』だけで判断してしまうことは良くあります。トレーダーの体験談としても、良く耳にすることがあると思います。

実際に起こった相場の変動と自身の意識の変容は、特に大勝ちした時や大負けした場合には埋もれてしまうことがあるという認識を持つよう心がけましょう。

まずは当たり前のことと捉えて、いかに平常心で相場に臨むことが大切かを常に意識してみることをおすすめします。

かくいう自分も、日常生活で重要な判断をする時やトレードにおいてもピーク・エンドの法則を意識して行動しています。

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